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面接は半分運だし、そんなことで学生の可能性は変わりっこない。
企業の人事と学生が今の就活に対して思うこと

集合写真

夏に一斉開催されたインターンシップも一通り終わり、学生は来年の就職活動に備えて残された期間でそろそろと対策をはじめる頃でしょうか。迷わず第一志望の企業に向けて就活対策を進める方もいれば、周囲が就職活動へと向かうなかで就職の意義がわからず足踏みをする方だっているかもしれませんね。

みんなが一様に将来に向けての一歩を進めるなか、迷い、戸惑い、不安な気持ちを抱く学生は数多く存在します。そして、そういった学生をサポートするために立ち上がる支援団体があるのです。それが、学生キャリア支援団体「SHOT」

東北・関東・関西・九州と日本全国に4つの支部を構えて、就職活動を終えた学生の立場から、これから就職活動に取り組む学生へのキャリア支援を行なっています。

そこで今回は、「SHOT」の各支部代表学生4名を招いて、弊社人事担当である杉山との対談を実施。学生と企業が思う、就職活動のリアルと本音について語ってもらいました。

「Seek your philosophy」に込めた、自分のモノサシを見つける意義

【杉山秀樹(すぎやま・ひでき)】 ーパナソニック株式会社 採用マーケティング室
【山下遥香(やました・はるか)】 ーキャリア支援団体「SHOT」九州支部代表

パナソニック 杉山:今日はよろしくお願いします。まず、「SHOT」が行なっている活動内容を教えてください。

SHOT 山下:「SHOT」は、日本全国に4つの支部を構えるキャリア支援団体です。今年で三期目を迎えました。“Seek your philosophy”をバリューに掲げて、現在は学生に向けたキャリア支援相談や、企業と学生とのマッチングのサポートなどを行なっています。

パナソニック 杉山:なるほど。“Seek your philosophy”に込められた意味を伺って良いですか?

SHOT 山下:自分のしあわせを判断するためのモノサシを見つけようという意味が込められています。というのも、人生はたくさんの意思決定で成り立っています。自分のなかにモノサシを持って意思決定・行動しなければ、自分の求めているしあわせにはたどり着けないと考えているんです。

ただ、もしも自分の今までの選択が社会や他人のモノサシによって成り立っているのだとしたら、それは自分のしあわせに向かっているとは言えない。そういった、自分だけのモノサシを持って判断・行動できる人を増やしたいと考えて、“Seek your philosophy”を掲げています。

パナソニック 杉山:しっかりしすぎてるくらい、しっかりしてますね(笑)ちなみに、みなさんがそれぞれ抱く「モノサシ」には、違いがあるんですか?

【藤田麻木子(ふじた・まきこ)】 ーキャリア支援団体「SHOT」関西支部代表
【浅沼哲平(あさぬま・てっぺい)】 ーキャリア支援団体「SHOT」東北支部代表
【山田歩香(やまだ・あゆか)】 ーキャリア支援団体「SHOT」関東支部代表

SHOT 藤田:わたしは、自分のモノサシが社会や他人のモノサシと同じだったとしても、納得さえしていれば構わないと思っているんです。ただ、自分のモノサシを見極めることなく他人のモノサシに流されたり思い込んでしまうのは、違うと考えています。

SHOT 浅沼:僕は、就職活動を通してモノサシに気が付けたらいいのではないかと思っています。

SHOT 山田:わたしは、これまで自分自身でさまざまな意思決定をしなければならない環境で育ってきました。両親が自営業だったこともあり、あらゆる判断を自分でしていて。ところが、成長するうちに、自分でなんでも決めるってことが当たり前ではないんだって気がつくようになったんです。周囲は偏差値の高い学校に行くことが正しいと思っているし、社会も偏差値の良い学校を評価します。予備校に行っても東京大学や早稲田大学の合格発表は大きく飾るのに……って思ったら、違和感を感じて。

パナソニック 杉山:言われてみればそうですね。ちなみに「SHOT」を訪ねてくるのは、どんな方が多いのでしょうか。やはり就活生ですか?

