環境:工場廃棄物管理 ゼロエミッション化

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工場廃棄物リサイクル率の向上

工場から発生する廃棄物・有価物は、たとえ有価で売却できたとしても資源の有効活用の観点から発生そのものを削減すべきという考えのもと、発生量(廃棄物と有価売却できるものの両方を含んだ量)を把握し、(1)再資源化量(有価売却、無償譲渡、逆有償譲渡に関係なく再資源化できた量)、(2)減量化量(焼却や脱水により減量化した量)、(3)最終処分量(埋め立て処分せざるを得ないものの量)に分類しています。当社は生産工程において、材料歩留まりを向上して廃棄物・有価物の発生量を抑えるとともに、再資源化量を増やすことで最終処分量を限りなくゼロに近づける工場廃棄物ゼロエミッション※1の実現をグローバルで目指してきました。
とくに工場を多く抱える中国や他のアジア地域においてこのような取り組みを強化してきました。2018年度目標の工場廃棄物リサイクル率99%に向けて、今後も取り組みを推進していきます。
また廃棄物の発生量を削減する取り組みとして、商品面では開発設計の見直しによる省資源化を推進しています。生産面では、当社独自のマテリアルフロー分析手法を用いた資源ロス削減活動を展開しています。商品にならない材料や、必要以上に使用される消耗品などをロスと考えて、工程別にモノの流れ・ロス金額を見える化し、設計や製造など関連部門全体と密接に連携して課題の解決に取り組んでいます。今後は当社で開発した、資源ロスを見える化してロス削減のヒントを自動で提示する機能である資源ロスナビも活用して、さらなる資源ロス削減を進めていきます。
廃棄物・有価物の最終処分量を削減する取り組みとして、熱硬化性樹脂など、とくにリサイクルしにくい材料の廃棄量を抑えるとともに、工程ごとの廃棄物分別を徹底することで再資源化の拡大などを実施しています。
さらに工場廃棄物リサイクル率は日本より海外が低いため、海外地域内あるいは地域間の情報共有により取り組みの高位平準化を図ってきました。具体的には、現地工場と日本のグループ会社間で廃棄物リサイクル課題の共有を加速するとともに、長年取り組んできたCO2削減活動のアプローチを踏襲し、BAチャート※2を各地域で作成するなど、グループの優秀事例共有によるノウハウの横展開を推進しています。

※1 当社定義:工場廃棄物リサイクル率99%以上
リサイクル率=再資源化量÷(再資源化量+最終処分量)
※2 廃棄物削減やリサイクル率向上事例についての実施前(Before)と実施後(After)の比較をチャート形式の資料にまとめたもの

廃棄物の再資源化の取り組み

パナソニックエナジーマレーシア(PECMY)では、従来、太陽電池パネル生産の排水処理設備から発生するスラッジをリサイクルすることができず、厳格に管理された埋め立て処分場で全てを処分していました。処理設備から発生したそのままの状態のスラッジは、セメント会社などのリサイクル原料の条件にも合わず、再利用もすることができません。PECMYでは、スラッジをセメント会社が指定するレベルの品質へ改善ができる中間処理業者を経由し、スラッジの含水率を5分の1以下にすることで粉体化と減量化することができました。また粉体化することによりセメント原料としてのリサイクルが可能となり、現在はセメント会社で無害化した上で再利用しています。その結果、PECMYの工場廃棄物リサイクル率は93.5%となりました。

泥状のスラッジ(含水率50%)
スラッジを粉体化したもの(含水率10%)
廃棄物・有価物の発生量(工場廃棄物リサイクル率)は、2012年度45.9万トン(99.3%)、2013年度42.8万トン(98.7%)、2014年度39.0万トン(98.8%)、2015年度35.6万トン(99.2%)、2016年度36.3万トン(99.0%)。
2016年度廃棄物・有価物の発生量は36.3万トン。うち日本43%、東南アジア大洋州27%、中国・北東アジア20%、北米・中南米4%、欧州・CIS4%、インド・南アジア・中東阿2%
2016年度廃棄物最終処分量は0.31万トン。うち東南アジア・大洋州50%、北米・中南米20%、中国・北東アジア13%、インド・南アジア・中東阿10%、日本4%、欧州・CIS3%

2016年度廃棄物・有価物発生量の内訳(種類別)

(単位:千トン)

種類

発生量

再資源化量

最終処分量

金属くず

154

152

0.4

紙くず

39

38

0.1

廃プラスチック類

40

37

0.3

廃酸

32

21

0.01

汚泥

14

10

0.6

木くず

26

24

0.01

ガラス・陶磁器くず

6

5

0.2

廃油

17

15

0.1

廃アルカリ

19

16

0.02

その他※3

16

14

1.3

合計

363

333

3.1

※3 燃えがら、繊維くず、動物性残さ、ゴムくず、がれき類、ばいじん、処分するために処理したもの、鉱さい、感染性廃棄物、PCB、廃石綿