省エネ商品による直接的なCO2削減貢献

2015年度の当社省エネ商品による、直接的なCO2削減貢献量は、テレビやエアコンの販売減があったもののLED照明などの販売が好調だったことにより、3,493万トンでした。グローバル商品別のCO2削減貢献量では、75%がエアコン、照明、テレビによるもので、地域別では、日本、東南アジア・大洋州、中国・北東アジアで約78%を占めました。2015年度の主要商品使用時のCO2排出量※1は約7,973万トンと算定しています。今後、省エネ商品のさらなる普及により、主要商品使用時のCO2排出量を抑制していきます。

※1 エネルギー使用量の大きい主要商品※2の生涯CO2排出量。生涯CO2排出量=販売商品の年間消費電力量※3×販売台数×商品寿命※4×CO2排出係数※5
※2 家庭用エアコン、業務用エアコン、蛍光灯、LED照明、家庭用冷蔵庫、業務用冷蔵庫、液晶テレビ、洗濯乾燥機、全自動洗濯機、衣類乾燥機、食器洗い乾燥機、IHクッキングヒーター、エコキュート、バス換気乾燥機、加湿器、除湿機、空気清浄機、換気扇、自動販売機、ジャー炊飯器、電子レンジ、温水洗浄便座、アイロン、ドライヤー、電気カーペット、掃除機、ジャーポット、レンジフード、電話機、セキュリティカメラ、プロジェクターなど
※3 商品カテゴリの各地域で最多販売の機種を選定
※4 当社が定める補修用部品の保有年数
※5 地域別のCO2排出係数(kg-CO2/kWh)は、0.410(日本)、0.487(欧州)、0.579(北米)、0.740(中国・北東アジア)、0.927(インド・南アジア)、0.527(東南アジア・大洋州)、0.332(中南米)、0.599(中東阿)を使用

省エネ商品によるCO2削減貢献量
省エネ商品によるCO2削減貢献量(商品別)
省エネ商品によるCO2削減貢献量(地域別)

ルームエアコン

ルームエアコン エコナビ搭載WXシリーズは、新しいセンシング技術によって、同じ空間にいる一人ひとりの暑い・寒いの感じ方を見分ける温冷感検出技術で、最適な気流制御と省エネ運転を実現しました。また、室外機の圧縮機から出る熱(従来利用せず捨てていた熱)を蓄えて霜取時の熱源として活用するエネチャージシステムや、冷房時と暖房時の冷媒経路を変える可変冷媒パス技術による熱交換器効率の向上など、さらなる省エネを実現。APF(通年エネルギー消費効率)7.4※6を達成しました(冷房能力4.0kW機種の場合)。 こうした業界トップクラス※7の省エネ性と快適性の実現が評価され、平成27年度省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門で省エネルギーセンター会長賞を受賞しました。

※6 JIS C9612:2013ルームエアコンディショナに準拠
※7 経済産業省 資源エネルギー庁「省エネ性能カタログ」より

ルームエアコン エコナビ搭載WXシリーズ

ルームエアコン エコナビ搭載WXシリーズ

冷蔵庫

マレーシアとタイなどで2015年に販売を開始した冷蔵庫BXシリーズは、インバーター制御の高効率コンプレッサーを搭載しています。両国では従来モデルと比較して15%以上の省エネを達成、最上位のエネルギーラベルを取得しました。 また、エコナビ機能がドアの開閉パターンや部屋の明かりなどを検知し、ご家庭の生活リズムに合わせた最適なエコを考えて、自動で節電します。

冷蔵庫BXシリーズ

冷蔵庫BXシリーズ

ビル用マルチエアコン

マルチエアコンは、家庭用エアコンよりも大きな空間の空調を行うため、省エネの重要性が高い商品です。東南アジアや中近東で販売しているFSV-EXシリーズは、人の位置を感知し最適な運転を行うエコナビにより、業界No.1の15%の省エネを達成。インバーター式デュアルコンプレッサーの搭載や熱交換器の伝熱面積の拡大、新形状のベルマウス(ファン外周側にある空気の吸込口)も、消費電力削減に貢献しています。また当社独自のインテリジェント3ステージ潤滑油制御技術により、複数ある室外機のコンプレッサーでオイルの自動制御を行うことで、省エネと快適な室内空間を両立します。

マルチエアコン FSV-EXシリーズ

マルチエアコン FSV-EXシリーズ

GHP(ガスヒートポンプエアコン)

