データの中の情熱。

パナソニック パンサーズ アナリスト

行武 広貴

パナソニック パンサーズのアナリスト、行武広貴さんの写真

最後のスパイクが決まった。勝った、優勝だ。歓声が上がり、選手たちが喜びを爆発させる中、彼は冷静に審判を見ていた。(試合終了の笛を吹いていない)。相手チームがビデオ判定を要求してきたのだ。彼の所からはボールがラインの内側に入っていたのが、ハッキリ見えていた。しかし判定するのは審判だ。瞬時に、万が一にもないかもしれない、次のプレーに思考を走らせた。
パナソニック パンサーズのアナリスト、行武広貴。バレーボールのあらゆるプレーを分析し、最善の戦術を監督に提案するのが仕事だ。それはデータ収集からはじまる。他チームの試合会場に足を運び、1本目のサーブから最後の点が決まるまで、すべての情報をパソコンに入力していく。誰がどういう種類のサーブをどこに打って、誰が取り、どういうトスを上げ、アタッカーがどこにどう打ったか。ブロッカーの枚数やボールに触っていない選手の動きなど、あらゆる情報を打ち込んでいく。それらを分析することで、勝つ確率が高いと思われる戦術を導き出していく。「チームにとって、主役は選手ですし、戦術を決定するのは監督やコーチです。アナリストはピースにすぎません。しかし誰よりも相手チームの映像を見て、夜通し数字を研究し、そこから導き出したものは、勝つために必要な武器だと信じています」。
ビデオ判定の結果はすぐに出た。試合終了を告げる笛が鳴り、パンサーズの優勝が決まった。選手やスタッフがコートになだれ込み、胴上げがはじまる中、彼は使用した資料を片付けながら、喜びをかみしめていた。「でも次の瞬間には、もう考えていました。ウチの選手の力なら、あそこでこんな戦術を提案していれば、フルセットまで行かないで、試合を決められたんじゃないか、とか、そういうことを。アナリストとして、まだまだできることがある。いつもそう思えてしまうから、続けているんだと思います」。
いつの日か、このチームで世界を相手に戦ってみたい。そのために自分をもっと成長させたい。一見、無機質なデータの中には、彼の熱い想いが込められている。

行武広貴さんの写真1

行武 広貴

大学在学中にバレーボールのアナリストの道へ。現在はパナソニック パンサーズ所属。全日本の遠征にも何度も同行し、経験を積んだ。その大胆に見える戦術提案もすべて、綿密なデータ分析から導き出したもの。

【フィールドでともに戦うパナソニック】

ボールが飛び交うコートのそばなど、過酷な環境での仕事を、長時間駆動で頑丈設計のモバイルパソコン「レッツノート」が支えています。