頑丈タブレット「TOUGHPAD」の導入事例 株式会社アルネッツ様

馬術競技の最前線で活躍するパナソニックの頑丈タブレット
~トップライダーたちの戦いの記録を早く正確に伝える使命~

  • 容赦なく襲い掛かる雨・直射日光・土ぼこりに負けない『TOUGHPAD』
  • 審判員席から送信された採点結果をクラウド上で即時集計
  • 観客を待たせない、競技から表彰式までテンポのいい運営に必要なICT

馬術競技の振興を目的に、競技会の主催、関連資格認定などの事業を行う公益社団法人 日本馬術連盟。同連盟から競技会の成績集計業務を委託されている株式会社アルネッツ(以下、アルネッツ)は、採点結果入力用の端末としてパナソニックの『TOUGHPAD』を採用した。躍動感と静ひつ感が同居する馬術競技の現場で、『TOUGHPAD』は競技結果を早く正確に観客に伝えるために必要なツールである。

採点結果入力用の端末としてパナソニックの『TOUGHPAD』を採用

裏方の動きに合わせたシステム設計

CDI TOKYO 2016 東京国際馬術大会

CDI TOKYO 2016 東京国際馬術大会

2016年12月9日~11日、東京世田谷にあるJRA馬事公苑で日本馬術連盟主催による「CDI TOKYO 2016 東京国際馬術大会」が開催された。馬術競技には、障害馬術、馬場馬術、総合馬術、エンデュランスの4つの競技区分があるが、本大会では、規定面積(20m×60m)のアリーナ内で演技の正確さ・美しさを競う馬場馬術が行われた。私たちは会場を訪れ、アルネッツの黒川氏に話を伺った。

株式会社アルネッツ ハードウェア事業部 係長 黒川 潤氏

株式会社アルネッツ
ハードウェア事業部
係長 黒川 潤氏

「馬術競技は、審判員のほか、審判員の採点結果を審査用紙に記録するセクレタリー、またライダー審判の仲介役となるスチュワードなど、複数の裏方が支えています」

30年以上の競技経験を持ち、審判員資格も有する黒川氏。以前は、紙の審査用紙の集計作業に時間がかかり、競技終了から表彰式まで観客や選手を待たせてしまうこともあって、気をもんでいたそうだ。そこで、黒川氏は、アルネッツのICT技術と自身の知見を生かし、この課題を解決しようと考えた。

「当社がこの馬術競技の分野に取り組むようになっておよそ3年半。馬術競技が盛んな欧米では、採点業務のシステム化は当たり前ですが、競技人口も少なく、競技ルールも頻繁に改訂されるため、この分野のシステムはほとんどありませんでした。そこで、当社がゼロから開発を始めることにしました」

ここで審査方法について説明する。今回の大会競技でもある馬場馬術の審査では、アリーナ内の複数地点に配置された審判員が運動ごとに0~10点の点数のほか、演技全体の印象に対して点数をつける。さらに、自由演技では芸術点の評価も点数化される。そして、それらの合計点を満点で割ったパーセンテージによって順位が決まる。

審査項目

審査項目は20~30程度(競技によって異なる)。馬術競技などの採点競技の難しさは、審判員の判断によって審査結果に差異が生じる点だという

馬場馬術競技では、アリーナ内5箇所に配置された審判員が審査を行う

馬場馬術競技では、アリーナ内5箇所に配置された審判員が審査を行う

スムーズな集計を行う上で黒川氏がネックと考えていたのが、審査用紙の回収からデータ入力・集計にかかる時間のロス。そこで、アルネッツでは『Dressage Scoring System』というシステムを開発。審査の採点のコールを審判席に同席する入力担当者が入力し、その後、採点用紙に記入された情報と確認をしながらデータのチェックを行い、クラウドサーバーに送信。各審判員席から送信されたデータを使って自動的に集計する仕組みを作った。以前は、一人ひとりの競技終了後、担当者が各審判員席を回り審査用紙を回収して事務所にデリバリーした後、手計算やエクセル入力などの人海戦術で集計作業を行っていたが、リアルタイムでデータを送信・集約・集計する仕組みによって、時間のロスを著しく削減することができた。

アルネッツが開発した『Dressage Scoring System』

アルネッツが開発した『Dressage Scoring System』

黒川氏は、

「裏方の動きが分からないと、システム化は難しい」

と語る。たしかに、専門性の高い馬術競技の現場でICT化を押し進めるためには、競技ルールに通暁していることはもちろん、審判員ほか、運営を支えるスタッフの仕事の流れを把握し、それをシステムに反映できるかどうかが鍵となる。