GHP(ガスヒートポンプエアコン)は、室外機内にあるコンプレッサーをガスエンジンで駆動し、ヒートポンプにより冷暖房を行う空調システムです。2015年秋に発売した最新モデル「エグゼアⅡ」は、3枚翼の新型室外機ファンの採用・シュラウド(プロペラの流路ガイド)形状の最適化で、同一風量時における消費電力を、従来機比で最大約30%低減しました。また、熱交換器をL字形状に変更、同じ筐体サイズで伝熱面積を約25%拡大させました。併せて、コンプレッサーやエンジン、プーリー(円盤状の滑車部品)の改良により、低負荷時の運転効率を向上、省エネルギーにも貢献します。

GHP エグゼアⅡ

GHP エグゼアⅡ

ナチュラルチラー(吸収式冷凍機)

ナチュラルチラー(吸収式冷凍機)は、真空下で水が蒸発するときに周りから熱を奪う原理を利用して冷房を行います。冷媒としてフロンではなく水を使用している点や、駆動源として電気の代わりにガスの燃焼熱や蒸気・排温水の熱を利用するため節電効果が大きいなど、環境面での特長があります。
当社のナチュラルチラー 超省エネルギーWE型蒸気焚ジェネリンクと、節電型ナチュラルチラーPR型は、エネルギーを効率活用するシステム・機器に贈られる、平成27年度 デマンドサイドマネジメント表彰で、一般財団法人ヒートポンプ・蓄熱センター理事長賞を受賞しました。 超省エネルギーWE型蒸気焚ジェネリンクは、コージェネレーションシステムから発生する蒸気・排温水を熱源として空調を行います。蒸気と排温水で駆動する吸収式冷凍機として最高の冷房効率である点や、多量の排温水を回収しコージェネレーションシステムの総合効率が高くなる点などが評価されました。
節電型ナチュラルチラーPR型(日立アプライアンス、川重冷熱工業との3社共同受賞)は、ガスを熱源として空調を行います。大幅な冷却水の流量削減により冷却水ポンプの消費電力低減が可能になった点や、部分負荷運転時、冷却水の流量をさらに削減しても十分な耐久性を有する点、さらには流量削減により冷却水ポンプ、冷却水配管口径、バルブ口径、冷却塔のサイズダウンにもつながることから、イニシャルコスト低減にも大きく寄与する点などが高く評価されました。

超省エネルギーWE型蒸気焚ジェネリンク

超省エネルギーWE型蒸気焚ジェネリンク

節電型ナチュラルチラーPR型

節電型ナチュラルチラーPR型

LEDカラー投光器

2016年2月に発売したLEDカラー投光器 ダイナペインターは、光源として従来のマルチハロゲン灯の代わりに、省エネのLEDを採用。全光束10000lm以上(6モジュールタイプ)のパワフルな光でライトアップが可能です。専用設計の小径レンズを採用し、赤・青・緑のLEDを三角形状に多粒配置することで、ムラなく混ぜ合わさった色の光を投光できます。 ダイナペインター 狭角タイプNND27230は、京都タワーのライトアップ用の照明器具に採用され、2016年3月から運用を開始。従来※8と比べて約70%の省エネを実現しながら、フルカラー演出による鮮やかなライトアップで、京都の夜を演出しています

※8 従来のマルチハロゲン灯(HIDランプ)×50台=32.55Kwと今回導入したLEDカラー投光器×20台=10.22Kwの比較

LEDカラー投光器 ダイナペインター

LEDカラー投光器 ダイナペインター

ライトアップされた京都タワー

ライトアップされた京都タワー

太陽光発電向けパワーコンディショナ用冷却ユニット

一般的に、パワーコンディショナの稼働時に発生する熱はエアコンで冷却しますが、その運転には多くの電力が必要です。本製品は、パナソニック エコシステムズ(株)の樹脂製顕熱交換素子と高効率ブラシレスDCモータを内蔵した冷却ユニットと、株式会社ダイヘン様のパワーコンディショナの冷却方式を組み合わせることで、省電力で冷却を行えます。冷却ユニット190W/K × 4台の場合、従来のエアコン冷却と比べ、消費電力量約87%の削減※9が期待できます。こうした点が評価され、平成27年度省エネ大賞 製品・ビジネスモデル部門で、省エネルギーセンター会長賞を受賞しました。

