環境:工場廃棄物管理 ゼロエミッション化

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工場廃棄物リサイクル率の向上

工場から発生する廃棄物・有価物は、たとえ有価で売却できたとしても資源の有効活用の観点から発生そのものを削減すべきという考えのもと、発生量(廃棄物と有価売却できるものの両方を含んだ量)を把握し、(1)再資源化量(有価売却、無償譲渡、逆有償譲渡に関係なく再資源化できた量)、(2)減量化量(焼却や脱水により減量化した量)、(3)最終処分量(埋め立て処分せざるを得ないものの量)に分類しています。当社は生産工程において、材料歩留まりを向上して廃棄物・有価物の発生量を抑えるとともに、再資源化量を増やすことで最終処分量を限りなくゼロに近づける工場廃棄物ゼロエミッション※1の実現をグローバルで目指してきました。
中国や他のアジア地域、欧州での取り組みを強化してきました。2013年度にリサイクル率が低下した原因となった新設工場でのリサイクルスキームが2015年度から軌道に乗り、2015年度のリサイクル率は99.2%と昨年度から0.4ポイント改善しました。2018年度目標の工場廃棄物リサイクル率99.5%に向けて、今後も取り組みを推進していきます。
また廃棄物の発生量を削減する取り組みとして、商品面では開発設計の見直しによる省資源化を推進しています。生産面では、当社独自のマテリアルフロー分析手法を用いた資源ロス削減活動を展開しています。商品にならない材料や、必要以上に使用される消耗品などをロスと考えて、工程別にモノの流れ・ロス金額を見える化し、設計や製造など関連する部門全体を巻き込んで課題の解決に取り組んでいます。今後は当社で開発した、資源ロスを見える化してロス削減のヒントを自動で提示する機能である資源ロスナビも活用して、さらなる資源ロス削減を進めていきます。
廃棄物・有価物の最終処分量を削減する取り組みとして、熱硬化性樹脂など、とくにリサイクルしにくい材料の廃棄量を抑えるとともに、工程ごとの廃棄物分別を徹底することで再資源化の拡大などを実施しています。
さらに工場廃棄物リサイクル率は日本より海外が低いため、海外地域内あるいは地域間の情報共有により取り組みの高位平準化を図ってきました。具体的には、現地工場と日本のグループ会社間で廃棄物リサイクル課題の共有を加速するとともに、長年取り組んできたCO2削減活動のアプローチを踏襲し、BAチャート※2を各地域で作成するなど、グループの優秀事例共有によるノウハウの横展開を推進しています。

※1 当社定義:工場廃棄物リサイクル率99%以上
リサイクル率=再資源化量÷(再資源化量+最終処分量)
※2 廃棄物削減やリサイクル率向上事例についての実施前(Before)と実施後(After)の比較をチャート形式の資料にまとめたもの

廃棄物の再資源化の取り組み

パナソニックエナジーマレーシア(PECMY)では、従来、太陽電池パネル生産の排水処理設備から発生する有害な泥状のフッ化物スラッジをリサイクルすることができず、厳格に管理された埋め立て処分場で全てを処分していました。処理設備から発生したそのままの状態のフッ化物スラッジは、セメント会社などのリサイクル原料の条件にも合わず、再利用もすることができません。PECMYでは、フッ化物スラッジをセメント会社が指定するレベルの品質へ改善ができる中間処理業者を経由し、スラッジの含水率を5分の1以下にすることで粉体化と減量化することができました。また粉体化することによりセメント原料としてのリサイクルが可能となり、現在はセメント会社で無害化した上で再利用しています。その結果、PECMYの工場廃棄物リサイクル率は93.0%となりました。この取り組みが全社のリサイクル率改善につながり、2014年度98.8%であった工場廃棄物リサイクル率が、2015年度は99.2%と0.4ポイント向上しました。当社は2018年度工場廃棄物リサイクル率99.5%という目標を掲げており、達成に向け大きく前進しました。

泥状のフッ化物スラッジ(含水率50%)

泥状のフッ化物スラッジ(含水率50%)

フッ化物スラッジを粉体化したもの(含水率10%)

フッ化物スラッジを粉体化したもの(含水率10%)

廃棄物・有価物の発生量と工場廃棄物リサイクル率
廃棄物・有価物発生量の内訳(地域別)
廃棄物最終処分量の内訳(地域別)

2015年度廃棄物・有価物発生量の内訳(種類別)

(単位:千トン)

種類

発生量

再資源化量

最終処分量

金属くず

148

146

0.5

紙くず

38

36

0.1

廃プラスチック類

37

33

0.2

廃酸

35

25

0.003

汚泥

17

13

0.3

木くず

22

18

0.006

ガラス・陶磁器くず

6

5

0.07

廃油

15

13

0.1

廃アルカリ

22

18

0.01

その他※3

17

15

1.1

合計

356

321

2.4

※3 燃えがら、繊維くず、動物性残さ、ゴムくず、がれき類、ばいじん、処分するために処理したもの、鉱さい、感染性廃棄物、PCB、廃石綿