SHOT 浅沼:東北支部は、圧倒的に就活生が多いですね。ときどき1〜2年生も来るかな、くらいです。

SHOT 山下:九州支部も就活生が多いです。とくに、九州は今スタートアップが進出してきている地域なので、大手とスタートアップとで悩んだり迷っている学生も多い印象です。

SHOT 藤田:学生からの相談や抱えている悩みも時期によってばらばらなんです。春〜夏にかけては、「就職活動やインターンシップのスケジュールって?」みたいな質問も珍しくありません。秋以降になると、インターンシップを経験したからこそ見える「自分の頑張ったことを適切に伝える方法」といった具合で、とても細かな問いを抱えるようになるんです。

SHOT 山田:周りが就職活動を取り組み始めているけど、なにから始めたらいいのかもわからないって相談は本当に多いです。自己分析って言われても、深掘り方がわかないとか。あとは、サマーインターンに参加したら自分の将来が見つかると思い込んでいる人もいます。

一同:たしかに!!!

「インターンシップに行かないと就職活動のスタートラインにすら立てない」わけではない

対談の様子

パナソニック 杉山:インターンシップの話が出たのだけど、みなさんが考えるインターンシップの意味とか必要性ってどんな風にとらえているんですか?

SHOT 山下:意義は3つあると思っています。

一つ目は、自己成長。インターンシップで与えられるハイレベルな課題で、自分のできることやできないことが明確にわかって成長できます。

二つ目は、企業や業界についての知見を深められること。企業からの一次情報を受け取れるからです。

三つ目は、自己分析につなげること。インターンシップを通して感じた思いや感情を言語がすることで、自分の考えの本質にたどり着けると考えています。ただし、これらは別にインターンシップに行かずとも得られる機会だと思っています。課題意識を持ってPDCAを回し続けてさえいれば、インターンシップだけにとらわれる必要はないと思いますよ。

SHOT 浅沼:僕自身、インターンシップには一度も行かずに就職活動を終えました。当時はなんのために行くのかわからないままだったので、課題を明確に持たないままに参加しても意味がないだろうと思っていました。ただ、今はアドバイザーとしての経験が足りないと感じるので、経験として行っておけばよかったと思うことはあります(笑)

パナソニック 杉山:なるほど。この話は学生のみなさんにとても参考になりそうですね。おふたりはいかがですか?

SHOT 藤田:わたしも、なんのためにインターンシップに参加するのか、目的を明確にしてからなら参加したほうがいいと思います。就職活動のうえでは、プラスになることが多いけれど、インターンシップに参加するだけで自分が変わるとか知らなかったことを得られるとか、そんなことはないですから。

SHOT 山田:就職活動を目的とするのではなく、自己成長や人脈作りと割り切って参加するのもアリだと思います。わたしは、そう思って参加しました。だから、自分が成長するために必要なチームビルディング系のコンテンツが用意されていたり、起業コンサルを体験できることがインターンの条件でした。企業ではなくコンテンツを見て、決めていましたね。

SHOT 山下:あとは、1dayインターンなどの短期間のインターンで就職のためのコミュニケーションルートの開拓を行なっていました。わたしは、誇れる学歴を持っていないので、学歴ではなく自分を気に入ってもらう方法が就職のためには効果的だろうと思っていて。だから、自己PR資料をつくって、人事担当者にアピールして、自分を知ってもらう、認知してもらうための場として、インターンシップを利用していました。

広がる情報格差に対抗するための機会提供が課題

対談の様子

パナソニック 杉山:就職活動の場においては、企業が思うことと学生の感じること、さまざまな意見があると思っています。そのなかでもとくに気になるのが、学生のなかでも早期から意欲的に就職活動を行う人とそうでない人、とてもハッキリと分かれますよね。これって、どうしてここまで濃淡ができるものなのでしょう?

