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オリンピック大会の舞台裏

オリンピック大会の舞台裏 オンデマンド配信ニーズに
対応するスポーツ映像を撮影
「360度ライブカメラ」

写真:平昌2018冬季パラリンピックのアイスホッケー競技会場に設置された360度ライブカメラ
顔写真:パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社 原吉輝

原 吉輝
パナソニック株式会社
コネクティッドソリューションズ社

顔写真:パナソニック株式会社 コネクティッドソリューションズ社 石井隆

石井 隆
パナソニック株式会社
コネクティッドソリューションズ社

オリンピック・パラリンピックで繰り広げられるスポーツの躍動や感動を、より臨場感豊かに世界の人々に伝えるために、大会ごとに最先端の技術やアイデアが投入されて新たな視点のスポーツ映像が追求され続けている。平昌2018冬季パラリンピックでは、初めて江陵ホッケーセンターにパナソニックの360度ライブカメラが導入された。ライブ中継にも対応できる4K画質の360度映像によって、また新しい臨場感の映像が競技の情熱を世界へ拡散していく。

360度ライブカメラをパラリンピックの江陵ホッケーセンター会場に納入

パナソニックは、オリンピック・パラリンピックという最高峰の競技シーンを、より臨場感を伴った迫力ある映像で人々に伝えたいという思いで、30年にわたりオリンピックの映像作りをサポートしてきた。今や、テレビ中継だけでなく、ネット配信のオンデマンド映像やVR映像などさまざまな動画体験へのニーズも高い。そういった背景をうけて、パナソニックは平昌2018大会の競技会場への4K画質の360度動画が撮影できるカメラの導入を提案した。パナソニック コネクティッドソリューションズ社の原吉輝は語る。

「パナソニックが開発した非圧縮4K出力対応の業務用360度ライブカメラは、まるでその競技会場にいるかのような没入感のある4Kの高画質映像を撮影できます。360度映像を通じて、テレビの映像では得られない臨場感を体験できるという価値を認めていただき、江陵ホッケーセンターに2台を納入することができました。試験的な導入ではありましたが、競技のスピードや激しさを存分に楽しんでいただける映像が撮影できました。」

自然で継ぎ目のない4Kの高画質映像をリアルアイムで生成

パナソニックの360度ライブカメラは、4系統のカメラ映像をスティッチング(接合)しリアルタイムで4K画質の360度映像を生成できる。今回は、ライブ配信は行われない運用だったが、スムーズに展開する美しい映像からは、360度ならではの新しい視点から独特の臨場感を体感できる。その映像生成の部分にパナソニックの技術が生かされていると原は言う。

「4つのカメラの映像をスティッチングする際、接合部の被写体を自動で検出し、スティッチング位置をリアルタイムで常時変更する高精度な動的スティッチング技術を用いています。さらに、各カメラの個体差により生じる色ムラや明るさのムラを自動的に補正することで、自然で継ぎ目のない滑らかな映像が生成できるのです。」

東京2020大会へ、さらなる臨場感を追求

高画質の360度映像は、スポーツ中継やイベント、コンサートのライブ配信などさまざまな映像に臨場感を与えることができる。今後はエンターテインメントの枠を超えて、ビジネス分野での活用にも展開が期待される。パナソニック コネクティッドソリューションズ社の石井隆は、カメラの性能だけでなく、さらなる高臨場感で視聴できるような空間作りも大切にしていきたいと語る。

「今回、2台のカメラのうち、1台は通常の目線の高さでアイスリンクの真ん中から撮影しました。もう1台はゴール横で、3mほどの少し高い位置からカメラを逆さまにして撮影しています。そうすることで360度ライブカメラならではの迫力のある映像が撮れると考えたからです。どのように三脚を設置すれば効果的な映像が撮れるのかに苦労しましたが、視聴者があたかも会場にいるかのように映像をご覧いただいくことができたと思います。」

「東京2020大会では、4Kの360度映像のライブ配信も可能になっているはずです。今回の取り組みの知見を生かして、さらなる臨場感を体験できるような空間作り、映像作りで競技の情熱を多くの人々と共有したいと思っています。」