131. 霊山顕彰会会長に就任 1968年(昭和43年)

年初に「昭和維新の志士としての役割を果たそう」と説いた会長のところに、ある日、明治維新の志士たちの霊場修復の話が持ち込まれた。

京都・東山の霊山一帯には坂本龍馬や木戸孝允などの志士たち3,115柱の霊が祀られていて、戦前は国費により祭祀や整備が行われていたのに、戦後は心にかける人もなく、荒れたままに放置されているという。

この話を聞いて、会長は心を痛め、「このままに捨てておくのは、日本人の1人として申し訳ない。われわれは、先覚者の精神に学び、明日のより良き日本を築いていく資とすることこそ大切ではないか」との思いが強く起こった。そこで、会長は有志に呼びかけ、相協力して、昭和43年7月、「霊山顕彰会」を設立、推されてその初代会長に就任した。

同会は、発足以来、広く全国から会員を募り、賛助を求める一方、直ちに霊場の修復整備に着手、史蹟公園「維新の道」を完成し、昭和45年10月に「霊山歴史館」を竣工、開館した。

同会の活動が広く世に知られるにつれて、評価も高まり、昭和50年12月には、財団法人として許可され、昭和51年1月には、歴史館が博物館法による博物館として登録されるに至った。