「リアルタイムコラボレーション」の導入事例 千葉大学大学院 看護学研究科様

全国各地から社会人学生がゼミに参加、研究の負荷を大幅に軽減!
~千葉大学大学院に「Web会議システム」を納入~

導入後の効果

  • 遠方からの交通費や研究期間延長による学費負担増などに配慮し、学生の負荷を軽減
  • 自宅からゼミに参加することで、研究活動と仕事・家庭生活・介護を両立
  • 多くの学生が同時参加することにより、活発な議論を実現

JR千葉駅からバスでおよそ10分、青々とした木立の中に国立大学法人 千葉大学大学院の亥鼻キャンパスがある。その建物のひとつに看護学研究科の教室が長い廊下の両側に整然と並んでいる。
看護学の博士後期課程の学生が通う、成人・老人看護学講座 老人看護学教育研究分野の研究活動に、パナソニック ソリューションテクノロジーのWeb会議システム「リアルタイムコラボレーション」(以下、リアコラ)が役立てられていると聞き、実際にどのように活用さ れているのかお話を聞くため、同科 准教授の石橋 みゆき氏を訪ねた。

まず石橋氏が研究をすすめる老人看護学とはどのような学問だろう。

国立大学法人 千葉大学大学院 看護学研究科 様

老人看護学とは?

石橋 みゆき 氏

千葉大学大学院
看護学研究科 准教授
石橋 みゆき 氏

千葉大学の老人看護学教育研究分野では、老いや長期の病とつきあう方に対するケアや、病院での治療を終え自宅療養に移 行する過程のリハビリテーションなどの現場における看護事象が研究対象となる。看護職者が対応する現象を学術的に解明したり、いくつかの現象の中にある要 素を見出し構造化することで経験知の共有化を可能にし、看護の質的向上を目指す守備範囲の広い学問である。

老人看護はもともと成人看護の中に含まれるものだったと言うが、世の中が老人社会に移行する中、千葉 大学では1990年代に老人看護学を独立させた。今やこの道に携わる人たちの中で、老人看護学の専門講座を持つ千葉大学の存在を知らないものはいないと 言っても過言ではない。

同科の老人看護学のベースとなる考え方の一つに、「人はその命を全うするまで生涯発達し続ける」という高齢者に対する捉え方がある。
現在、同科が考える看護学のテーマは、高齢者が「人生における有終の美」を飾れるよう、慢性疾患や各疾病治療後のリハビリテーション、在宅ケア、認知症患者を抱える家族のケアなど、対象とする範囲は広い。老人にかかわるすべての看護現場の質を高める、実践的な学問なのだ。

博士課程にいる人々

老人看護学を学ぶためここに集まる学生は、すでに実社会で看護師としての経験を持ち看護学を実践してきた、いわばその 道のプロである。現在、同研究科の老人看護学教育研究分野に所属する学生は20名で、そのうちリアコラを活用してゼミに参加する博士後期課程の学生は4 人。仕事を持つ者、家庭を持つ者、一旦はその仕事から離れ研究活動に身を置く者、遠方から通っている者もいる。

石橋氏へ、学生について伺った。
「皆さん看護師の経験があり、学校で教えていた人もいます。国内の看護師は増え続けていますが、数だけでなく質も高めていく必要があり、能力の高い指導者が求められているのです。その指導者としての使命感を持ち、より高みを目指す意識の高い方々が集まっています。」

遠距離通学 ~学生が置かれた厳しい環境~

キャンパスを訪問した日はちょうど博士論文作成に関するゼミがあり、何人かの学生からお話を直接お聞きした。学生と言っても実社会での勤務経験を持つベテランだ。
「私たちかなり貧困です。」
笑いながらとは言え、いきなり現実的な話題が持ち上がった。
「ゼミに参加するために遠方から通ってきていますが、体力面はもちろん、交通費がかかるので経済的な負担が本当に大きいです。それに、仕事や家庭の都合で ゼミに参加できないことが増えると、研究期間を延長せざるを得なくなりますから、当然、学費負担も大きくなってしまいます。」

では、どれくらいの頻度で通うのだろう。
「通うのは週に一度、多い時は週に4日来る時もあります。宿泊も伴うので経済的に大変厳しいですが、それでも立地条件ではなく研究内容で大学院を決めました。」
皆それなりの負担を抱えながら、研究活動を続けている。そこまでしても通いたいと思う、魅力ある取り組みが同科にはあると言う。

「私は関西から通っていましたが、厳しくてとうとうこちらに出て来てしまいました。」
単身赴任を選んだ学生もいた。ただ、遠隔地からの学生は彼女だけではない。大分から通っているという学生もいる。
「もともとこちらで働いていましたが、一人で暮らす母のために実家へ戻りました。しかし研究活動を続けるには、母をひとり実家に置いたまま大学へ通うことがしばしばありました。」

しかし大学院とはどこでもこのような厳しい環境下での研究活動が一般的なのだろうか。
石橋氏は千葉大学に赴任する前、ある機関で大学教育全体を把握できる立場にあった。国内の他大学と比較すると、同科のようにこれほど遠方からの学生を受け入れているケースは少ないと言う。
国立大学の中でも、医学研究科等ではなく、独立して看護学部と看護学研究科を設置し、看護学の発展に寄与してきた千葉大学 大学院看護学研究科。現在、看護系大学は200を超え、数多くの千葉大学修了生が、大学教員となって活躍している。そこを目指して全国から多くの学生が集 まるため、このように遠距離通学者を多く抱えているのだ。