回収した審査用紙を事務所まで届けるスタッフ

回収した審査用紙を事務所まで届けるスタッフ。寒空の中、アリーナを走り回っていた

競技の現場で求められる端末

アルネッツでは当初、審査結果のデータ入力端末としてノートPCを使用していたが、利用環境を考慮して、このたび『TOUGHPAD FZ-G1』に切り替えた。

「私たち馬術競技の運営スタッフの仕事は3K」

と、冗談交じりに話す黒川氏。私たちが訪問した日も、会場は底冷えする真冬の冷気に包まれ、軽快かつ優雅に演技する馬が、土ぼこりを巻き起こしていた。アリーナにある審判員席は、常に雨や土ぼこり、そして、冬は身を切るような風に、夏は強烈な太陽の日差しに直撃される。

「今日は幸い屋根と窓がついた所で審査をしていますが、屋根があっても吹きさらしのこともしばしば。この過酷な現場に適応できる端末を探すなかで、パナソニックさんの『TOUGHPAD』に出会いました」(黒川氏)

これまでに、15の競技会で『TOUGHPAD』は活躍。絶え間なく続く雨やほこりの攻撃と戦いながら、スムーズな入力作業をサポートしている。

TOUGHPAD FZ-G1

『TOUGHPAD FZ-G1』

パナソニックの10.1型タブレット。Windows 10 Pro搭載(Windows 7 Professionalへのダウングレードも可能)。質量約1.1kgのコンパクト設計にもかかわらず、120cmの高さからの落下試験もパス。まさに、“最前線を支える、タフな相棒”のキャッチコピーにふさわしい端末

タブレットで採点結果入力を行う担当者

タブレットで採点結果入力を行う担当者(右)。防寒対策は行っていても、真冬の寒気で、指先までしんしんと冷える

大会終了後、関係者と連絡をとるスチュワード

大会終了後、関係者と連絡をとるスチュワード。アリーナの土に足を取られて、つまずくこともあるそうだ

「『TOUGHPAD』に切り替えてから、以前のようにハードウェアの不具合で運営に支障をきたすことも無くなりました」

と黒川氏は言う。
頑丈で最大約11時間も連続して使用できる『TOUGHPAD FZ-G1』は、長時間現場を離れることのできない人にとって頼もしい存在である。加えて黒川氏は、

「『TOUGHPAD』に合わせて、通信回線をMVNOに切り替えました。キャリアのモデムを使っていたときに比べ、通信コストも下げることができて、よかったです」

と語った。

パナソニック ソリューションテクノロジーでは、通信コストを抑えつつ、安定したネットワーク環境を利用できるように、携帯電話回線など他社の無線通信インフラを使った回線サービス『MVNOサービス』を法人向けに提供している。このほかにタブレットの集中管理性を高めるMDMなど、現場を支える方々がより安心・便利に業務に集中できるように、周辺ソリューションの提案も行っている。

日本のスタンダードを目指して

アルネッツでは現在、『TOUGHPAD』を馬場馬術競技で使用しているが、今後は総合馬術競技での使用も検討しているという。

「総合馬術には、馬場馬術に加え、クロスカントリーと障害馬術が加わります。ですので、立ったまま入力しやすいように、今度はよりコンパクトな7インチの端末の方がよいかもしれません」(黒川氏)

華麗でダイナミックな馬の動きとそれを乗りこなすライダーの手綱さばきが多くの観客を魅了する馬術競技。

「観客の感動と興奮が冷めないうちに、早く競技結果を届けたい」

観客に配布されたランキング表

観客に配布されたランキング表

そんな運営者の思いを実現するためには、ICTを効果的に活用することが重要だ。
欧米に比べ、まだまだ認知度が低く、競技人口も少ない日本の馬術競技。アルネッツでは、システム面での遅れを取り返し、競技運営の高品質化を図ることが、ファン増大にもつながると考えている。

「2020年の東京オリンピックに向け、私たちの仕組みを広げ、国内のスタンダードとして位置づけられるようにしたい」

と黒川氏は展望を語った。

【お客様プロフィール】株式会社アルネッツ様

株式会社アルネッツ様 ロゴ

1998年創業、横浜に本社を置く総合ICTソリューションサービスプロバイダー。ソフトウェア開発のほか、アミューズメント業界向け金地金商品の真贋検査機など、ハードウェアの自社開発およびOEM・ODM提供も行っている。さらに、クラウドをベースにしたデジタルサイネージ・サービスや、RFID技術を用いた在庫管理システムなど、業界・業務に特化したICT・IoTソリューションを展開し、ビジネスを拡大している。

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※ 本文中に記載されている内容は、2016年12月の取材時点のものです。
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