Rio 2016

オリンピック大会の舞台裏

オリンピック大会の舞台裏 もはやオリンピックには
欠かせない映像ソリューション
「業務用プロジェクター&システムディスプレイ」

写真:リオオリンピックの開会式セレモニーでレーザープロジェクターを使用した演出の全景
顔写真:パナソニック株式会社 大丸惠史

大丸惠史
パナソニック株式会社
プロジェクトマネージャー

顔写真:パナソニックブラジル株式会社 Goya

Goya
パナソニックブラジル株式会社
システムエンジニア

顔写真:Rio 2016 Elly Resende

Elly Resende
Rio2016
技術統括責任者

今大会、パナソニックが納入した300台を超えるプロジェクターの中に、たった1台だけ、まだ世に出ていない製品があった。光源にレーザーを用いた「レーザープロジェクター」だ。明るさは従来のランプ式の1.5倍となる30,000ルーメンを誇る。割れる心配もないので、コストの面でのアドバンテージも大きく、まさに未来のプロジェクターと言える。まだ試作段階のため、開会式の一部でテスト使用された程度だったが、開会式でオペレーションを担当したETC社のパトリスは、レーザープロジェクターの可能性を次のように語る。「オリンピックでランプ型のプロジェクターが使用されるのも、今大会が最後になるかもしれません。それほどまでにレーザープロジェクターは明るく、優れた製品なのです」

トラブルを未然に防ぐ「EWS」

プロジェクターにおけるハード面での進化がレーザープロジェクターなら、ソフト面での進化が“EWS”だ。正式名称は「Early Warning System」。パナソニックがリオ大会に向けて独自開発した、早期警告ソフトウェアである。このソフトをあらかじめインストールしておけば、機材の異常を事前に感知し、トラブルを未然に防ぐことができる。

写真:リオオリンピック会場で機材を確認するスタッフ

例えば、プロジェクターのフィルターが詰まると内部の温度が上昇する。そこでEWSを用いて温度を監視しておけばフィルターの詰まりにいち早く対応ができ、機器を常に最高のコンディションに保てるという訳だ。EWSを導入したこともあり、パナソニックのプロジェクターは大きなトラブルもなく稼働し続けた。リオ大会を印象的に彩った映像演出の数々。その陰には、パナソニックの最先端テクノロジーが活かされていた。

写真:リオオリンピックの開会式セレモニーでEWSのソフトウェアが導入されたプロジェクターで投影した映像演出

過去最大の納入数でサポート「システムディスプレイ」

パナソニックはシステムディスプレイ及びテレビにおいても過去最大規模となる15,500台を納入した。ほぼ全ての会場にシステムディスプレイを設置し、観客が競技をより楽しむためのサポートをしている。また、プレスルームにも供給し、プレスの人たちが競技を生でもテレビでも見られるようにした。さらに活躍の場は、会場だけにとどまらない。パナソニックブラジルでオリンピックのプロジェクトリーダーを務めるアレサンドロは言う。「他のスポンサーにもシステムディスプレイを提供しました。ラウンジにテレビを設置するだけのところもあれば、イベント用に専用のプロジェクターまで納入させていただいたスポンサーもあります。ニーズはバラバラですが、スポンサー同士ひとつになって、オリンピックを盛り上げたいですね」

写真:リオオリンピックの水泳競技会場の柱に設置されたディスプレイ