139. タイム・カプセルを埋設 1971年(昭和46年)

松下館に展示し、人気を博したタイム・カプセルEXPO‘70は、昭和42年5月に、毎日新聞社が企画し、松下電器に共同実施の申し入れがあったもの。松下電器は、創業50周年の意義と照らし合わせ、これに賛同、昭和43年1月、両社はこの事業への着手を発表した。その後、タイム・カプセルEXPO‘70委員会が組織され、その委嘱により、茅誠司氏(東京大学名誉教授)を委員長とする技術委員会、赤堀四郎氏(大阪大学名誉教授)を委員長とする選定委員会などが組織され、この計画の積極的な推進が図られた。

この事業は、1970年当時の文化の記録を5,000年後の人類に残そうというもの。そのために2,098点の物品と記録が厳選され、当時最新の保存技術により、タイム・カプセルに収納された。埋設されるカプセルは、2機。1号機は5,000年間静置されるもので、2号機は西暦2,000年に第1回目の開封を行い、点検後、再び埋設され、以後100年ごとに開封、再埋設を繰り返す。埋設地は、会長の着想で、文化庁、大阪市の許可を得て、大阪城公園に決定、昭和46年1月、埋設された。

同年3月、完工式を挙行、以後このタイム・カプセルと地上部の付属施設は、文部省の管理下に置かれることになった。