「d-MAS II」の導入事例 株式会社 時事通信社様

16年間、時事通信社の画像データベースを支え続ける「d-MAS II」
~“今”を切り取る写真を1秒でも早く世界に届ける~

  • 1,700万件超のデータをわずか0.5秒で検索
  • ニュース写真のリアルタイム提供を支える属性情報の自動登録機能
  • ユーザーそれぞれの“使いやすい”をかなえる柔軟な画面設計

世界中のマスメディア・官公庁・民間企業に対してニュースリソースを配信している株式会社 時事通信社(以下、時事通信社)では、画像データベースとしてパナソニックのデジタルメディアアーカイブシステム「d-MAS II」を16年間にわたり使用。爆発的に増加し続けるデータに対応し、写真販売事業を支えている本システムについてシステム開発局 開発二部 主査の立元氏と、時事通信フォト 支配人の小川氏にお話を伺った。

株式会社時事通信フォト 支配人 小川泰成氏

株式会社 時事通信フォト
支配人 小川 泰成氏

アトランタオリンピックとデジタルカメラがもたらしたデータの爆発的増加

時事通信フォトサイト画面

まず、写真販売事業の概要について小川氏にお伺いした。

「時事通信フォトでは、画像データベース『時事通信フォト』を通じて、出版社、教育教材会社、テレビ局などに対してさまざまな写真データを提供しています。『時事通信フォト』には、現在、約1,700万件の写真データが蓄積されており、時事通信社の取材写真だけでなく、海外の通信社や契約カメラマンなどから毎日約6,000件が登録されています」(小川氏)

1990年代、急速に普及が進んだデジタルカメラは、時事通信社にも大きな影響をもたらした。

「1996年のアトランタオリンピックを契機に当社でもデジカメを利用した取材が本格化しました。しかし、当時は、写真データを光ディスクのMOに記録して保管していたため、物理的スペースの圧縮が課題となっていました」(小川氏)

「メタデータ」をどうやって取り込む?

ビッグデータ時代といわれる今。増え続けるデータの管理に頭を悩ませている企業も多いが、時事通信社では、すでに16年前から、爆発的な増加に対応するための対策を講じていた。

「検討当初、国内でデジタル写真のデータベースを本格的に運用しているのは全国紙1社のみ。その新聞社さんでは『d-MAS II』で約20万件のデータを管理していることから、大規模データの管理と検索の実績は確認できました。しかし、実際のデータベース構築に際しては、“当社特有の要件”を満たすことが不可欠でした」(小川氏)

時事通信社特有の要件。それは、世界中の通信社から配信される写真データに埋め込まれたメタデータ※1を「属性情報」としてどのように画像データベースに取り込むかという問題だ。今では当たり前になっているが、当時はカテゴリー・キーワードなどの属性情報を写真画像にどうやって紐付けるかということが大きな課題であった。

「海外からのニュース写真をいち早く公開するためには、属性情報の日本語変換や、公開・非公開の判断を自動化することが不可欠でしたが、当時は、メタデータの仕様に関する情報がほとんど公開されていませんでした・・・」(小川氏)

時事通信フォトサイト画面

そこで、写真データのバイナリデータを独自解析するなどの試行錯誤により、2年後、ついに属性情報の自動登録機能の実装に成功した。
当時の経験は、「一秒でも速くユーザーに画像を届ける」ために、データベースの改良を重ねる私たちの礎となっている。

※1 メタデータとは、撮影地や、撮影日時、撮影者などの基本情報や、写真の内容を表すタイトルやキャプションといった情報で、JPEGの写真データに埋め込まれているデータのこと。

世界中の通信社をつなげる“眠らないシステム”

株式会社時事通信社 システム開発局 開発二部 主査 立元智幸氏

株式会社 時事通信社
システム開発局 開発二部
主査 立元 智幸氏

1999年の誕生から数え、現在4代目の「時事通信フォト」。データ量は導入当初計画の100倍、アクセス数も100倍に増え2、最近は海外のユーザーも増えているという。

