熱を制して省エネと高い信頼性を実現

家電から車載・産業用まで用途に合わせた熱ソリューション

身近な家電製品や携帯電話から電気自動車や産業用機械まで、ありとあらゆる電気で動くものに共通する課題が「熱対策」です。電子回路に電流が流れるとき発生する熱は、回路や部品の破損にもつながります。発生した熱をさえぎり、適切に逃がすことが、安全で壊れない製品づくりには欠かせません。

パナソニックはこれまで、冷蔵庫やジャーポットなど保冷・保温を目的とした数多くの家電製品において、真空断熱材「Vacuaシリーズ」など高い断熱性を持つ、独自の熱ソリューションを提供してきました。
また、断熱性が極めて高い柔軟性断熱材「NASBIS(ナスビス)」や高い熱伝導率を持つPGSグラファイトシートを用いた「熱ソリューション」を提供しています。

※「NASBIS®(NAno Silica Balloon InSulator)」はパナソニックの登録商標です。

電子回路向けに薄く、軽く、柔軟な高機能断熱材NASBIS

電子部品や電子回路の発熱は、製品の性能や信頼性に大きく影響します。温度が一定以上になれば、正しく動作しなくなってしまいます。さらに小型・軽量・省スペース化が要求される製品内で熱対策を行うには、これまで以上に薄くて軽い断熱材が必要になっています。

そこで開発されたのが柔軟性断熱材「NASBIS(ナスビス)」です。パナソニックが取り組んできたエアロゲルの製造技術を活かし、断熱性能が極めて高いシリカエアロゲルと呼ばれるナノ多孔体を採用。不織布の繊維の隙間に含ませることによって、均一にシート化する独自の製造プロセスを開発、量産化を実現しました。

※ナノサイズの小さな穴がたくさん開いた構造

NASBISはわずか50ミクロン(μm)という業界最薄の薄さながら、真空技術を使わず最も低い熱伝導率0.02W/mKを達成しています。市販の発泡シートに比べて、押圧による熱伝導率の低減や吸湿や熱による経時劣化も少なく、断熱材として安定して高い効果をもたらします。

NASBISの押圧による熱伝導率図表

PGSグラファイトシートを組み合わせきめ細かく熱を制御

NASBISに高い熱伝導率を持つPGSグラファイトシートを組み合わせれば、より効率的で安全な熱のコントロールが可能になります。例えば、スマートフォンで多くの熱を発生させるCPU表面にPGSグラファイトシート、ケースの裏側にNASBISを貼付けることで、スマートフォンの表面にヒートスポット(特に熱い箇所)を作らず、効率的に排熱することができます。パナソニック独自の熱ソリューションを通じて、スマートフォンなど携帯機器に求められる快適性や携帯性、省エネ性能を向上させることが可能です。

NASBIS製品構造と積層対応での熱ソリューションイメージ

家電や車載機器など他分野への応用

電子回路はスマートフォンなど携帯機器だけでなく、あらゆる電化製品に使用されています。状況に応じてきめ細かな制御が可能なエアコンや電子レンジなどの家電、安全で快適なドライブを実現する車載コンピューター、思い出を美しく切り取るデジタルカメラなど、パナソニックのあらゆるソリューションを土台から支えています。あらゆる機器が電子化、高機能化、小型化するにつれて、さらに多様な熱対策が求められています。パナソニックは独自の熱ソリューションを活かし、今後の熱対策のニーズに対応していきます。