エナジー社

(本記事は2021年11月時点のものです)

写真:パナソニック株式会社 エナジー社 社長 チーフ・エグゼクティブ・オフィサー(CEO) 只信 一生(たたのぶ かずお)、タイトル文字:安心・安全、低環境負荷の提供価値を最大化し、一人ひとりが「未来を変えるエナジーになる」

2021年10月、インダストリアルソリューションズ社のエナジー事業領域、US社のテスラエナジー事業および本社傘下のエナジー技術部門、これらパナソニック内の電池事業に関わる部門が集約するかたちで、新しいエナジー社が発足しました。

電池事業をグローバルに展開

エナジー社では、日々のくらしを支える乾電池事業や、幅広い分野の社会インフラを支える産業用電池、そして車載電池等のBtoB事業を展開しています。社員数はグローバルで約2万人(うち国内約4,500人)、主要生産拠点はグローバル20拠点(うち国内8拠点)で、「エナジーデバイス事業部」「モビリティエナジー事業部」「エナジーソリューション事業部」の3つの事業部から成っています。「電気で豊かなくらしをご提供する」という思いと共に、環境車などの「グリーン」と情報通信インフラなどの「デジタル」を中心とした領域に注力し、「車載」と「産業・民生」の両輪で競争力を強化し、社会へのお役立ちを図っています。

世界的に電気自動車(EV)の普及が進んでいる昨今、「モビリティエナジー事業部」で展開中の車載用円筒形リチウムイオン電池は、特にお客様からの大きな期待を頂戴しており、着実に成長を続けています。

図版タイトル:「エナジー社 組織体制」パナソニック株式会社 エナジー社の組織体制図。乾電池、リチウム一次電池、ニッケル水素電池等を展開する「エナジーデバイス事業部」、車載用円筒形リチウムイオン電池等を展開する「モビリティエナジー事業部」、小型リチウムイオン電池、蓄電モジュール、蓄電システム等を展開する「エナジーソリューション事業部」と「技術部門」「営業本部」から構成される。

低環境負荷は「人類として、やるしかない」

時代はますます複雑化、多様化しており、私たちにはその変化にも迅速かつ柔軟に対応していく力が求められています。私たちの技術や製品は、目に見えるところ、見えないところを問わず、様々な製品や機器に採用いただいており、豊かで快適なくらしを支えています。それは同時に、私たちが提供するすべてのソリューションにおいて、環境への負荷が低い、持続可能なものであることが求められているとも言えます。エナジー社では、この課題に対して従業員一人ひとりが向き合い「人類として、やるしかない」という強い意志で、テクノロジーの進化に全力で取り組み、まだどこにもない新たな価値を創造していきます。

図版タイトル:「エナジー社 主要アプリケーション」 「車載」としては、e-Call用のニッケル水素電池、キーレスエントリーやTPMS(タイヤ空気圧センサ)用のリチウム一次電池、駆動用バッテリーとして車載リチウムイオン電池(1865)(2170)を展開。「IoT・インフラ」としては、ノートPC、タブレットPC用の小型リチウムイオン電池、データセンター用の蓄電モジュール、医療機器用のニッケル水素電池、スマートグラス用のピン形リチウムイオン電池、ガス・水道メーター用のリチウム一次電池を展開。「民生・他」では、リモコンなどに使用される乾電池、ニッケル水素電池(市販用)、電動アシスト自転車や電動工具などに使用される小型リチウムイオン電池を展開。

持続可能性の観点からは、限りある貴重な資源に対する配慮も重要なポイントです。リチウムイオン電池においては、その材料に不可欠とされる希少金属のコバルトの使用量を大幅に削減することを実現し、2021年現在では使用率5%未満としています。すでに完全コバルトフリーを実現する技術も確立しており、時機を見ての量産実用化が視野に入っています。

次世代の大容量円筒形車載電池「4680」

環境意識の高まりを背景にEVがさらに普及する明日を見据え、2017年、北米に円筒形車載電池の生産拠点を完成させました。この工場は日本で蓄積したリチウムイオン電池生産の知見を活かし、かつてない規模での立ち上げに成功したものです。2021年8月には14本目の新しいラインも稼働し、順調に生産規模を増やしつつあります。すでに市場にお届けしている円筒形車載電池である1865、2170の2タイプに加え、さらなる進化に向けて開発を進めているのが「4680」です。これは2170の2倍以上の筒径に、約5倍の大容量を誇る次世代モデル。2021年度中には日本で試作設備を稼働させ、量産化に向けた取り組みを加速させていきます。

写真:開発中の円筒形車載電池「4680」を持つ只信社長
開発中の円筒形車載電池「4680」
写真:円筒形車載電池 1865、2170、開発中の「4680」が横並びになっている
円筒形車載電池 1865、2170、そして開発中の「4680」

車載電池のさらなる大容量化が実現すれば、同じ性能の車両一台あたりに使用する電池の本数や、関連する部品の点数を減らし、全体のコスト削減に貢献します。また、同じ体積だけ搭載すれば、さらなる航続距離の向上、大出力が求められる商用車などへの展開も実現が可能です。大容量化の一方で、妥協できない安全性の面も非常に高いレベルで達成しており、EV業界からは市場導入を待ち望んでいただいています。

電池で持続可能な社会の実現に貢献

エナジー社のミッションは「幸せの追求と持続可能な環境が矛盾なく調和した社会の実現」。また、ビジョンとして「未来を変えるエナジーになる。」を掲げています。電池市場そのものは拡大し続けており、今後も様々な領域において協業を推進しながら、高容量、高効率、高信頼性を兼ね備えた安心・安全なモノづくりに取り組みます。

パナソニックにとって電池は長い歴史を持つ事業であり、これからも恒久的に社会へお役立ちしていくことが私たちの役割だと考えています。培ってきた知見・ノウハウを活かし、日々の豊かなくらしに貢献するとともに、車載分野においては安心・安全なモビリティ社会の実現と環境問題への対応を両立させることに注力し、持続可能な社会の実現に貢献していきます。

エナジー社は、2022年4月には「パナソニック エナジー株式会社」に進化します。業界をけん引するリーダーシップを発揮しながら、これまでの電池という枠を超えて、より一層のお役立ちを目指していきます。