助成を受けられた団体(子ども)

子ども分野・2010年に取り組んだ組織基盤強化事業 報告書(概要)

事業名

日本とフィリピンの子どもの参加促進のための基盤強化事業

団体名

特定非営利活動法人 アジア日本相互交流センター(ICAN)

事業目的

(1) 事務局長と事務局員、コアボランティアグループの強化

(2) 事務局業務システムの構築とユースコアグループ(中高生)の育成及び育成者の育成

事業目標

(1) 事務局業務システムが構築され、業務の効率化が実現し、事務局長への業務集中が緩和されている。

(2) ボランティア約80名が業務の担い手となり、積極的に国内活動に参加している。

(3) 育成されたユースグループが「国際協力」の積極的な担い手として事業参加している。

(4) 2010年の自己資金収入1,690万円以上  *自己資金増加中期計画2年目の成果

事業概要

(1)事務局業務システムの構築

(1) 井川 定一(事務局長)

事務局長としての役割の明確化、自己資金中期計画の加筆・修正

(2) 斉藤 順子(事務局員)

業務のマニュアル化、及びボランティアへの業務引き継ぎ

(3) コアボランティアグループ

事務局長、事務局員、社会人ボランティアが、「フェアトレード」、「広報」、「会報」、「書き損じハガキ」、「事務局」のグループ対象に、OJT/研修を実施。

(2)ユースコアグループ(中高生)の育成、及び育成者の育成

(1) 斉藤順子(事務局員)

事務局員が子どもたちの組織化のため必要なファシリテーションの技術を向上させる。

(2) ユースコアグループ(中高生ボランティア)

グループが新規ボランティア募集、及びPDCAサイクルを回せるようになる。

事業の成果と課題

【事業目標1】
 事務局業務システムが構築され、業務の効率化が実現し事務局長への業務集中が緩和されている。

○ 成果と課題

各グループのボランティアの育成と予定していたマニュアル化を達成することができ、社会人ボランティアの参加を促進するとともに、事務局員が行っていた作業の一部をボランティアに移行することができた。これに伴い、社会人ボランティアのコミットメントも向上し、定着率が向上した。業務システムとしては一歩全身したものの、事務局員自身の事務作業能力の問題もあり、事務局長が総務や会計等事務局員の業務を兼務せざるを得ない状況は最後まで改善することができなかった。

【事業目標2】
 ボランティア約80名が業務の担い手となり、積極的に事務局・国内活動に参加している。

○ 成果と課題

ボランティアグループは100名を超え、順調にその数を増やすことができた。また「フェアトレード」や「書き損じはがきの収集」のボランティア等、参加が容易である業務に関しては、グループ化が進み、その結果、フェアトレード事業の収入は、2009年169万円から2010年には231万円へ、書き損じはがきの数も2009年18,173枚から2010年32,583枚へと増加させることができた。また、「事務局」ボランティアについては、前期のマニュアルを活用して、定期的に来て下さる方が見つかり、順調に進めることが出来た。
一方、「広報」と「会報」に関しては、デザインの能力を持つものが中心となっておこなっており、そのボランティア・インターンが抜けた途端に、業務が滞るという脆弱性を期間内に克服することができなかった。

【事業目標3】
 育成されたユースグループが「国際協力」の積極的な担い手として事業に参加している。

○ 成果と課題

学校単位でのアイキャンの活動への参加を目的に、授業内容と使用教材の検討を行うことで、新規で5つの学校で当団体の既存活動(書き損じハガキBOX設置・収集活動、絵手紙大会参加など)に参加をしてもらうことができた。また、授業実施後、有志生徒が事務所ボランティア体験を希望するなど、学校以外の場所でも活動への参加が見られた。子どもの数や参加の在り方については、今後検討が必要であると感じている。

【事業目標4】
 2010年の自己資金収入1,690万円以上  *自己資金増加中期計画2年目の成果

○ 成果と課題

1月~12月の会費収入は2009年510万円から409万円へ、スタディツアー・国際理解教育収入合計は266万円から224万円へと減少したが、寄付金収入は573万円から1060万円へ、フェアトレード収入は160万円から231万円へ増加した。この結果、自己資金収入は2009年の1,535万円から2010年1,925万円へと増加し、目標を達成することができた。それにより、フィリピンでの子どもたちとの活動に使用できる資金が増加し、フィリピンの子どもたちの「できること」の増加につながった。会員更新率・新規会数に関しては、収入減となってしまったため、今後は会員のデータベース化等を進め、分析材料を増やしていく。

今後の取り組み方針

 2008年の組織の財政危機から、2年間に及ぶPSFの助成をいただいたことで、ようやく中期的視点に立ち、経営を行う環境ができた。これまでに増加した資金により、2011年は、フィリピンでの事業も大幅に拡大し、それに伴いフィリピンで参加する子どもたちも、日本とフィリピンの職員数も増える予定である。
 事業としては次のフェースに入り、また新しい職員が多く入るこの機会に、一度立ち止まり、現在までの基盤強化の評価を行うとともに、組織の理念の再確認や組織指揮系統、中期計画・中期戦略の立て直しを時間をかけて行う。これにより、継続して自己資金を増加させ、安定した自己資金収入のもと、日本とフィリピンの多くの子どもたちが、社会に参加できる形での生活改善を目指す。その為に、目標数値の到達だけを目指すのではなく、その基盤(人とシステム)を作り上げることを常に心がけていきたい。