※9 当社試算によるデータ。試算条件:設置場所:東京年間平均気温(2012年気象庁公開データ)、パワコン出力:500kW パワコン効率96%、従来エアコン:エアコン冷凍能力12.5kWx2台、COP2.5、当社冷却ユニット:190W/Kx4台

太陽光発電向けパワーコンディショナ用冷却ユニット

太陽光発電向けパワーコンディショナ用冷却ユニット

ブラシレスDCモータ用ドライバIC

ファン用モータは家電や事務機器、基地局、サーバなど様々な機器に使用されるため、省エネ性能向上は重要です。当社は、単相用ブラシレスDCモータに組み込まれるドライバICとして業界で初めて※10、リアルタイム自動位相制御機能を搭載する製品を、2015年10月に発売しました。 この機能は、モータに流れる電流をリアルタイムに検知してモータ回転率を最適に保つものです。単相用ブラシレスDCモータへの搭載により、モータの駆動電流(12V駆動時)を20%以上削減※11できます。三相モータ用ドライバICには2014年から搭載している同機能を、単相モータ用ドライバICにも新たに採用することで、より多くの機器の省エネに貢献します。

※10 2015年10月15日時点、当社調べ
※11 単層ブラシレスDCモータ用ドライバIC AN44169Aの場合。モータ仕様 定格6W 、L/R値:6.3mH/13.5Ω、実使用回転数:1800~3000rpm

リアルタイム自動位相制御機能搭載モータドライバ

リアルタイム自動位相制御機能搭載モータドライバ

創エネ商品によるCO2削減貢献

当社は、CO2削減貢献量の最大化に向けて、創エネルギー事業を積極的に進めています。必要な電気をCO2排出量の少ない方式で発電する太陽光発電システムと家庭用燃料電池コージェネレーションシステムを社会に提供することで、CO2排出量を低減します。
2015年度の創エネ商品によるCO2削減貢献量は、日本国内における太陽光発電システム事業が落ち込んだ影響で492万トンとなりました。地域別では、日本が大部分を占めています。

省エネ商品によるCO2削減貢献量

太陽光発電システム

太陽光発電システムは、光電変換の半導体を利用して太陽の光エネルギーを直接電力に変える発電装置です。発電時にCO2や排気ガス、燃えカスなどを全く排出しない特長があります。
2015年9月に受注を開始した、住宅用太陽電池モジュールHIT 245αは、独自の構造により、面積あたりの発電量が大きく、日中の高温時の出力低下が 少ないため、限られた面積でより大きな発電量を期待できます。こうした従来の高効率化技術に加え、ヘテロ接合界面の再結合損失と抵抗損失の低減により、出力の向上を実現。発電量トップクラス※12の基本性能をさらに向上しました。 なお2016年3月、当社はシリコン系太陽電池のモジュール変換効率において、研究開発レベルで世界最高※13となる23.8%※14(開口部面積※15)を達成しました。

※12 国内の住宅用太陽光発電システム業界において。当社調べ。太陽光発電システム容量1kWあたりの年間推定発電量1,188kWh/kW[大阪市、HITP250αPlus/245αPlus、パワーコンディショナVBPC255A5:96%(330V時)の場合。2015年7月現在。一般社団法人 太陽光発電協会基準「年間推定発電量計算式」に基づく
※13 非集光型シリコン系太陽電池モジュールにおいて。2016年2月18日現在。当社調べ
※14 産業技術総合研究所(AIST)における評価結果
※15 モジュール面積は、マスクによる開口部面積(11,562cm2

住宅用太陽電池モジュール HIT 245α

住宅用太陽電池モジュール HIT 245α

家庭用燃料電池

家庭用燃料電池 エネファームは、都市ガス(天然ガス)の主成分であるメタンから取り出した水素と空気中の酸素を電気化学反応させて電気をつくると同時に、反応時に出る熱でお湯を沸せ、高い発電効率と省エネ性を兼ね備えたシステムです。
2016年3月、当社と東京ガス(株)様で共同開発したエネファームは、一般社団法人レジリエンスジャパン推進協議会が主催する、ジャパン・レジリエンス・アワード(強靭化大賞)2016で最優秀レジリエンス賞を受賞しました。エネファームの普及が、災害に強い家づくり・街づくりに貢献する点を評価されたものです。 2016年7月には、東京ガス(株)様と共同開発した、マンション向け家庭用燃料電池の新製品を発売しました。マンションは戸建住宅に比べ、設置スペースなど特有の制約条件がありました。そこで、現行の標準排気タイプだけでなく、排気が滞留しやすく設置が難しかった奥まった場所にも設置できる排気延長タイプを追加しました。また、貯湯ユニットとバックアップ熱源機のユニット間の許容配管距離を従来の10mから15mに延長したことにより、住戸の両端にユニットを離して設置するようなユニット間の距離が長い設置も可能となりました。エネファームの設計自由度が向上したことで、マンション事業者様はエネファームを組み込んだマンションをより設計しやすくなりました。

