やっぱり進んでるね。デンマークとアメリカ。

「しょうがいがあっても、なくても、みんなで同じ街でふつうにくらそう」という
「ノーマライゼーション」が生まれたデンマークと
「特定の人だけではなく、みんながいっしょに、使いやすいものをつくろう」という
「ユニバーサルデザイン」が生まれたアメリカにはお手本がいっぱいあるよ。

「ノーマライゼーション」が生まれたデンマークは、福祉(ふくし)の先進国。
そして北欧(ほくおう)デザインといわれる、美しいデザイン力も、
ユニバーサルデザインに活かされているよ。

地下鉄では、ななめに動くエレベータとエスカレータ、階段(かいだん)が
セットになって同じ場所にある。
これだったら、いっしょにいる人が別々のものに乗っても、
同じ場所につくからうれしいね。

そのほか、電気をつけるスイッチが大きかったり、廊下(ろうか)の手すりが
左右ちがう高さだったりと、デザインの力を活かしながら、
街だけでなく、部屋の中のあちこちにユニバーサルデザインが使われているよ。

ユニバーサルデザインの生みの親、ロナルド・メイスさんの国の
アメリカでも、駅の切符(きっぷ)売り場の案内が大きな字だったり、
トイレの案内がわかりやすかったりで、
いろいろなところにユニバーサルデザインがあるよ。

それから、サンフランシスコにあるゴールデンゲートパークという公園には、
ユニバーサルデザインの遊び場があるんだ。
すべり台はスロープになっているんだけど、みんなが遊びながら
上がっていく構造(こうぞう)になっていたり、砂場や水飲み場は車いすに
すわった状態(じょうたい)でひざが入る使いやすいつくりになっていたりするよ。
ブランコはいろいろな背(せ)の高さの子が使えるように、
ロープの長さがちがうものがある。
いろいろな子が自分のペースで遊べるところがいいね。

それに、アメリカでは車いすで街に出ても、
日本よりも特別な目で見られることが少ないんだって。
さすがユニバーサルデザインが生まれた国だね。