SHOT 藤田:目的を持って就職活動を行なっている人が圧倒的に少ないのは事実としてありますね。多くの人は、意識高く動いた人の後追いをするだけ。そこに目的はないし、残るのは就職活動を行なっていることへの安心感だけだと思います。

SHOT 山下:どうして早くから就職活動をしないといけないのか、どうして自己分析を行う必要があるのか。そういった、事実に対する「WHY?」を社会が提示できていない現実があるのではないでしょうか。

SHOT 山田:学生側も、自分の人生に向き合いきれていないのだと思います。私たちはたまたま自分の人生を考えたり、違和感を抱いたりする経験があるからここにいるけれど、きっかけがないから自分を見つめ直すことすら考えていないのだと思います。

パナソニック 杉山:情報そのものは増えたけど、考えるきっかけが増えていないというのは大きそうですね。情報があっても、自分の側に意志とか、悩みとか、なんらか考えていることがないと自分ごととして情報を活かせません。でもそんなこと普通に過ごしているだけだと考えるきっかけがない。たとえ考えることが必要だと思っても、ひとりだともやもやしておわってしまう。企業は、「SHOT」のような課題感をもって活動している団体に頼るのではなく、考えるきっかけをいかに作り出せるか、本気で取り組んでいかないとダメだと感じます。

SHOT 山下:企業にしても、学生にしても、動機が内発的なのか外発的なのかが大きなポイントだと感じました。企業側は、本当に企業の未来を作る人材に出会いたいなら、就職活動にもっとコストを割くはずなんです。でも、やらされ仕事だとそうはいかない。学生にもまったく同じことがいえます。

パナソニック 杉山:内発的な気づきを学生だけに求めるのは酷だと感じているので、企業側としてきっかけづくりにはもっとこだわってもいい。インターンシップも、今は採用手法になりすぎています。企業だから提供できる考えるきっかけってまだまだ増やせるはずで、理想を言えば自社の採用に直結しなくてもやらなきゃいけないこと。それが社会の公器たる企業の責任じゃないかなと思います。

SHOT 浅沼:学生側にもできることはあると思いますよ。たとえば、興味のあることに挑戦してみることも、大きなきっかけです。学生にアドバイスをしていると、やらない理由を見つけようとする人ってすごく多いんです。そういった挑戦を諦めてしまう人にきっかけを与えられるような存在に僕らはなりたいですね。

SHOT 山下:興味のあることなら、自分のいる環境ごと変えて挑戦してみるのもいいですよね。興味のあることに素直になる人ばかりが集まるコミュニティに自分が入ってしまえば、怖さや不安って自然となくなるはずですから。

対談の様子

SHOT 山下:あと、わたし杉山さんに聞いてみたいことがあるんですけれどいいですか? 九州地方では、よく大学名によってインターンシップにエントリーできる企業とできない企業と分かれるって話を聞くんです。就職活動に、学歴って関係しますか?

パナソニック 杉山:そういった取り組みを行なっている企業がゼロとは言えないんじゃないかと思います。ただ、いわゆる学歴フィルターはもう意味がないと思っていて。パナソニックも学歴で足切りするなんてことはありません。

ただ、インターンシップでいえば限られた期間で限られた数しか機会を提供できない企業側の事情もあります。だから半分は運の要素があると思って、夏のインターンシップでお祈りメールがきたから「もうこの企業だめだ」だなんて思わないでほしいなあと思っています。

あと、都市部に比べるとそれ以外の地域の学生はキャリアや就職を知る機会が少ないと思います。だからこそ能動的に参加して、自分の選択肢を広げていってほしいです。実際に社会や企業を知る機会に参加すると、噂や都市伝説にまどわされない素の会社の志や姿勢を知ることができます。

たとえばパナソニックも日系の大手製造業、あるいは家電の会社というイメージを持たれています。でも、本質は「A Better Life, A Better World」と掲げたスローガンに向けて、一人ひとりにとってのよりよい未来を本気で創ろうと挑戦している企業です。日系の大手製造業って堅苦しいだろうな、とか仕事の裁量が狭いんじゃないかとか思われるかもしれませんが、志を持って、熱意をもって楽しみながら仕事に取り組んでいる人もたくさんいます。

当社に限らず、社会にでて、想いをもって働くって楽しいんだよということを、インターンシップやキャリアを知る機会を通じて知っていってもらえるとうれしいです。

*所属・内容等は取材当時のものです。