ニュースリリース

2012年1月12日
パナソニック株式会社 デバイス社

業界最長(※1)の長寿命特性で自動車電装の電源平滑用に最適

面実装タイプ 「125℃保証 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」を製品化

アルミ電解コンデンサと導電性高分子コンデンサの長所を合わせ持つ

(※1)2012年1月12日現在 「導電性高分子アルミ電解コンデンサ」 として(当社調べ)

パナソニック株式会社 デバイス社は、電源平滑回路用コンデンサとして、自動車電装向けに125℃を保証する、面実装タイプの「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ[1] 」を製品化し、2012年4月より量産を開始します。

新製品

製品名

導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ

シリーズ名

V形ZCシリーズ

量産開始

2012年4月

サンプル価格

100円/個 より

月産数量

200万個/月

近年電子制御化が進展する自動車電装機器においては125℃以上の高温度保証要望が主流になりつつあります。当社では導電性高分子コンデンサ[2] に匹敵する低いESR[3] と、アルミ電解コンデンサ[4] に匹敵する低い漏れ電流[5] 特性を兼ね備えた「導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ」を量産(2011年6月量産開始)しておりますが、今回、新たに自動車電装向けに125℃保証品を製品化、お客様のご要望にお応えしてまいります。

特長

1. 高温・長寿命特性(業界最長)で機器の高信頼性化に貢献

保証時間:125℃ 4000h 当社従来品(※2)に比べ約2倍

2. 低ESR特性、高リプル電流で機器の小型化・軽量化に貢献

ESR:20~120mΩ
リプル電流[6] :500mA~2000mA

3. 低漏れ電流特性で機器の省電力化と動作安定化に貢献

漏れ電流:0.01CV または 3μA(※3)以下

(※2) 当社従来品のアルミ電解コンデンサ
(※3) いずれか大きい値

用途

自動車電装機器、情報・通信機器、産業用電源等のDC/DCコンバータおよびスイッチング電源の電源平滑回路用他

お問い合わせ先

パナソニック株式会社 デバイス社
ホ-ムページURL:http://panasonic.net/id/jp/

特長の詳細説明

1. 高温・長寿命特性(業界最長)で機器の高信頼性化に貢献

電子機器の小型化や薄型化に伴い、DC/DCコンバータや電源も小形化や高密度実装となり、使用温度の上昇も伴うため、アルミ電解コンデンサには、長寿命・高信頼性が求められています。従来の導電性高分子コンデンサは、耐電圧が比較的低いため、近年の自動車電装機器、情報・通信機器の高電圧化要望には十分に応えられないという課題がありました。一方、従来のアルミ電解コンデンサでは、高耐電圧を有するもののESRが高く、製品サイズが大きくなり、さらに電解液蒸発により寿命保証時間が短いという課題がありました。今回当社では、電解質として導電性高分子に電解液を加えた独自のハイブリッド化技術をさらに改良するとともに、電解液の低蒸発化技術、および導電性高分子の熱劣化低減技術を開発し、保証温度を従来の105℃ 5000h から125℃4000hへ高めた新製品を開発、当社従来品のアルミ電解コンデンサに比べ約2倍となる耐久性を実現しました。自動車電装の電源平滑用に最適で、各種機器の長寿命・高信頼性化やメンテナンスフリー化にも貢献できます。

2. 低ESR特性、高リプル電流で機器の小型化・軽量化に貢献

特長1で述べたとおり、本製品は、電解質として導電性高分子に電解液を加えた独自のハイブリッド化技術をさらに改良、アルミ電解コンデンサ同等の耐電圧(25~63V)で、かつ導電性高分子コンデンサに匹敵する高周波帯域(100~300kHz)での低ESR特性(当社従来品のアルミ電解コンデンサに比べ、約90%低減)を実現、これにより、当社従来品アルミ電解コンデンサ同等のESR特性、および高リプル電流を超小形サイズで達成、基板実装面積の低減(当社従来品のアルミ電解コンデンサに比べ、約70~90%低減)が図れます。自動車電装のエンジンECU(電子制御ユニット)電源や各種モーター制御ECU電源等の車載機器、および通信基地局電源、産業機器電源等、高耐電圧で高信頼性が求められるセットのDC/DCコンバータやスイッチング電源の小形化・軽量化、員数削減に貢献できます。

