「Location Data Analyzer」のコラム 第3回 これだけは知っておきたいビーコン活用
~2つのポイント~

第1回、第2回とビーコンで実現した「ワークスタイル変革」と、当社で実践した活用例についてご紹介させていただきました。第3回となる今回は、社内での実証実験で明確になった技術面での課題について、その対策方法をご紹介します。

ビーコン電波出力のムラ対策

ビーコンの電波は、同心円状に発信され、その電波強度で距離が正確に測定できることが理想ですが、実際には【図1】のようにアンテナの特性や周囲の部品などの影響で、電波放射パターンは均一ではありません。

つまり、ビーコンの受信電波強度は受信機までの距離を正確には表さない、ということです。このため、実際の位置と異なる場所に位置表示されてしまうことがありました。

【図2】のような単一エリアの場合には、問題が少ないのですが、【図3】のように近接する複数エリアを判別する場合には、電波の重複検知が発生し、「エリアAにいるのに、エリアBに位置表示される」というようなことがありました。

【図1】ビーコンの電波放射パターン

【図1】ビーコンの電波放射パターン

【図2】単一エリアへの設置

【図2】単一エリアへの設置

【図3】近接する複数エリアへの設置

【図3】近接する複数エリアへの設置

【図4】コーナー、壁面への設置

【図4】コーナー、壁面への設置

このように、隣接する複数エリアでの誤検知が多い場合は、【図4】のように、エリアの中央ではなく、四角の角に配置することで、「座標位置検出」を用い、設置の自由度を高め、検知精度を上げる方法があります。

複数のビーコンから受信した電波から、おおよその位置を把握することができます。

障害物による減衰への対策

ビーコンの電波は【図5】のように、金属や水などの障害物があると大きく減衰します。また、ビーコンを持っている人自体が障害物となり、電波が減衰することもあります。

例えば【図6】のように、ビーコンを名札などにつけている場合に体の向きを変えると、受信機に対して自身が障害物となり、電波強度が大きく減衰し、遠い受信機側に強く電波が受信される場合です。

【図5】電波減衰の原因となる障害物例

【図5】電波減衰の原因となる障害物例

【図6】人体が障害物となり、電波が減衰するイメージ

【図6】人体が障害物となり、電波が減衰するイメージ

ビーコンにはこのような特性があるため、本来表示されるべき位置に位置情報が表示されないという課題もありました。そこで、当社では、ビーコンの設置にあたり、以下のような対策を実施しました。

(1) 他の電波との重複検知を減らすために、壁や棚、大型モニターなどを利用する

壁で遮蔽される会議室は、複数の電波を受信しにくい環境にありますが、壁が無いエリアもあるので、その場合は、棚や大型モニターをエリアの境界線上に配置することで、ある程度の遮蔽効果を得ることができます。

壁を利用した電波の遮蔽

壁を利用した電波の遮蔽

(2) ビーコンを壁の少し高い位置に設置し、人が障害物になることを防ぐ

設置場所について、人や棚などの障害物を避けるには、高い位置に設置しますが、あまり高すぎても距離が離れすぎて精度が出ません。当社の検証では、ビーコンの特性として、床から高さ2~3メートル付近に設置すると、電波がうまく取れることを確認しています。

これらの対応により、当社は、実証実験環境でビーコン位置検出精度を高めることができました。今後は、屋外利用を含め、さらに知見を高めていく予定です。

高低差による位置検出精度の差

高低差による位置検出精度の差

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