「プラスαの価値」で感動を生む『必欲品』

写真:アプライアンス社のショールーム

「プラスαの価値」を付加して
ユーザーに感動を与える商品を生み出し続ける

「家電」「住宅」「車載」「B2B」の4つの事業領域で成長戦略を推し進めるパナソニック。中でもユーザーにとって身近な理美容商品、健康商品、調理小物商品などを生み出し、生活をより便利に、豊かにすることをミッションにしているのがアプライアンス社のビューティ・リビング事業部だ。数多くの競合他社がひしめく中、同事業部ではどのような体制で商品開発を行い、今後は何を目指していくのか?そして、その中で求められるキャリア人材の姿とは?技術開発をリードする担当部長に話を訊いた。

技術者も企画段階から入り込んで、新商品開発を推進

写真:技術担当部長 上田泰教氏のインタビューカット

パナソニックのビューティ・リビング事業部は、シェーバーやドライヤーなどの理美容商品から、マッサージチェア、還元水素水生成器などの健康関連商品、ベーカリー、ミキサー、ジューサーなどの調理小物商品、衣類アイロン、さらにはナノイーなどのデバイスに至るまで、極めて幅広い商品の企画・開発・製造を行っている部署だ。滋賀県草津市に本拠を置き、約60種類にも及ぶ商品を7つの事業群で運用して年間100点以上の新商品を開発。とりわけ男性用シェーバー「ラムダッシュ」や音波振動歯ブラシ「ドルツ」などのパーソナル商品と、ナノケアドライヤー、エステ機器、脱毛器などのビューティ商品が、合わせて事業部売上の50%以上の比率を占める。

「我々の開発する商品は、冷蔵庫や洗濯機のように生活の中で絶対必要な『必需品』ではなく、なくても生活できるがあると便利になったり、キレイになったりする『必欲品』。それだけにお客様に喜んで買っていただくには、単に剃れる・乾くといったことだけでなくプラスαの価値を提供することが必須で、常に新機能を盛り込んだ商品開発を行っています」と、同事業部パーソナル商品部技術担当部長の上田泰教氏は語る。

「プラスαの価値」を生み出すには、ユーザーの声に耳を傾け、ニーズに合った商品をいち早く送り出すことが求められる。そのため同事業部では、商品企画・開発・デザイン・製造がバラバラに仕事をするのではなく、1つの商品ごとに担当者が集まって5〜10人の少人数のチームを組み、プロジェクトを推進している。

「新商品の企画から発売まではおおよそ1年。開発技術者も企画段階から入り込み、最後の量産段階に至るまで携わります。企画段階のリサーチに技術者が立ち会うことも多いですね。商品企画・開発・デザイン・製造のメンバー全員が同じ拠点にいますから、皆、フットワーク良く頻繁に集まって打ち合わせをしています。このあたりのチームワークの良さが当事業部の最大の強みです」

開発技術者は大きく、新技術の開発を担当する「技術開発」と、商品そのものの設計を担当する「設計開発」に分かれており、両者が1つのチームに加わって開発にあたる。同社ではシェーバーの刃まで内製しており、技術開発には刃専門の技術者もいるというから驚きだ。

「例えばシェーバーを5枚刃にするといってもただ並べればいいわけではありません。5枚の刃それぞれに役割を持たせ、最適な配置にしているのです。また、商品開発にはもちろんシミュレーションも活用していますが、やはり最後は人での評価を大切にしている。そこで社内ではいろいろな肌やヒゲの特性の人を対象にモニター評価を行っています。5枚刃についても、何度も実験や評価のトライ&エラーを繰り返して最終的な配置を決定しました」

今後、同事業部が目を向けるのは海外市場だ。男性用シェーバーにしても、国内では市場の50%近い圧倒的なシェアを誇るが、海外ではまだ欧州の競合メーカーの後塵を拝している。

「そこで最近は技術者もどんどん海外に出て、現地ユーザーの生の声を聞き、実際の使用シーンを見るという活動を強めています。一方で、国内においてもますます時代に合わせた商品開発が必要。今年に入ってからも、男性向けの体毛用トリマーや、小型でスタイリッシュな口腔洗浄器などの新製品を発売し、好評を得ています。こうした商品も次々に出していきたいですね」と上田氏は目を輝かせる。

人材に最も強く求めるのは、商品に対する愛情や情熱

ビューティ・リビング事業部では、商品の開発に携わるキャリア人材の採用に積極的に動いている。その理由について上田氏は「多様化が進む時代に商品を進化させるには、いろいろな知見や経験を持った人が集まるほど可能性が広がります。キャリア人材の方にはそこに期待したい」と説明する。

採用にあたり、もちろん機構の技術開発や商品設計の経験、3D CADの操作スキルといったものがあるに越したことはない。ただし、何より強く求められるのは「商品に対する愛情や情熱」だ。

「スキルは入社してからでも身につけられます。それよりも『自分の担当する商品が好き』『どうしても自分の手でこの商品を開発したい』という熱い想いを持っていてほしい。自ら考え、自ら行動を起こせることも大事。さらに、チームワークでやる仕事ですので、コミュニケーション能力も欠かせません」

こうした点を備えた人材であれば、家電メーカーではない異業種からの人材も歓迎だ。「シェーバーの刃や電動歯ブラシのブラシの開発もするため、生活雑貨の開発経験がある方も面白い。回路を専門にやってきたけれどもそれを商品開発に役立てたいとか、通信系の知識を活かしてIoT関連の商品を生み出したい、といった方にも充分に活躍の場があります」と上田氏は微笑む。

同事業部では前述したように、少人数で1つの商品を担当し、新商品立ち上げの最初から最後まで開発技術者が携わる。モノづくりに関して幅広い経験を積み、成長したい人にはうってつけの環境だ。

「我々が開発する商品は、技術者自身もユーザー。生活の中で使って『こうしたほうがいいのでは?』と思ったアイデアをすぐに試し、商品に盛り込めます。そうやってお客様に感動していただける商品を世の中に出せた時の喜びは格別。こうしたやりがいを一緒に感じてみたい方に、ぜひとも加わってほしいですね」と上田氏。我こそは、と思った人は、今すぐ応募してみてはいかがだろう。

写真:技術担当部長 上田泰教氏のインタビューカット 写真:技術担当部長 上田泰教氏のインタビューカット
パナソニック株式会社 アプライアンス社 ビューティ・リビング事業部 パーソナル商品部 技術担当部長 上田泰教氏

パナソニック株式会社
アプライアンス社
ビューティ・リビング事業部
パーソナル商品部
技術担当部長 上田泰教 氏

1990年、松下電工(現パナソニック)入社。以降、男性用および女性用シェーバーの刃や筐体の設計を担当。2012年から中国の広州工場に商品技術部長として赴任し、男性用理美容商品や女性向けエステ商品、現地向けドライヤーの開発の加速に従事する。2016年1月に帰国後、現職に就任。