「オリンピックなど、世界的なイベントのときは、1日1万件のデータを配信することもあります。国内でも出版業界など、昼夜を問わず利用される方が多いので、当たり前ですが、24時間365日、安定したサービス提供が大前提です」(立元氏)

データ量・アクセス数と同時に増えるのがシステム負荷。そこで、当社では、SI構築の専門部隊が、サーバーを3階層構成にしてトラフィック制御するなど、負荷を軽減するための万全の対策を行い、世界中の通信社をつなげる“眠らないシステム”「時事通信フォト」を支えている。

※2 時事通信フォト調べ。

時事通信フォト(画像データベース)の変遷とデータ量の増加

ニュース大量消費時代の今、写真は“鮮度”が命

16年間の大きな変化のひとつが、新聞・雑誌に加え、Webがニュース媒体の主役となった点だ。ニュース大量消費時代の今、画像データベースでなにより重視されるのが、ユーザーがほしい写真を瞬時にピックアップする機能である。

「特にマスメディアの世界では、写真の質・量と同時に“鮮度”が重視されます。だからこそ、“起きている事象を直感的に伝えられる写真を、今この瞬間、手に入れたい”という思いに応えることのできるアーカイブでなければ意味がありません」(立元氏)

その思いに応えるべく、「d-MAS II」は、1,700万件のデータをわずか0.5秒で検索※3する高速全文検索エンジン「PSKB」を実装している。

「『d-MAS II』で、なんといってもすばらしいのは、検索エンジンのパフォーマンスですが、評価軸はもうひとつあると考えています。それは、検索結果をいかに早く画面に表示させるか、という点です。検索エンジンがどんなに早く検索結果を返しても、表示が遅ければ意味がない・・・。いかにお客様がストレスを感じずにシステムを使ってもらえるか、常に考えています」(立元氏)

ストレスを感じずに使ってもらうためには、画面遷移やアイコンの配置などの操作性も無視できない。「時事通信フォト」は、4世代にわたり、画面デザインの改良を重ねてきたが、当社としても、今後も利用者の使い方にあったシステム改良を重ねて、ストレス緩和に貢献していきたい。

※3 当社調べによる数値。

過去と現在の「時事通信フォト」

「時事通信フォト」の使命

最後に、今後の展望についてお話を伺った。

「『時事通信フォト』には、2つの機能があります。ひとつは写真データの“倉庫”としての機能、もうひとつは、利用者の方が必要な写真を探す“ショッピングモール”としての機能です。“倉庫”として、データを蓄積し、必要に応じて取り出せるという機能は十分に果たしていると思いますが、“ショッピングモール”としてより分かりやすく、使いやすいサービスとしては、まだまだ不十分だと思っています。今後は、たとえばクレジット決済の機能などを追加して、写真入手までの導線をよりスムーズにしたいですね」(小川氏)

「お客様のニーズを考えれば、当然、動画もキーになります。でも、動画を扱うとなると、データ量は現在と比較にならないくらい膨大に・・・。そこで、パナソニックさんには、クラウドも視野に入れたインフラ設計を期待しています」(立元氏)

世界中の重大な事件・事故、政治・経済動向をすばやくかつ正確に配信する使命をもつメディアが絶対的信頼を寄せるアーカイブ、「時事通信フォト」。
16年にわたり“眠らないシステム”「時事通信フォト」を支えてきた当社、および「d-MAS II」は、これからのデータ爆発時代を乗り越えるために、常に進化し続けることが使命であると考えている。

お客様プロフィール

株式会社 時事通信社様

創業1945年。国内78カ所、海外28カ所の支社や支局を有し、新聞社・放送局などのマスメディア、金融機関、官公庁などに対して、ニュース・情報・各種データを配信。

所在地:東京都中央区銀座 5-15-8
URL:http://www.jiji.com/
資本金:4億9,500万円
従業員数:855人

株式会社 時事通信フォト様

株式会社 時事通信社の100%子会社で、写真配信サービス・ストックフォト・写真の貸出し・オンライン画像データベースの運用を担う。

所在地:東京都中央区銀座 5-15-8
URL:https://www.jijiphoto.jp/

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※ 本文中に記載されている内容は、2015年11月の取材時点での情報です。

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