特別な製品(せいひん)を使ったり調整したりするのではなく。
すべての人に利用しやすいものがユニバーサルデザイン。

ちょっとした工夫で、特定の人だけじゃなく
みんなが便利に使えるのっていいね。

ユニバーサルデザインは、わかりやすくいうと「今までよりもできるかぎり、
いろいろな人にとってより良い生活をすることができるデザイン」。

たとえば、街の中にある側溝(そっこう)って知ってる?
道路のわきにある排水(はいすい)のための溝(みぞ)だよ。
側溝にフタがついているとその上を歩けるんだけど、雨水を流したり、
通気性(せい)を良くするためにすきまのあいているフタがあるんだ。
それがすきまの広いフタだと溝に物を落としてしまったり、
女の人がハイヒールを台なしにしたり、
ベビーカーや車いすの車輪が溝にはまって動けなくなってしまうことがあるんだよ。

でもフタのすきまをせまくすると、物を落とす心配もなくなるし、
ハイヒールやベビーカーや車いすでも安心して通れるよ。
すきまの広いフタよりすきまのせまいフタのほうが、
ユニバーサルデザインの考え方に合っているね。

ユニバーサルデザインを提案(ていあん)したロナルド・メイスさんは、
「特別な製品や調整なしで、最大限可能(さいだいげんかのう)なかぎり、
すべての人びとに利用しやすい製品、環境(かんきょう)のデザイン」と
定義(ていぎ)しているよ。

みんなが使いやすい側溝のフタのような製品だけじゃなく、
みんなが使いやすいサービスや、街や建物などの環境も、
ユニバーサルデザインなんだよ。