材料分析 Materials Analiysis

全有機体炭素(TOC)分析のご紹介

2013年12月2日

材料分析担当の川原です。

全有機体炭素計(TOC計:島津製作所製TOC-LCSH)を導入し分析サービスを開始しましたのでご紹介します。本装置は水溶液中の有機物を有機体炭素量として分析する装置です。

全有機体炭素計(島津製作所製TOC-LCSH)
全有機体炭素計(島津製作所製TOC-LCSH)

水道水やミネラル水など飲用水の中に有機物が多く含まれていると味や臭いの原因となります。このため、水道水の水質基準には有機物の指標として全有機体炭素(Total Organic Carbon:TOC)があり、基準値は3mg/L以下と定められています。一方、モノづくりの分野では、部材から溶出する有機物が材料やデバイスの特性や歩留まりに影響することがあるので、部材溶出液中のTOC量評価が求められることが多くなってきています。

さて、水溶液中に含まれる炭素は無機体炭素(Inorganic Carbon:IC、主に炭酸イオンCO32-や重炭酸イオンHCO3)と有機体炭素(TOC、有機物)として存在しています。TOC計では全炭素(Total Carbon:TC(=IC+TOC))とICを別々に分析し、TCからICを差し引くことでTOCを算出します。また、ICを多く含有する試料に対しては、あらかじめ試料に塩酸を添加し通気処理を行い、ICをCO2として気化除去してから分析する不揮発性有機体炭素(Non-Purgeable Organic Carbon:NPOC)の分析も可能です。分析事例として水道水の測定結果を示します。

水道水分析例 TOC濃度(TC-IC)0.4mg/L
水道水分析例 TOC濃度(TC-IC)0.4mg/L

現在は主に自然水や部材等の純水溶出液の分析に適用していますが、めっき液やエッチング液など酸や金属イオンなど共存成分の多い試料についても適用が可能ですので、水溶液中のTOC評価でお困り事、ご相談等がございましたらお気軽にご相談ください。

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