戸建向エネファーム(一体型)

戸建向エネファーム(一体型)

戸建向けエネファーム(別置型)

戸建向けエネファーム(別置型)

マンション向け家庭用燃料電池 エネファーム (左から)標準排気設置、配管10m超設置、排気延長設置

マンション向け家庭用燃料電池 エネファーム
(左から)標準排気設置、配管10m超設置、排気延長設置

ソーラーウインド街路灯

ソーラーウインド街路灯は、太陽光パネルと風力発電機を用いて太陽光や風の自然エネルギーを電気エネルギーに変換、蓄電池に蓄えます。風力発電機の搭載により、日照の少ない日の充電を補い、安定した充電が可能です。夜間は日中に蓄えた電気エネルギーを活用、省エネのLEDが道を明るく照らします。日没から一定時間をフル点灯した後に、日の出まで明るさを抑えたセーブ点灯への切り替えもでき、限られた電力を上手に使えます。 ソーラーウインド街路灯は、太陽や風の自然エネルギーを有効活用すると共に、停電による消灯の心配がないため、地域の防犯灯や災害時避難場所でのあかりとして大きな役割を果たします。非常電源を供給できるタイプでは、携帯電話、ラジオ、拡声器などの電源の確保も可能です。

ソーラーウインド街路灯

ソーラーウインド街路灯

蓄エネ商品の取り組み

リチウムイオン電池などの蓄エネ関連商品は、電気を貯めて様々な場面に活用することができ、オフィスや住宅などに導入することでCO2削減に貢献します。当社は蓄エネ商品の開発に積極的に取り組んでいます。

車載用リチウムイオン電池

当社は、大気汚染や地球温暖化の防止など地球環境保護への意識の高まりを背景に、急速に需要が拡大している環境対応車用の二次電池事業を強化しています。
主力である車載用リチウムイオン電池は、円筒形電池と角形電池をラインアップし、グローバルのお客様に採用されています。電池の高容量化、高出力化を進め、電気自動車やプラグインハイブリッド車の長距離走行、ハイブリッド車の加速性能向上に貢献しています。また現在、米国のネバダ州と中国の大連市に工場を建設中で、それぞれ、2016年度・2017年度に生産開始の予定です。

円筒形車載用リチウムイオン電池

円筒形車載用リチウムイオン電池

角形車載用リチウムイオン電池

角形車載用リチウムイオン電池

リチウムイオン蓄電システム

蓄電システムは、貯めた電気を必要なときに取り出して使う装置で、太陽光発電などの再生可能エネルギーによる発電電力を安定利用するために重要な役割を担います。しかしながら蓄電システムの導入には、設置スペースなどの課題がありました。
2015年3月25日より受注を開始したリチウムイオン蓄電盤(蓄電容量:1kWh)は、業界初※16となる壁掛けタイプであり、蓄電池の置き場所に困るという問題を解決した商品です。居住空間を損なわない、住宅分電盤のような壁掛けタイプとなっており、小型フラットデザインでインテリアにも美しく調和します。
停電時にはスイッチを操作しなくても自動で給電され※17、照明、冷蔵庫、テレビなど必要最低限の電力が確保できます。夜間に停電した時などは暗がりでスイッチを捜す不安、不便がありません。

※16 蓄電容量1kWh蓄電システムにおいて(2014年2月現在、当社調べ)
※17 ブレーカ1は約5秒後に、ブレーカ2は約7分後に蓄電池給電に切り換わり、接続機器にのみ電力が給電されます

リチウムイオン蓄電盤(LJ-SG10A)の設置例

リチウムイオン蓄電盤(LJ-SG10A)の設置例

リチウムイオン蓄電盤(LJ-SG10A)の説明図

リチウムイオン蓄電盤(LJ-SG10A)の説明図