では、Web会議システム導入を検討したきっかけは何だったのだろう。

導入検討の背景 ~学生の負担を軽減したい~

「博士後期課程の標準修業年限は3年です。しかし皆さん仕事をお持ちの方も多く、どうしても仕事優先になりがちで、研究活動は遅れ気味になります。仕事を 持ちながらの遠距離通学は厳しいものがあり、それだけ負担も大きくなります。そのような状況の中、できるだけ研究活動に没頭できる環境を整える手段とし て、以前からWeb会議システムの導入を検討していました。」
学生の負荷を少しでも軽くしたい、石橋氏をはじめ、教員全体の気遣いが伝わってくる。

Web会議システム「リアコラ」の使用感

国立大学法人 千葉大学大学院 看護学研究科 様

実際に使っていただいた使用感などを石橋氏にお聞きした。
「正直、半信半疑だったんです。」

以前から「リアコラ」について評判は聞いていたという。いくつか製品を検討したが、雑音が多かっ たり、学生にコメントを返すとき僅かな時間差でタイミングがずれてしまうため、相手に言いたい事が伝わりづらかったと言う。その点「リアコラ」は、その名 前の通り音声がリアルタイムで、タイムラグがなく問題なかったそうだ。

画像もきれいだし、音も良かったですよ。咳払いなども入るので、とてもリアルで臨場感があり違和感がない、というのが皆の感想でした。

導入後の変化・効果 ~学生の声~

大分から通っていたという学生は、導入後の生活の変化についてこう語ってくれた。
「今はWeb会議を使って自宅で指導を受けられます。おかげで母を一人にせずに済んでいますし、研究も無理なく続けられるようになりました。研究活動は基 本的に孤独なものですが、画面で皆に会えますから孤独感がなくなりましたし、一応お化粧もしますので生活にメリハリも出ました。顔の画面映りも良いです よ」と笑った。

それぞれが今まで負担に感じていた移動に要する費用や時間を、今では「リアコラ」が肩代わりをしているようだ。関西からすでに単身上京している学生は、「リアコラ」導入前に決心してしまったのだという。もしも導入が一年早かったら、上京せずに済んだのかもしれない。このように遠方から通っている学生たちの研究継続を支援するツールとして役立っているようだ。

こうして学生たちの負担軽減にひと役買った「リアコラ」だが、大学側にはどのような効果をもたらしたのだろう。

大学の事情

「ゼミの対象人数は話題の共通性や討議の効果等を考えると、一度に4、5人と少ない人数ですからそれほど多くの費用をかけるのはどうかな、と思いました」
と石橋氏は語った。限られた予算の中で必要な備品などを買い揃えていかなければならないのだ。
何千万、何百万もの費用はかけられない、と思いました。そう考えた時、『リアコラ』は費用面でも魅力的でした。

活発な議論から生まれるシナジー

導入によってもたらされたメリットについて、石橋氏が語ってくれた。
「博士後期課程の研究指導は、担当教授と私、別領域の准教授の3名、プラス学生4名で進めています。」
4名の学生は博士論文作成過程において研究の段階がほぼ同じ者同士であり、グループ討議によってお互いにヒントも得ているという。石橋氏は続けた。
「スカイプ等を活用すれば、指導教官と遠く離れた大学院生が1対1で研究指導を行えることは聞いていました。しかし、Web会議でグループ討論をすることで、マン・ツー・マンの議論よりも互いに得るものが大きくなります。
「リアコラ」による複数メンバーでの議論によって切磋琢磨し、互いの情報を共有することで習得できるものが増えたのだという。

「リアルタイムコラボレーション」でグループ討論

研究活動が目指すもの

間違いなく進んでいる高齢社会への道、いま若い人たちもいつかはなるであろう高齢者。老人看護は身近な共通課題として万人に関係してくる。
一方で国の制度も数年に一度改定され、所轄官庁の動きに連動して各業界も動いている。当然施設も急増し、そこに働く看護師も増員されていく。
そんな中、すべての高齢者が「人生における有終の美」を飾れるよう、実践者達の指導的立場となる人材の輩出が一刻も早く望まれていると言えよう。

看護学、中でも、国立大学の看護学研究科として独立した同科に集う学生は、仕事を続けながら、あるいは休職、辞職するなど、それぞれが置かれた条件の厳しさをものともせず研究に励んでいる。 より良い看護の実現、看護系人材の養成を目標に、経済的、時間的負担を気にしながら、家族介護や仕事と研究の両立を図り、その志を全うしようとしているのだ。
彼らの研究成果が花開き、彼らが指導者として多くの優れた後輩たちを育成できるよう、パナソニック ソリューションテクノロジーは今後も支援していきたい。

【お客様プロフィール】国立大学法人 千葉大学大学院 看護学研究科 様

国立大学法人 千葉大学大学院 看護学研究科 様

所在地:千葉県千葉市中央区亥鼻1-8-1
設立年:1975年

老人看護学教育研究分野は、老人看護と慢性疾患看護に関する教育と研究を行っています。
老人の特性を、発達課題・生活過程・健康レベルの上から明らかにし、各特性に応じた健康問題を解決するための援助方法を究明します。
慢性的機能障害を有する患者に関する看護研究として、青年期から老年期にいたる慢性疾患患者の心身状態、セルフケアの推進と患者教育、地域でのセルフケア教育支援、身体機能(呼吸機能、栄養機能、調節機能など)の各障害に対する有効な看護方法などを課題としています。

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