高知

昭和43年、坂本竜馬と世界の維新。

「明治維新は、日本が開化する大業であったと考えられます。その大業を遂行するに、坂本竜馬でありますとか、あるいは吉田松陰でありますとか、そのほかいろいろの立派な方々が、身を犠牲にして、国家社会のためにお働きになったのです」――昭和43年、『明治百年』で国中が沸いたこの年。経営方針発表会において、創業者松下幸之助は、土佐が生んだ英雄、坂本竜馬をはじめとする志士たちの功績になぞらえて、自分たちのめざすべき姿を語りました。

「今日われわれは、もう一度維新を遂行することを考えてみたらどうか。それは明治維新のように単に日本が近代国家に生まれ変わることを目標とするものではなくして、世界の国々には非常に恵まれない人々がたくさんいる。餓死をしていくような人々もたくさんいる。発展途上国というか、非常に遅れておる国々もあるわけです。そういうような国々に対しまして大きな福祉を与えるような呼びかけをすることが、今日『昭和維新』としてわれわれが迎える目標ではないか、という感じがするのであります。いいかえますと『世界の維新』と申していいと思うのであります。そういうことを考えてみますと、昭和維新は明治維新のような単なる日本の開化ではない。日本を含めて、世界の開化である。世界の平等の近代化を図るのである。そういう役割をわれわれがしなくてはならないことを考えたらどうかと思うのです。それは国としてもそうであるし、また企業体としてもそうであるし、国民の一人としてもそういうことを考えねばならないのではないでしょうか」

当時日本は、復興期も終わり、高度経済成長期にありました。そんな中で、松下幸之助は、日本だけではない世界の発展への貢献に思いを馳せていました。その意志は、50年経ったいまも私たちのさまざまな社会貢献活動、たとえば、無電化地域への太陽光発電システムの寄贈などへと受け継がれています。

大正7年の創業以来、私たちがここまで歩んでこられたことは、高知のみなさまをはじめとする、たくさんの方々のご愛顧とご信頼の賜物と心より感謝申し上げます。これからも変わらぬご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

おかげさまで、パナソニックは創業100周年を迎えました。