品質管理 西村 直晃

品質管理 西村 直晃 NAOAKI NISHIMURA 障がい者採用 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 2011年入社(6年目) 情報社会先行 障がい種別:聴覚2級 品質管理 西村 直晃 NAOAKI NISHIMURA 障がい者採用 オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社 2011年入社(6年目) 情報社会先行 障がい種別:聴覚2級
写真:商品の最終チェックをする西村 直晃

品質を確認する計測器を点検する。

パナソニックの伊勢工場は、リレー、スイッチ、コネクタなどをつくる工場です。製品ができて出荷する時には、品質が一定の基準を満たしているかどうかを最終チェックします。この品質検査で使う計測器が正常の値を示すかどうかを検証する仕事が私の担当です。計測器の校正は、製品の品質を保証するうえで重要な仕事なので、資格が重視されます。必要な資格取得のために、日々の勉強は欠かせません。いちばん重視している資格は、技能者のスキルを認定する社内ライセンスである「パナソニック検定」です。「機械」「電気」「力学」「温度」という4つの科目があり、これまでに「機械1級」と「電気2級」を取得。上級の資格をとれば、仕事の幅も広がり、周囲の信頼もグッと増すため、現在は「力学2級」の取得をめざして勉強中です。仕事中は、いろいろな種類の計測器を操作しながら、黙々と測定にあたります。華やかさとは縁遠い仕事ですが、もし計測器の狂いを見逃してしまえば、万が一、不良品を作ってしまった場合、検査で止めることができず、最悪は市場へ流出してしまう可能性があります。品質を守り、パナソニックブランドの信頼を守る仕事。そんな仕事に、私は大きな責任感と使命感を持っています。

写真:先輩にアドバイスをもらう西村 直晃

勇気を振り絞ってできたこと。

仕事に慣れ、任されることが多くなると、他部署や社外の方と接する機会も多くなります。しかし、私の場合、聴覚障がいを持つため、打合せや会議の内容を誤って聞き取ったり、質問に的確な答えを返せなかったり等、苦い経験が何度かあります。そこで先輩にアドバイスをもらい、思い切って「どんな時に困ったと感じるのか」、「困らないためにどうしてほしいか」をまわりに伝えることにしました。例えば会議や出張に出かけた先では聞こえやすい場所に座らせてほしい、何人も同時に話すと聞き取れないのでレジメを用意してほしい…。自分の要望を率直に伝えていいのか不安もありましたが、上司や先輩も背中を押してくださり、勇気を振り絞って伝えてみると会話のすれ違いがなくなり、仕事がスムーズに進むようになりました。それまでの自分は先輩に頼ってばかりでしたが、このことがあってからは、自分で課題を見つけ、伝えるべきことはきちんと伝え、自分自身で解決のために行動することができるようになりました。これまでを振り返ると、まわりの先輩や上司の理解、サポートに助けられた5年間でした。先輩方が、右も左も分からない私に、何かと世話を焼き、仕事を教えてくださり、私が成長するのをじっとそばで見守っていてくれたからこそ、ここまでやってくることができました。その感謝の念をいつも忘れずに、今後、後輩が入ってきたら今度は自分がいろいろ教えてあげる番だと考えています。それが先輩としての務めであり、責任だと考えています。

MY CAREERHISTORY 私のキャリアヒストリー:モチベーションのグラフ MY CAREERHISTORY 私のキャリアヒストリー:モチベーションのグラフ

1 伊勢工場に配属。計量管理業務を担当。

新入社員研修が終わり、伊勢工場に配属。計量管理業務を担当し(業務の担当として)、計測器の校正業務にあたる。仕事を覚え、上司や先輩の指示に従うだけで精一杯。そんな中、聴覚に障害のある私を気遣い、仕事がしやすい環境をつくってくれた先輩たち。早く先輩に追いつき、一人前になりたい一心で、仕事に取り組む。

2 専門知識とスキルをアップ。校正業務を一任される。

先輩からすすめられた社内の研修プログラムや、計測機器メーカーの研修に積極的にチャレンジ。計量管理の仕事に必要な知識とスキルを習得し、それまで先輩が自分の代わりに行ってくださっていた他部署とのやりとりなどもすべて一人で任されることに。うれしさを感じながらも、責任の大きさを痛感。

3 対人コミュニケーションで悩む。意思疎通で悩み、自ら行動を心がける。

社内の他部署や社外の方と接する機会が増えるにつれて、打合せや会議で聞き間違いが多くなり、会話がうまく噛み合ないことがたびたび起こる。先輩や上司からアドバイスを受け、改善に向けて努力。人任せにするのではなく(誰かに頼るのではなく)、自分から行動する大切さを知る。

4 インターンシップで後輩を指導。自覚が増す。

母校のろう学校の後輩が、インターンシップで伊勢工場に参加。指導役を任される。同じ障がいを持つ後輩に仕事の中身や心構えを伝える中で、5年前に入社した時の自分をあらためて思い出し、障がいを持ちながら働く先輩社会人の代表として誇れる先輩でありたいと気持ちを新たにする。

5 目標だった「パナソニック検定」。2回目の挑戦で合格。

ずっと目標にしてきた「パナソニック検定」に合格。知識とスキルを深め、仕事の幅を広げる。検定で得た技術を生かし、「検定委員」として指導することも。障がいの有無に関係なく、成長につながるチャンスを与えられ、自分自身の確かな成長を感じることができるうれしさと責任感を感じる日々。

写真:品質管理 西村 直晃

入社の決め手 入社の決め手

障がいに理解のある会社で働きたいと思い、「ハートフル・リボン・マーク(障害者雇用優良企業認証制度)」の認証を持つ企業を調べるうち、出会ったのがパナソニックでした。その後大学のゼミでパナソニックを訪れる機会があり、そのとき私の研究発表に真剣に耳を傾け、障がい者の仕事について質問した時も誠実に答えてくださる先輩社員を見て、「この先輩たちのような社会人になりたい」と思いました。それまでは障がいを持ちながら仕事をすることに恐れのようなものを抱き、ためらいもありましたが、パナソニックの先輩方と出会ってからは、前向きに仕事というものをとらえられるようになりました。