堂腰 美妃

一般家庭に「純水素燃料電池」を。

私は、“次世代の発電装置”と言われることもある、純水素燃料電池のシステム開発を行っています。純水素燃料電池は、水素と酸素のみで高効率にエネルギーを生み出し、その際にCO2を排出せず水しか出しません。このシステムは、発電部であるスタック、熱交換器、ポンプ、センサーなど数十のデバイスから構成されています。私はシステム全体のかじ取り役として、各デバイスをどう組み合わせればもっとも効率的に電気を取り出すことができるか、安全で安定的に制御できるかを日々探っています。現在開発中の純水素燃料電池は、2020年以降の一般家庭での実用化を目指し、実際にデバイスを組み立て、ようやくカタチにするところまでたどり着きました。これまではPC上でのシミュレーションでしたが、カタチになると俄然、現実味を帯びてきますね。6年前の入社以来、ずっと燃料電池関連の開発に携わってきたので、この水素燃料電池が一般家庭に設置され、電気を灯し、料理を作り、お風呂に入る人の姿を想像するとワクワクします。家庭の光熱費代を大きく抑え、停電が起きた時でも発電できる。そんな「環境に良く、安く、安全」なエネルギーを早く一般化させたい。そう思っています。

堂腰 美妃

各デバイス開発者を束ねていく。

システム開発を進める上では、解析をうまく活用することが非常に重要になってきます。難しいのは、解析の結果と実機評価での現象のズレ。実機で起こる現象が、解析モデルでは表現できていない。そんな時は論文や技術資料を参考に、「こういう要素を盛り込めば狙った現象が出てくるかな?」と試行錯誤します。そして再び解析モデルに落とし込んで計算をします。さらに各デバイスの開発担当者と密にコミュニケーションを取り、スペックや形状の調整をし、トータルとして良い製品を作ることも重要です。私自身、デバイスの開発も担当することがあるのでよく分かるのですが、各デバイスの開発担当者は、そのデバイス自体を良い製品にしようと考えます。しかし、システムとして組み合わせた途端に「あちらを立てれば、こちらが立たない」という状態で、お互いの意見を主張し合い議論が熱くなることもありますが、「最適解」を見つけることが私の役割。温度・濃度・流量・圧力など、水素燃料電池の性能を左右する要素は数え切れません。この分野で解析を通じて「最適解」を見つければ、コストダウンや効率の向上に繋がり、燃料電池の普及拡大に貢献できると思っています。

堂腰 美妃

「解析のことは、堂腰に聞け」

まず純水素燃料電池のシステムを確立することが目標です。きちんと動き、きちんと性能を発揮し、きちんと制御できる。基本的な目標を達成した上で、安全性や品質、さらには量産体制を構築しなければなりません。純水素燃料電池システムの開発を通じて私が目指すのは、技術者としてひとつの分野のエキスパートになること。特に解析の重要性や面白さを感じているので「解析のことは堂腰に聞け」と言ってもらえる存在になりたいですね。「最適解」を導ける解析という技術を使って、いずれは他の製品のシステムも作ってみたい。どんどん新たな展開をしていくことが私の目標です。

堂腰 美妃

学生時代に好きだった教科は物理。どの角度で、どの速さでボールを投げれば、どこに落ちるのか。それが計算で弾き出せる物理の世界に興味を持つ。学生時代に所属していたテニス部でも「ボールをこの角度で打てば、アウトにならない」と感覚的に捉えてプレーしていたと言う。大学では水素を粉末や合金に吸収させて貯蔵する「水素の吸蔵材料」について研究していた。

堂腰 美妃  (2011年入社・6年目)

パナソニック株式会社
先端研究本部  水素・エネルギープロジェクト室

未来をつくるスペシャリスト

純水素燃料電池

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