パナソニックミュージアム 創業100周年 特別企画展 思想家・松下幸之助の世界 ~自然の理法と素直な心とは~ 2019年1月14日(祝日)~2月28日(木曜日)

松下幸之助歴史館 創業100周年 特別企画展
思想家・松下幸之助の世界 ~自然の理法と素直な心とは~

会期:2019年1月14日(祝)~2月28日(木)

1964(昭和39)年、世界的フォトジャーナリズム誌『ライフ』は、松下幸之助を、日本を代表する産業人としてのみならず、「Philosopher/思想家」と評しました。その一面は遡ること3年前、1961(昭和36)年に松下電器社長を退任し、会長になったのを機に、京都東山山麓に真々庵(非公開)を得て、思索の道場としたことからも窺えます。真々庵で松下幸之助は若い研究員とともに研究を重ねました。テーマは、宇宙、自然、人間から政治、経済、経営、文化に至るまで、人間に関わるあらゆることに及びました。そうした思索と研究の中から『人間を考える』等の著作も生まれました。思想家としての幸之助の横顔に迫ります。

宇宙根源の力と自然の理法

松下幸之助は、宇宙には森羅万象を創造し、日々動かしている宇宙根源の力というものがあると考えていました。この力の意志は、自然の理法として宇宙に存在するすべてのものにあまねく働き、宇宙全体を生成発展させている――。
そのように考えた幸之助は、この宇宙根源の力に通じる心、自然の理法に従う心を〝素直な心〟とし、万人がそれぞれの発展のために大切にすべき心だと世に訴えていました。

幸之助が訴えていた〝素直な心〟とは

一般に、素直な心というと、おとなしく従順な心と解釈されます。しかし幸之助のいう〝素直な心〟はもっと力強く積極的なもので、それは私心なく、自分の利害とか感情、知識や先入観にとらわれず、物事をありのままに見ようとする心でした。人間は心にとらわれがあると、物事をありのままに見ることができず、真実の姿を正しく捉えることができません。それでは判断を間違え、行動を過つことになります。

実相を見る

それに対して、素直な心になれば、物事の「実相」が見え、それに基づいて、何をなすべきか、何をなさざるべきかがわかります。真理を見きわめることができ、そこから自信が生まれ、勇気もわいてきます。さらには、寛容、慈悲の心が養われることから、人も物も一切を生かす行き方がとれ、また、どんな情勢の変化にも順応同化できて、日に新たな活動も生み出せるようになります。

素直な心は人を強く正しく聡明にする

それゆえ幸之助は、「素直な心は人を強く正しく聡明にする」というのです。しかし、素直な心はたやすく得られるものではありません。だからこそ一層、お互いに素直な心の涵養、向上に努めなくてはならない、と幸之助は説き続けていたのです。