北海道

昭和36年、私たちと北海道の新たな物語が時を刻みはじめた。

「それは是非やろう。やりたまえ」――当時の松下電器、北海道営業所長の唐突な申し出に、創業者松下幸之助は即、決断をくだしました。新たな物語がはじまった瞬間です。

昭和31年、札幌大通公園に大テレビ塔が完成。高さ150メートルほどにもなる北海道の新しいシンボルを見上げながら先の所長は、「ここにナショナルのネオンを取付けることができたら効果抜群であろう」と考えました。是非と心に決め各方面と折衝を開始。ところが、風致地区だから困る、一社独占では問題だと難航し、業界から猛烈な反対運動まで起こったのです。所長はそれら問題を、ひとつひとつ誠意を込めて解決していきましたが莫大な建設費用もかかる案件ゆえ、最大の関門、松下幸之助の決裁を仰ぐことになりました。その時かけられたのが、冒頭の言葉です。

天にも昇る思い、勇気百倍で札幌に戻った所長は、設置に向けて陣頭指揮をとって奮闘。地元札幌のみなさまの多大なご理解、また各代理店や販売店の方々の絶大なご協力をいただき昭和36年10月、テレビ塔の展望台下に日本初の『電光時計』がナショナルのネオンと共に点灯されました。以後60年ほど近く、ブランドロゴの変更やLED化はありましたが、いつの日も北海道の繁栄の願いと一緒に輝き続けています。

大正7年の創業以来、私たちがここまで歩んでこられたことは、北海道のみなさまをはじめとする、たくさんの方々のご愛顧とご信頼の賜物と心より感謝申し上げます。これからも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

おかげさまで、パナソニックは創業100周年を迎えました。