ILO中核的労働基準への取り組み状況

当社は、国連の世界人権宣言、労働における基本原則および権利に関する国際労働機関(ILO)宣言、OECD多国籍企業行動指針の基本原則を支持し、主な内容を「パナソニック行動基準」に採り入れています。人権・労働に関する重要な法的要請の変更等については、本社および地域統括会社が情報を収集して各拠点に徹底し、コンプライアンス強化に努めています。

結社の自由および団体交渉権

87号(結社の自由および団結権の保護に関する条約)
98号(団結権および団体交渉権についての原則の適用に関する条約)

強制労働の禁止

29号(強制労働に関する条約)
105号(強制労働の廃止に関する条約)

児童労働の実効的な廃止

138号(就業の最低年齢に関する条約)
182号(最悪の形態の児童労働の禁止および廃絶のための即時行動に関する条約)

雇用および職業における差別の排除

100号(同一価値の労働についての男女労働者に対する同一報酬に関する条約)
111号(雇用および職業についての差別待遇に関する条約)

奴隷労働、人身取引防止の取り組み

現代の奴隷労働は、隷属、強制、義務的労働、人身取引など様々な形態で発生しうるものであり、その全てにおいて、他者による個人(成人、児童を問わず)の自由の剥奪を伴います(以下、「現代の奴隷労働」)。以下においては、当社の事業あるいはサプライチェーン上における現代の奴隷労働の発生を阻止するために導入した手段を説明しています。

パナソニックは、当社が事業を行う各国の法律と規制に従い、現代の奴隷労働のない労働環境の確立に向け、徹底して取り組んでいます。

当社は、現代の奴隷労働を絶対に容認せず、全ての商取引ならびに取引関係において倫理的かつ誠実に行動します。また、当社の事業またはサプライチェーンで現代の奴隷労働が行われていないことを確実にするための効果的な制度や管理を実施、強化すべく、徹底的に取り組んでまいります。私たちは、当社が使用する製品、サービスの供給のいずれにおいても、現代の奴隷労働を故意に利用しません。また、現代の奴隷労働に携わっていると考えられるサプライヤーからの物品、製品、サービスの提供を受けません。

当社の事業と主なリスク地域

当社の事業

パナソニックのグローバルな事業は以下の4つのセグメントから成り立っています。

  • アプライアンス
  • エコソリューションズ
  • コネクティッドソリューションズ
  • オートモーティブ&インダストリアルシステムズ

当社のサプライチェーン

当当社のサプライチェーンには、主に電気製品の提供および製造に関係する原材料や鉱物の調達が含まれています。より詳細な情報については、「紛争鉱物対応」 をご参照ください。

当社の主なリスク地域

現代の奴隷労働が発生するリスクは、世界の特定の地域において特に高いと考えられます。また、外国人移民労働者が広く雇用されている地域では、人権や労働に関する問題のリスクがより大きくなるものと認識しています。パナソニックはこれらの地域において、現地の法律を順守すべく、徹底的な確認を積極的に実施しています。

現代の奴隷労働および人身取引防止対策のためのデュー・ディリジェンス(適正評価)プロセス

当社のサプライチェーン上で現代の奴隷労働が決して行われないよう、リスクを特定、緩和するための当社のイニシアティブの一環として、以下のような取り組みを行っています。

「パナソニック行動基準」(一部抜粋)

この内容には、人権尊重のための要件や、パナソニックが人々をその意思に反して雇用しないことなどが含まれています。

第3章 会社と従業員とのかかわり

(略)

(2)人権の尊重

2. 会社は、強制・意思に反しての就労や児童の就労をさせません。
従業員の雇用については、事業活動を行う各国・各地域の法令に常に準拠します。

3ステップの調達方針

人権の尊重と労働者の安全を確実にするためのものです。

購入先様へのお願い

購入先様に、人権および労働安全衛生を含む、当社のCSR(企業の社会的責任)要件を満たすようお願いしています。

「パナソニック サプライチェーンCSR推進ガイドライン」(一部抜粋)

1-1 強制的な労働の禁止
すべての労働者を自由意思において雇用し、強制的な労働を行わせない
<具体的取り組み事項>

  • あらゆる形態の強制、非自主的囚人労働、奴隷、拘束、年季契約労働、または人身取引を行わない。
  • 寮や職場の出入りに不合理な制約を課さない。
  • 正式契約の前に(外国人労働者は母国を発つ前に、)、母国語の文書で労働条件について労働者に通知し、契約書を取り交わす。
  • 労働者の離職の自由を認める。
  • 購入先、派遣会社および人材斡旋業者は、政府発行の身分証明書、パスポート、労働許可書(労働許可書の保持が法律で義務付けている場合を除く)、移民申請書などを保持しない。
  • 購入先、派遣会社や人材斡旋業者、労働者から採用手数料の徴収を行わない。
  • 労働者に給与からの控除項目を全て伝える。
  • 派遣会社や人材斡旋業者へ上記の項目に対応することを要請し、確認する。

「取引基本契約書」(一部抜粋)

(人権尊重についての購入先様への要請)

強制労働、児童労働、外国人労働者の不法就労その他の違法ないし不当な雇用を行わないとともに、賃金・労働時間を含む従業員の雇用条件については、事業活動を行う各国・各地域の法令に準拠するものとする。

