活躍する女性たち

自分の「幸せ」を日本の食卓の「幸せ」に繋げるひと。 調理ソフト開発 杉谷 純子

料理が好き、食べることも好き。人を育て、健康や生活に欠かせない「食」に対する興味は、ずっと昔からありました。大学では調理科学や食品科学など、食品に関わる研究を重ね、食品メーカーで惣菜や製菓材料などの商品開発に携わっていました。自分の「好き」を仕事にできる環境はとても楽しくやりがいのあるものでしたが、だからこそ長く働きたい、もっと能力を認めてもらえる幅広い仕事がしたい、と強く思うように。しかしながら前職は古い体質が残っていて、女性がのびのびと長期的にキャリアを積むのは難しい環境でした。3年目を迎えた時期、ちょうど私生活でも結婚という節目を迎えていたため退職をしました。数カ月の専業主婦。「このままでいいのかな」という想いは膨らむばかりでした。「食」に携われて、しかも家庭と両立しながら働ける場所を探しているとき、パナソニックの求人情報に出会ったんです。

入社してからは、「火のない台所」を実現し、オール電化の中心的商品であるIHクッキングヒーターの開発に携わってきました。私の使命は商品に「美味しさ」「便利」といった付加価値をつけ、お客様に感動をお届けすることです。その中で私が担当したのは「魚焼きグリル」の開発。自動調理コースや温度設定コースで最も美味しく焼ける条件を探し、プログラムを作り込みました。各食材、コースに合わせ最も良い焼き加減にするために、ヒータの形状検討から始まり、電力量、上下ヒータの入力バランス、最適な調理時間などのプログラム検討を行うのですが、何しろ専門外のことがたくさん。高校時代の物理の授業のようで難しかった(笑)。しかしそれ以上に一番苦労したのは安全面と美味しさ追求との兼ね合いですね。この商品では、グリルに水なし・水あり自動判別機能があり、焼き加減を調整してくれるのですが、水なし時に美味しさを損なわず発火に繋がらないようなプロセスの検討など、あらゆる場合を想定した果てしない作業の繰り返し。しかし、その先にたくさんの家庭での食事の充実に貢献し、喜びを生み出すというやりがいが見えていたことがモチベーションに繋がりました。

自分の強みである食品、食材に関する知識や官能評価(※)の経験を活かすことができたのはもちろんですが、日々の業務で他の技術者と試行錯誤を繰り返しますので、自分の意見をはっきり言う私の性格も活かせたかなと思います。前職と違って、男女や年齢の垣根なく仕事ができるフェアな風土は嬉しかったですね。納得のいくモノ作りが出来たと思います。苦労や努力を重ねながらひたすらサンマや鶏肉などを焼き続けた一年でしたが(笑)、だからこそ出来上がったときは本当に嬉しかった。まさに「我が子」のようで、テレビでCMを見た時は胸がいっぱいでしたね。

当社は産休をはじめ、育児休業や短縮勤務など家庭と仕事の両立を叶えられる制度が非常に充実しています。私もそういった部分に魅力を感じて入社した一人。仕事と家庭とのバランスを保って長く働きたい、という気持ちが強くありますので今後はこういった制度も活用して、いい仕事といい家庭、両方を実現したいですね。

※官能評価・・・人の感覚(視覚、味覚、嗅覚、聴覚、触覚)を利用して評価対象物の特性の強さや好ましさの程度などを測定・評価すること

プロフィール

杉谷 純子
【入社】 2006年(総合食品メーカーより転職)
【職種】 調理ソフト開発

休日はもっぱら料理、あるいは夫と食べ歩きです(笑)大好きな『食』を仕事でも私生活でも追及していきたいですね。