第39回:シリーズ『AIで進化するOCR新事情』(1/2)

本シリーズでは、AI(人工知能)によるOCR技術の進化に着目しながら、最新のOCR技術によって何が可能になるかをご紹介しています。その最終回となる今回は、AI OCR機能も含めて、パナソニックのOCR技術が切り開く業務の近未来についてお話しします。
市場をリードするパナソニック「OCR」
パナソニック ソリューションテクノロジーは現在、住所・氏名・会社名・電話番号などの自由手書き文字を高精度に認識する「AI OCR」のエンジンを、お客様のシステムに実装するためのWeb API「クラウドAI OCRサービス」として提供しています。
クラウドAI OCRサービスの活用形態は2つに分かれます。1つは、開発者の方が、自社のシステムにクラウドAI OCRサービスを組み込む形態です。またもう1つは、利用者の方が、パナソニックの帳票用OCRソフトウェア「帳票OCR」の機能としてクラウドAI OCRサービスを使う形態です(図1)。


図1:「クラウドAI OCRサービス」の活用イメージ
このいずれにおいても、大切なポイントは、AI OCRの機能が、市場をリードする実績豊富なパナソニックのOCR技術に統合されるかたちで提供されている点にあります。
例えば、「クラウドOCRサービス」では、累計出荷1,000万ライセンス以上の実績を持つOCR技術をWeb APIとして提供しています。このサービスを活用することで、AI OCRによる自由手書き文字認識の機能だけではなく、名刺・免許証・領収書/レシートなどを高精度に認識するOCR機能などもあわせてお客様のシステムに簡単に組み込めます。これにより、さまざまな業務ニーズに対応することができます。
また、AI OCR機能の利用が可能になった帳票OCRも、実績豊富な製品です。活字や手書き文字(枠で区切られた手書き文字の認識)、バーコード、QRコード、チェックマークなどを高精度で認識するOCR機能を備え、各種帳票の電子データ化と業務システムへのデータ出力・転送を可能にしています(図2)。こうした帳票OCRの文字認識の能力が、AI OCR機能のサポートによってさらに高められています。

帳票OCRではさらに、「RPA(Robotic Process Automation:ロボティックプロセスオートメーション)」ツールによる業務の自動化・効率化を進めるお客様に向けて、RPAツールとの連携用に最適化された「帳票OCR for RPA」がラインアップされています。
帳票OCR for RPAとRPAツールとを組み合わせて利用することで、紙文書の電子データ化から各種業務システムへのデータ入力に至るまでの一連の業務フローの自動化が可能になります(図3)。そして、帳票OCRにおけるAI OCR機能のサポートによって、この自動化の対象となるデータの種類がさらに押し広げられることになります。

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