海にしずんでしまう島があるの?

海は、地球の雨量を調節したり、大量の二酸化炭素(にさんかたんそ)を吸収(きゅうしゅう)して気温を一定に保(たも)ったり、大切な役目をしているよ。海に吸収された二酸化炭素は、石灰質(せっかいしつ)のサンゴや貝殻(かいがら)となり海に蓄積(ちくせき)される。だけど、海が汚(よご)れてサンゴや貝がすめなくなると、サンゴ礁(しょう)がなくなり、大気中の二酸化炭素がふえてしまう。二酸化炭素には熱を蓄(たくわ)える性質(せいしつ)があるから、地球の気温が上昇(じょうしょう)してしまうことになるんだ。

地球の気温が上昇すると、海はどうなってしまうだろう。海水は温まると、ふくらんで大きくなる。氷でおおわれている南極(なんきょく)や北極では、氷が溶(と)ける。すると海の水位が上がって、陸地をのみこんでしまう。このまま地球温暖化(おんだんか)が進んだら、もしかすると何十年後かには、いくつもの海岸や都市が海の下に沈(しず)んでしまうかもしれない。何とかしないと、たいへんだよね。

南太平洋にあるツバルという島は、地球温暖化のために世界で最初に海にしずむ島といわれている。海抜(かいばつ)が低いツバルでは、近年、海岸がどんどん海に浸食(しんしょく)されている。高潮(たかしお)の被害(ひがい)を受けたり、畑に海の水がしみこんで作物が育たなくなったり、困(こま)ったことが起きているんだ。日本だって海に囲まれている島国だから、決して人ごととはいえないよね。