3. 低漏れ電流特性で機器の省電力化と動作安定化に貢献

アルミ電解コンデンサの電解質に導電性高分子を採用した場合、導電性高分子自体のアルミ酸化皮膜の修復能力が低いため、製品としての漏れ電流が大きくなり、また実装時のはんだリフロー後に漏れ電流が増加するという課題がありました。一方、自動車電装電源においては漏れ電流がエンジン停止中の暗電流[7] の増加に繋がる回路もあり、低ESR特性でかつ低い漏れ電流が求められています。当社では低漏れ電流を達成するため、独自のハイブリッド化技術に、さらに新材料技術および新プロセス技術の開発を行い、低漏れ電流特性を実現しました。(当社従来品 巻回形導電性高分子コンデンサに比べ、1/20に低減)。これにより、待機時に流れる漏れ電流を抑えることができ、消費電力の低減や各種機器の動作安定化にも貢献できます。

基本仕様

サイズ(直径×高さ)

5.0mm×5.8mm
6.3mm×5.8mm
6.3mm×7.7mm
8.0mm×10.2mm
10.0mm×10.2mm

耐久性

125℃ 4000h

カテゴリ温度範囲

-55~+125℃

定格電圧範囲

25~63V

静電容量範囲

10~330μF

ESR

20~120mΩ (100kHz/20℃)

定格リプル電流

500~2000mA (100kHz/125℃)

リフロー条件

ピーク温度: 5.0mm×5.8mm 260℃ 2回
6.3mm×5.8mm 260℃ 2回
6.3mm×7.7mm 260℃ 2回
8.0mm×10.2mm 260℃ 1回
10.0mm×10.2mm 260℃ 1回

漏れ電流規格

リフロー前:0.01CVまたは3以下 (μA 定格電圧印加2分値)
リフロー後:0.01CVまたは3以下 (μA 定格電圧印加2分値)

用語説明

[1] 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサ

電解質に固体《導電性高分子(導電性ポリマー)》と液体(電解液)を融合したハイブリッド電解質を採用したコンデンサ。導電性高分子コンデンサの特長である低ESR特性とアルミ電解コンデンサの特長である低漏れ電流特性を兼ね備えたコンデンサ。

[2] 導電性高分子コンデンサ

電解液の代わりに導電性を有する固体電解質《導電性高分子(導電性ポリマー)》を用いたコンデンサの総称。主材料に用いられるものはアルミの他にタンタルがある。また構造としては、アルミ電解コンデンサのように巻回構造のものと、他に積層構造のものがある。導電性高分子(導電性ポリマー)は、固体電解質のため、電導率が高く、優れた低ESRの特性を有する。

[3] ESR

等価直列抵抗のことで、電解コンデンサが持つ等価回路上の抵抗成分。この値が低いほど、リプル電流が流れる際の発熱が少なくなり、ノイズ吸収性に優れるコンデンサとなる。

[4] アルミ電解コンデンサ

主材料にアルミ箔を使用し、その表面に誘電体となる酸化皮膜を形成したアルミ電極箔を用いたコンデンサの総称。アルミ電極箔を陽極と陰極に用い、電解紙(絶縁紙)を挟んで巻回構造にし、電解紙に導電性を有する電解液を浸みこませた構造で、静電容量やESRを引き出す役目(電解質)を電解液が担うものを示す。大容量が得られ、主に電子機器の電源平滑用に使用される。酸化皮膜の修復能力が高く、コンデンサの漏れ電流が低い特長がある。

[5] 漏れ電流

コンデンサに電圧を印加し続けた場合に、僅かに流れる電流のこと。内部のアルミ酸化皮膜の微小欠陥を修復する電流であり、この電流が大きいと、機器の待機時にムダな消費電力や、電源として動作が不安定となるなどの要因の一つとなる。漏れ電流はコンデンサの静電容量(C)と定格電圧(V)との積に、一定の係数を乗じた数値を規格とするのが一般的。0.01CV(μA)とは、0.01×静電容量(μF)×定格電圧(V)の略。

[6] リプル電流

コンデンサに印加される電圧に脈流(交流成分)が加わっていく時に流れる電流のことを「リプル電流」といい、これはコンデンサの寿命に影響を及ぼす。「定格リプル電流」とは、コンデンサに「リプル電流」をどれだけ流せるかのスペック値のことで、この値が高いほうが信頼性に優れるコンデンサとなる。

[7] 暗電流

自動車電装回路において、エンジン停止状態(イグニッションOFF)でも常時導通の回路があり、この消費電流(待機電流)のこと。この電流が大きい場合はバッテリーの過放電に繋がるため、暗電流は少ないことが要求される。

以上

掲載内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。