助成を受けられた団体(子ども)

子ども分野・2010年に取り組んだ組織基盤強化事業 報告書(概要)

事業名

不登校の子どもたちの編集部と若者編集部の活性化に向けた準備活動

団体名

特定非営利活動法人 全国不登校新聞社

事業目的

(1)子ども若者が出会い自己表現につながる場の保障

(2)子ども若者の積極的な参画によるニーズの高い情報提供(紙面充実)

(3)子ども若者が主体となった革新的な当事者運動の確立

事業目標

(1)子ども若者が継続的に活動できる最低限の環境整備

(2)人材育成(中心メンバー2名の育成と参加者の意識向上)

(3)紙面の充実化

事業概要

○目標1:「環境整備」に向けて

  • 組織内のバックアップ体制の構築(実行委員会の設置)/関係機関とのネットワーク強化/子ども若者専用のカメラ・PC購入によるインフラの整備/活動費(取材・会議の交通費)の補助。

○目標2:「人材育成」に向けて

  •  ボラバイト制の導入(中心メンバー2名の育成)/スキルアップ講座の設置/取材テキストの作成/取材ごとのチーム制導入。

○目標3:「紙面充実化」に向けて

  • 上記事業の実施をもってして成果を期待。

事業の成果と課題

○事業の成果

(1)実行委員会の創設による組織体制の強化、(2)子ども若者の活動の質量の向上、(3)中心メンバーの育成、(4)子ども若者本人が取材によって自己実現、充足感が得られたこと、(5)著名人などのインタビューが増え紙面の充実化が図れた、(6)関係機関との連携が図れた、の6点。現在は、その延長線上に堅実な成果が現れている。
中間報告からの追記として特に挙げたいことは二点。課題が明確化したため、(1)課題解決の方策を具体的に検討できたこと、(2)事務スタッフの意識が向上したこと。
まず、多くの課題が、すでに実施計画書段階からファンドから指摘があがっていたが、年間を通して、そのことを視野に入れながら活動したことで、課題解決への方策が明確化してきたは大きいと実感している。たとえば「財政基盤の脆弱性」は、かなり以前から内部でも課題としてあげられてきたが、財政基盤を整えるためには、いくら資金が必要なのか、何をするのかが明確ではなかった。本事業を通し、子ども若者編集部にかぎって言えば、持続的な活性化のためには「交通費支給」が、かならず必要で、そして支給すれば、かならず成果を挙げられることがわかった。さらにいえば「交通費は30万円必要だ」ということもわかった。そのため30万円を持続的に捻出する方法をキチンとつくり出そうという現実的な方策を考えられるようになった。
二点目に本事業や通常の新聞発行業務に関わる現場のスタッフが「組織基盤の強化とは何か」という点を一年間通して考えてきたこと、「ふり返れば、これが最大の成果だった」という結論に組織内で至った。本来ならば「組織基盤強化のために何をするのか」が、本事業の目的だが、スタート時点で「成果」「ビジョン」「ミッション」「組織基盤強化」と言った単語の一つひとつが、現場で働くスタッフが理解できていなかった。そこで事業を通し、理事がコミットメントし、現場のスタッフとあらためて思いを共有しながら、自分たちの持っているミッション、ビジョン、そして、課題を分析できたことが、団体全体の運営によい影響が見られた。

○事業の課題

(1)子ども若者のスキルアッププランの不所持、(2)中心メンバーの量的不足、(3)主体的なコミュニケーションを深められるツールの不所持、(4)関係機関との連携不足、(5)財政基盤の脆弱性、(6)専従スタッフの不在、の6点が上げられる。いまだ子ども若者編集部が持続的に活性化していくためには、多角的に組織基盤を強化していく必要性を感じている。
また、これらは一年間の具体的な課題であるが、「団体の最適化」を検討していくことも、今後の必要な議題として残っている。
なお、11月上旬より、子ども・若者の編集会議、取材への交通費は助成金の当初申請総額を上回ったため、子ども・若者への交通費補助を出さなかった。その間、活動発表会をのぞいては、やはり会議参加者が減少したこともあり、交通費の補助は不可欠である、ということもあらためて感じた。

今後の取り組み方針

○ 今後の取り組み 2011年について

幸い、多くの具体的な課題が明確になったため、2011年は「すぐにできる課題解決」を優先して実行していく。子ども若者編集部の活動について言えば、年間を通したスキルアッププランを創ること、より編集部に参加しやすい状況を創ること、他団体とのネットワークを強化すること、読者のニーズを把握すること、である。

○ 今後の取り組み 5年後まで

3年後には子ども若者編集部の中心メンバーに自主的な運営を任せ、ニーズの高い紙面づくりを可能とする。その一方で、スタッフは財政基盤の安定に向けて努力し、5年後までには安定した発行体制をつくり出す。