社員紹介

設計開発 董 春祉

自分のつくったセンサーで未来の自動車を走らせたい。 自分のつくったセンサーで未来の自動車を走らせたい。

はじめてひとりで修理ができたのは小学校の時、確かクリスマスツリーの飾りのライトだった。あの日のピカピカとした光が、どんなプレゼントよりも嬉しかったのを覚えている。ものを直すこと、分解すること、そしてつくること。それが董春祉にとっての日常だった。小学校、中学、高校と成長するにつれて、次第に興味を持つようになったのは、日本のモノづくりだった。安心で、安全で、壊れない。他と何が違うのだろう。それを知りたくて、彼女は日本の大学への留学を決めた。

大学では機械工学を学んだ。大学院も日本で、設計プロジェクトを最適化するためのアルゴリズムの研究をした。知れば知るほど、モノづくりはおもしろかった。そして卒業する時にも次の進路に迷ったりはしなかった。「次はいよいよ、日本のメーカーが実際にどうやってものをつくっているのか、この目で確かめるんだ」。

就職活動は、日本のメーカーだけを回った。電子部品、電子機器、電機メーカー、カーメーカーから、自分の機械工学の知識が活かせて、外国籍でも活躍でき、商品を世界に展開しているグローバルな会社という条件で絞り込んでいくと、パナソニックに辿りついた。子どもの頃からよく知っている会社。品質の良いものをつくり、信頼できるイメージが強かった。いろいろと調べていくうちにパナソニックは、いつしか彼女の第一志望になっていた。

「何でもつくってみたいです」。パナソニックから連想する商品を思い浮かべながら、面接でそう言った。入社すると配属は、電子部品などを扱うインダストリアルソリューションズ社のデバイスソリューション事業部だった。「正直、入社してセンサーをつくることになるとは思っていませんでした。センサーがそもそもどういうものなのかさえ、全然分かっていなかったんです」。さらに配属された場所が、事業部の本拠地である大阪ではなく、センサーを製造している福井の工場だったことも、思いがけないことだった。

最初は不安だった。しかし、分からないことは、研修や周りの人から1から教えてもらえた。工場に配属されたおかげで、最終製品を意識した設計開発ができるようになった。それに海外の研究機関との共同開発では、センサーをつくるために必要な、材料プロセス、機械、回路など、さまざまな分野の専門家とのやりとりが刺激的だった。技術面だけではなく、お客さまの声を聞いたり、マーケティングの調査に携わったりもした。毎日、さまざまな領域の新しい知識を得て、お客さまに、そして世の中にとってより良いセンサーとは何かを考えることが、次第にたのしくてしょうがなくなってきた。「気が付くとセンサーつくりたい!って思うようになってました(笑)」。

現在は、クルマの自動運転に欠かせないセンサーの設計開発に携わっている。そのなかでも設計と試作の評価が彼女の担当だ。「構造シミュレーションを用いて、熱特性や衝撃強度などのセンサー構造の機械的特性を解析しながら、設計をしています。それを試作してもらった後は、設計通りの形になっているか、設計通りの動きになっているかの評価をしています。もし狙っていた特性が出ていなかったり、狙った動きをしない場合は、その原因を探るのも仕事です」。それらをいかに早く解決できるかに、それぞれのスキルが問われる。そこがこの仕事の難しさであり、おもしろいところでもある。

人の命に関わる車載向けの商品は、特に高い信頼性が求められる。そのため、つくったものを世に出す前に一定程度故障せずに機能することを検査する信頼性試験は、何カ月にもおよぶこともある。「何故パナソニック製品の品質が良いと言われてきたのか。その理由が今ならよく分かります。たとえば、信頼性試験をお客さまから1000時間求められたとしたら、パナソニックではその何倍もテストします。絶対に大丈夫というところまで。常に求められている以上の品質を追求しているんです」。

センサーは開発に長い時間を必要とする商品だ。彼女のつくっているセンサーも、実用化まではもう少し時間が必要だ。「自動運転は、自動ブレーキなどから、少しずつクルマのなかに入り始めていますが、最終的には人は一切運転したりしないで、クルマのなかで自由で快適な時間を過ごすことになるでしょう。たぶん、そう遠くない将来に。そこに自分が開発したセンサーが搭載された自動車が走っていることを想像したらワクワクしますね」。彼女の頭にある道の上では、すでに未来が走り出している。

仕事場と董 春祉さんの写真
董 春祉さんの写真

設計開発
董 春祉(とう しゅんし)
インダストリアルソリューションズ社
2015年入社 機械工学研究科卒

中国遼寧省出身。家に帰って猫と遊んでいる時が、いちばんのリラックスタイム。また、最近は健康を意識して休日は夫婦でジムに通うようになった。最近ハマっているものはヨガ。

*所属・内容等は取材当時のものです。

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