ニュースリリース

2012年1月18日
パナソニック株式会社 デバイス社

業界最小最薄サイズ(※1)を実現

「SAWデバイス」の量産出荷開始

スマートフォン、タブレットPCなどのRF信号処理回路の小型化、モジュール化に最適

(※1) 2012年1月18日現在 SAWデバイス(量産タイプ)として(当社調べ)

パナソニック株式会社 デバイス社は、スマートフォン、タブレットPC、携帯電話などのRF信号処理回路の小型、集積化に最適な業界最小最薄サイズ(※1) を実現した「SAWデバイス[1] 」を製品化、量産を開始します。

新製品

製品名

SAWデバイス

SAWデュプレクサ

SAWシングルフィルタ
SAWデュアルフィルタ

シリーズ名

EFSDP(L)シリーズ

EFCHTシリーズ

量産開始時期

2012年1月

サンプル価格

仕様・数量により異なるため個別相談

月産数量

2,000万個/月

2,000万個/月

当社では、チップサイズパッケージ(CSP)[2] プロセスを用いた「SAWデバイス(SAWデュプレクサ、SAWフィルタ)」を、スマートフォン、携帯電話などのRF信号処理回路用途に事業展開しています。市場要望であるRF信号処理回路の小型、薄型ニーズに対応するため、CSPプロセスをさらに進化させた独自のウェーハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)[3] プロセスを新開発し、業界最小最薄サイズの「SAWデバイス」を製品化、スマートフォンなどの携帯端末市場に投入します。

特長

1. 業界最小最薄サイズでセットの小型、薄型化に貢献

SAWデュプレクサ:縦1.8mm×横1.4mm×高さ0.35mm 従来品比 約35%減
SAWデュアルフィルタ:縦1.1mm×横0.9mm×高さ0.35mm 従来品比 約20%減
SAWシングルフィルタ:縦0.8mm×横0.6mm×高さ0.35mm 従来品比 約20%減
当社従来品(※2)比 体積 約20~35%減

2. 低挿入損失と高減衰特性(急峻性)で受信感度を向上

SAWデュプレクサ:UMTS Band 5 仕様準拠の場合
   [送信側] 挿入損失 2.0dB max.(typ.1.6dB), Isolation 55dB min.(typ.72dB)
   [受信側] 挿入損失 2.3dB max.(typ.1.6dB), Isolation 50dB min.(typ.58dB)

3. 耐モールド性に優れ、各種モジュールへ搭載可能

樹脂封止圧力:9MPa

(※2) 当社従来品:SAWデバイス(EFSDKシリーズ、EFCHT/Pシリーズ)

用途

スマートフォン、タブレットPC、携帯電話などのRF信号処理回路用途

お問い合わせ先

パナソニック株式会社 デバイス社
ホ-ムページURL:http://panasonic.net/id/jp/

特長の詳細説明

1. 業界最小最薄サイズでセットの小型、薄型化に貢献

当社従来構造は、櫛型電極を形成した圧電体素子と、外部電極端子を有するセラミック基板をはんだ接合し、これらを樹脂でコーティング、金属でパッケージしています。この構造では、セラミック基板の実装面積と、パッケージの高さが必要となるため、さらなる小形化、薄形化が困難でした。このような中、当社ではチップサイズパッケージ(CSP)プロセスを進化させたウェーハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)プロセスを新たに開発しました。これにより、櫛型電極を形成した圧電体素子をベースとし、独自のキャビティ形成技術と銅(Cu)めっき技術を用い、従来必要であったセラミック基板とパッケージが不要な新構造を実現しました(【図1】参照)。これにより、フィルタ性能は従来同等ながら大幅な小形、薄形を図り、業界最小最薄サイズを実現、各種セットの高密度実装、小型、薄型化に貢献します。

図1 構造比較

2. 低挿入損失と高減衰特性(急峻性)で受信感度を向上

SAWデュプレクサにおける製品性能には、必要な信号(周波数)を通過させるときに信号が劣化しないように抑制する低挿入損失と、不必要な信号(周波数)を抑制する(通過させない)急峻な高減衰特性であることが望まれます。本製品は独自のWLCSPプロセスによる小型、薄型化を実現し、かつ、銅(Cu)めっき技術により、インダクタを形成することで優れたフィルタ特性を実現しています。これにより、低挿入損失と高減衰特性で受信感度に優れ、低消費電力に貢献できます。

3. 耐モールド性に優れ、各種モジュールへ搭載可能

スマートフォンや携帯電話のRF信号処理回路においては、地域毎のシステム、周波数帯を背景に、全世界に対応するためのRF信号処理回路が増大してきています。これに伴い、ディスクリート設計ではなく、モジュール設計が主流になってきており、小型、薄型に加えて耐モールド特性も必要不可欠です。本製品は、独自のキャビティ形成技術と銅(Cu)めっき技術を用い、優れた耐モールド特性を実現、RF信号処理回路のモジュール化に貢献します。

用語説明

[1] SAWデバイス

表面弾性波(Surface Acoustic Wave)を用いたデバイスの総称であり圧電体の薄膜、もしくは基板上に形成された規則性のある櫛型電極(IDT:Interdigital Transducer)により、特定の周波数帯域の電気信号を取り出す素子の総称である。
・「SAWデュプレクサ」とは、送信信号と受信信号を同時にそれぞれの周波数帯域で不要な周波数信号を取り除き、必要な周波数信号を取り出し、送信回路から受信回路への信号の流入を防ぐ機能を持ち、分岐回路を用いてひとつのアンテナで共用出来るようにした信号分波器のことであり、主にUMTS方式を用いたRF回路に用いられる。
・「SAWフィルタ」とは、携帯電話などのRF回路に用いられており、不要な周波数信号を取り除き、必要な周波数信号を取り出すデバイスのことであり、「SAWデュアルフィルタ」とは「SAWフィルタ」を2個搭載した複合品のことである。「SAWフィルタ」および「SAWデュアルフィルタ」は主にGSM方式を用いたRF回路に用いられる。

[2] チップサイズパッケージ(CSP)

Chip Size Packageの略称。
CSPは、一般的に半導体に用いられるパッケージのことであり、半導体チップと同じ、もしくは少し大きめに形成する小型パッケージの総称。
SAWデバイス構造の場合、櫛型電極を形成した圧電体素子(半導体チップのこと)と、セラミック基板を接合、銅(Cu)めっきにて樹脂モールドを実現したパッケージのことをCSPと呼ぶ。

[3] ウェーハレベルチップサイズパッケージ(WLCSP)

Wafer Level Chip Size Packageの略称。
WLCSPは、ウェーハの状態で、保護膜、端子、配線加工を実施し、その後に切り出す方式でつくられるCSPのこと。
SAWデバイス構造の場合、櫛型電極を形成した圧電体素子(ウェーハ)に薄膜スパッタ技術、銅(Cu)めっき技術を用いて、保護膜、配線加工を実施し、最終的にウェーハから製品を個片化する小型パッケージのことをWLCSPと呼ぶ。

基本仕様

製品名

SAWデュプレクサ

SAWデュアルフィルタ

SAWシングルフィルタ

製品サイズ

1.8mm×1.4mm

1.1mm×0.9mm

0.8mm×0.6mm

製品高さ

0.35mm max.

0.35mm max.

0.35mm max.

耐モールド性

9MPa

9MPa

9MPa

代表仕様

Band 5 Balanced

GSM1800/1900

GPS

代表品番

EFSD836ML3TD

EFCH1819TFRW

EFCH1575TFA5

電気的特性(代表特性)

(1)EFSD836ML3TD

(2)EFCH1575TFA5

以上

掲載内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。