「Global Ware」の導入事例 大手製造メーカー様

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自宅を拠点とする請負業務者が、成果を出し続ける理由
~運営事務局と「Global Ware」が支える、成功の秘訣とは~

国内で高いシェアを誇る、大手製造メーカーの積算部門。請負業務者との連携により、業務の効率化だけでなく、業務品質の向上もあわせて進めることができているという。
同社の業務を支える請負業務者は、どうやって高い成果を出し続けているのか。運営に携わるご担当者に、成功の鍵となったITツール活用のポイントをお聞きした。

導入のきっかけ

「そもそも導入のきっかけとなったのは、以前から利用していたサービスが終了し、使い勝手の良かった従来のものと変らないシステムを探していたことです。」
運営事務局の女性、宮崎氏は語り始めた。
同社を深く知るSEが推奨し導入されたのが、パナソニック ソリューションテクノロジーの「Global Ware」だ。

宮崎氏が所属する部署では、首都圏の得意先から依頼される積算・見積りに対応している。

一般のお客様との接点を持つ得意先からの見積り依頼は、電話、FAXなどさまざまな形で営業部門に届く。それを社内ポータルサイトの一部である検索システムにすべて掲載しなおし、見積部門で受け取っているのだ。

依頼は1日に80~100件はあるという。これらの依頼を納期までにこなせるよう、案件ごとに積算担当者へ効率よく割り振っていく。

見積業務の流れ

1日の始まりはスケジュール確認から

約10名の請負業務者に対し、担当者のスキルと併せ、あらかじめ入力されている自己申告された請負業務時間を「Global Ware」のスケジュール機能で確認しながら、依頼案件を割り振っていく。

「スケジュール機能のほかにも、さまざまな機能を便利に使っていますよ」と言う。 では、具体的にどのように使いこなしているのだろうか? 引き続きお話を伺った。

請負業者のスケジュール管理画面

「請負業務者」にとって、なくてはならないもの

「請負業務者」は、かつて同社の社員であり、出産や子育てなどの都合で退職されたOGである。その中には有資格者も少なくないという。そのようなスキル・資格などを持ち、自宅での空き時間を上手に活用し、積算の仕事をこなしてくれる、それが「請負業務者」なのだ。

ただ、この業界は常時商品が頻繁に変わる。以前使用していたものが、使えなくなっていることも珍しいことではない。そのため、業務に必要な最新情報はこまめに発信していると言う。迅速で正確な業務には社内と同等の情報を、同じタイミングで請負業務者も知っている必要がある。そこで活躍するのが「Global Doc(文書管理システム)」である。

情報の種類ごとにフォルダーを作り関連書類を保管する。そして最新情報は掲示板として利用しているフォルダーに文書を掲載し、目に留まりやすくしておく。また、業務関連の通達にも文書管理機能が大きな役割を果たしている。

「『Global Doc』は使いやすいです。請負業務者との大切な情報網としてフル稼働しています」 その稼働振りはフォルダーの数が物語ってくれている。

ポータルサイト 画面イメージ

「Global Doc」で発信されるのは商品情報だけではない。お客様からのクレーム情報も共有している。同様のミスを繰り返さないための注意喚起が狙いだ。事務局の再発防止の創意工夫であると言えよう。

「請負業務者」は、業務に必要な情報を「Global Doc」のフォルダーに探しに来る。そこまで信頼度を上げているのは、間違いなく正確でタイムリーに情報発信している宮崎氏のたゆまぬ努力が前提だ。
情報の種類ごとに分類し発信していくのは容易なことではない。この信頼感は宮崎氏の地道な努力と実践力を抜きには考えられない。

請負業務、成功の秘訣とは?

企業が請負制度を利用する場合のメリットの1つは、時間管理ではなく、積算量で評価できることだ。
重要なのは、発注サイドが目視できない請負実態ではなく、納期内に収める積算量である。さらに、

「もともと、長い間同じ職場で働いていたOGだと言うことも成功の要因だと思います」と宮崎氏は語る。
評価軸とOG、この2つが成功の大きな要素と言えるだろう。

これは各部署間の横断的な活動を通じて、組織間連携を深めるためのものだと言う。

今後の展望

宮崎氏へ、システムに対するご要望を伺った。

「『Global Doc』の中にどんな書類を入れたか、あとから探しやすくならないか、と思います。」

新着情報も全員が見るとは限らない。中には新着情報からお知らせが消えた頃、探す人もいる。
事務局ですら少し時間が経つと、探している書類をどこに保管したのか忘れることがある。
今後は、検索機能をさらに強化することで利便性を高めていきたいと言う。

経営の視点から見て

「この業務はいつもオーバーフロー気味なんです。請負業務者には、本当に頑張っていただいていると思います。それでも、これまでこなせてきたのは信頼関係だと思います」

今は請負業務者を含めフル稼働気味の見積業務だが、仕事量には大きな波があると言う。そんな時の調整機能もこの請負業務者の方々は負っているのだ。
組織が見積部隊を丸々抱えていたらどうなっていたことだろう。ありがたいことに請負業務者がいるこの部隊は、経営という視点でも非常に大きな役割を果たしている。

最後は「人」

そもそも今の請負業務者の方たちに声をかけ、この制度の仕組みを作ってくれたのはすでに定年退職している人物だった。個々人が請負での請負業務にメ リットを見出したのはもちろんのことだが、その方のお人柄を信頼したからこそ多くのOGが反応してくれたのだと思う、と語ってくれた。

「どんな優れたシステムも仕組みも、最後は『人』なのかもしれません」

新たな生き方・暮らし方、また雇用・勤務の多様性への支援という意味でも、当社としてさまざまなご要望に応えつつ、これからもこのシステムを通じお役に立っていきたいと考えている。