新製品

2012年5月31日
パナソニック ファクトリーソリューションズ株式会社

業界最高水準のエッチング速度

LED素子加工用ドライエッチャーを受注開始

エッチング工程の高生産性と発光輝度向上に貢献

品名

ドライエッチャー APX300

品番

NM-EFE3AA

受注開始

2012年5月より

パナソニック ファクトリーソリューションズ株式会社は、LEDの低コスト化、高輝度化への要望にお応えするため、LED素子エッチング工程におけるn型コンタクト形成用GaNメサ加工[1]や高輝度化のためのPSS加工[2]を実現する新型ドライエッチャーAPX300を開発し、5月から受注を開始しました。

本製品は、当社独自のウエハー吸着技術により、GaN薄膜を業界最高水準のエッチング速度で高速加工し、また高輝度を実現するためのさまざまな形状のPSS加工が可能です。エッチング速度として、GaNメサ加工では、最大750ナノメートル毎分※、PSS加工では最大150ナノメートル毎分※と、従来機種比約1.5倍※の高生産性を実現します。
※エッチング速度は、お客様のデバイス構造により異なります。

当社は、エッチング工程のみならず、ダイボンディング[3]、蛍光体塗布、接合および封止といったさまざまなLED製造工程で使われる装置のラインアップを拡充し、LEDモノづくりにおけるトータルソリューションの提供でお客様の課題解決をサポートしてまいります。

【お問い合わせ先】

パナソニック ファクトリーソリューションズ株式会社
経営企画グループ 坂田 昌弘
TEL:055-275-6786 FAX:055-275-6071
ホームページURL http://www.panasonic.com/jp/company/pfsc.html

開発の背景

次世代照明として期待される白色(青色)系の高輝度LEDは、近年、液晶バックライト、一般照明および車載ライト用途として急速に生産量が増えています。

高輝度LEDは、図に示す通り、発光体となるLED素子、レンズ、配線などで構成されています。そのLED素子は、サファイア基板が発光層となるGaNの薄膜で覆われています。またLED素子を製造するドライエッチング工程は、輝度を向上させるためのPSS加工と、電極を作るためのGaN加工に分けられます。PSS加工は、光の取り出し効率を向上させるため、各社ごとに台形、円錐、ラウンドなどの形状があり、さまざまな形状に加工する能力が装置に求められています。

LED素子は、通常ø2~6インチの小サイズのサファイア基板上に形成されるため、ドライエッチング工程ではトレーに複数枚の基板を載せて一括同時処理が行なわれます。従って、トレー面積を拡大して一括同時処理できる基板の枚数を増しても、大面積にわたって高速かつ均一にプロセス処理することが課題となっています。

当社は、こうした課題に対し、冷却効率の高い独自のウエハー吸着技術により安定加工できる広い条件域を確保し、さまざまな形状に加工が可能となりました。さらに独自の高密度プラズマ源により、LED素子の高速、均一加工を実現しました。

世界的な環境意識の高まりにより、今後ますます省エネ化に有効な高輝度LEDの需要拡大が期待されますが、当社は、加工速度の向上だけでなく、デバイス設計で要求されるさまざまなエッチング形状にも対応する新型ドライエッチャーAPX300で、お客様のモノづくりに貢献してまいります。

LEDの断面およびLED素子の加工

【用語の説明】

[1] GaNメサ加工

LEDは通常、サファイア基板上にn型GaN薄膜を成膜した後、その上層にp型GaN薄膜を形成します。その後、n型GaN薄膜部に電極を形成するために、表面のp型GaN薄膜の一部をエッチングする工程をGaNメサ加工と呼びます。

[2] PSS加工

サファイア基板表面をエッチング加工し、凹凸部を形成した後に、GaN薄膜を成膜することで、LEDの発光効率を向上させる技術。Patterned Sapphire Substrateの略。

[3] ダイボンディング

LED素子をチップ分割した後に、リードフレームなどの基板に実装し、素子と基板を接着もしくは接合する工程