しん気楼(ろう)の正体は光?

海にぼんやり何かが見えたり、町が空に浮(う)かんで見えたり。これってしん気楼という不思議な現象(げんしょう)。お化けや幻(まぼろし)かなって思うかもしれないけど、これって光が見せるいたずらで「屈折」(くっせつ)という光の性質(せいしつ)なんだ

まっすぐ進んでいる光が、温度の違(ちが)う空気の間では折れ曲がってしまう。例えば、雪解(ど)け水が流れてきた海の表面がとても冷たくて、上の空気が温かい時、とかね。目はまっすぐ見ているのに、物を見せてくれる光が曲がると、本当はずっと遠くにある景色や海の上を進んでる船が、ぼんやり空に浮かんで見えたりする。これがしん気楼と呼(よ)ばれているんだよ。