研修

当社では、全新入社員に対し、経営理念と行動基準に関する研修を実施しています。研修の内容には、現地の法令順守、当人の意思や現地の雇用法に反した雇用を行わないことに重点を置いた基本的人権の尊重が含まれます。

採用

従業員を採用する際、パナソニックは、基本的人権保護の視点を取り、事業活動をしている国の法令を順守する採用活動を行っています。また、パナソニックは児童労働を含む強制労働を禁止しており、児童労働を防止するために、入社の際に使われる「自主精査チェックリスト」の中に年齢の確認を含めています。児童労働のリスクは中国およびアジアの他の国々で特に高いと考えられ、パナソニックはこれらの地域で年齢の確認を実施しています。当社は18歳未満の従業員が時間外労働および重労働に従事することを認めず、これら従業員が教育を受ける機会を得ることができるように配慮し支援を提供しています。

購入先様とのCSR会議および購入先様向けCSR自主アセスメント

当社は購入先様と共にCSR会議を実施し、また、購入先様に自主アセスメントをお願いしています。この自主アセスメントの調査票では、現代奴隷労働に関するあらゆる問題が取り上げられています。2016年度には、中国およびアジア諸国で購入先様とCSR会議を行い、これらの国々の購入先様およそ5,000社に自己アセスメントをお願いしました。回答の中で懸念が生じた場合は、さらに接触を持ち、一部の場合は現地に訪問して調査を実施します。特定されたリスクについては購入先様と協議し、必要な場合は是正計画策定をパナソニックが支援します。2016年度には、12の購入先様において現場状況の調査を行い、人権、安全衛生といった領域における課題を特定し、これら課題の解決を要請しました。

匿名による内部通報

当社は、従業員向けに匿名の内部通報窓口を提供し、通報者を保護しています。従業員には、定期的に内部通報窓口の存在を通知し、違法性のある行動や慣習が疑われる場合に通報窓口の利用を奨励しています。

今後に向けた継続的な改善計画

当社は、サプライチェーンの一部、特に高リスク地域において、人権や労働に関する深刻なリスクが存在することを認識しています。サプライチェーンの複雑さを踏まえれば、 購入先様から現代奴隷労働を確実になくすためには時間と努力が必要です。それゆえに、当社は現代奴隷労働の問題について継続的に取り組むよう努めます。

当社は、自らのサプライチェーンについての理解を深め、サプライチェーン上で働く労働者への責任の遂行と透明性の向上に尽力することを表明してきました。今後も、購入先様と協力し、当社CSR方針および関連法規の順守を推進してまいります。 当社は今後数年間、以下のように行動することを計画しています。

購入先様とのCSR会議および購入先様向けCSR自主チェック

当社は、購入先様のコンプライアンス確保を支援し、当社CSR方針への準拠を評価するために、引き続き購入先様とCSR会議を開催するとともに購入先様向けCSR自主アセスメントを実施してまいります。これにより、今後の数年間で継続的な改善がどれほど達成できたかを評価できるようになります。自主アセスメントの調査票には次のような項目が含まれます。すなわち、児童労働を防止するために年齢を確認しているか、人材派遣会社に手数料を徴収させたり労働者のパスポートや身分証明書を保持させたりしていないか、労働者に母国語で雇用条件も記されている雇用契約書を渡しているか、といったことです。パナソニックは、自己の意思に反して働かされたり、著しく不利な労働条件で働いたりすることがいないように、各国の法令に基づいて従業員を雇用し、派遣社員を受け入れます。当社は2017年度も引き続き購入先様とCSR会議を実施するとともに、当社の購入先様に自主アセスメントの調査票を配布いたします。特に、中国、ASEAN諸国、ヨーロッパ、米国、中南米においてこの取り組みを計画しています。

自主アセスメントのフォローアップ

購入先様から自主アセスメント調査票を受領後、当社はその結果を分析し、もし何らかの懸念点が見出された場合は購入先様の現場を訪問して、より詳しい調査を行います。この調査では、根底的な課題を特定するため、購入先様に対してより詳細な質問を行います。当社が現在実施しているプロセスは、人権や労働の専門家によるアドバイスに基づいています。このプロセスの結果、必要に応じて、合意した是正計画を実行することになります。

購入先様が雇用する労働者のためのホットライン

当社は2017年度に、購入先様が雇用する労働者のためのホットラインを導入します。このホットラインは、外部団体 の支援を受けたものであるため、労働者はより安心してホットラインを利用できます。ホットラインは、マレーシアで最初に導入されることになります。

外部情報サービスの採用

現代奴隷労働の問題に取り組むにあたっては、リスクの発見こそが最初のステップとなります。しかし、当社のように多くの購入先様を抱える大組織にとって、すべての購入先様をモニターすることは非常に困難です。この問題に対処するため、当社は外部情報サービスの使用を開始します。これにより当社は、購入先様の人権および労働に関する情報を随時取得し、あらゆる問題に対策を取ることができるようになります。

SA8000要請事項への取り組み状況

SA8000は、米国のNGO(Social Accountability International)が公表する労働・人権に関する国際規格です。職場における労働者の権利、労働環境およびマネジメントシステムなど雇用者が満たすべき自主的な要求基準が示されています。SA8000が要求する8つの要求事項ならびに各マネジメントシステムへの当社の対応状況については、以下のWebサイトで公表しています。