材料分析 Materials Analiysis

飛行時間型二次イオン質量分析:TOF-SIMSについて

2014年3月24日

分析解析サポートグループの竹野です。
以前のDynamic-SIMSのご紹介に続きまして、今回はStatic-SIMS(TOF-SIMS)についてご紹介します。

Dynamic-SIMSは、連続的なイオンビームを試料に照射して、スパッタリング現象に伴って発生する二次イオンを深さ方向に検出します。これに対して、Static-SIMSでは照射する一次イオン量が微量であるため、試料が破壊されることなく、試料表面の元素、特に分子情報を取得することができます。Static-SIMSの質量分析器として、現在では飛行時間型のものが広く用いられているため、Static-SIMSをTOF-SIMS(Time Of Flight - Secondary Ion Mass Spectrometry)と呼ぶのが一般的になっています。

TOF-SIMSの原理図
TOF-SIMSの原理図

TOF-SIMSの特徴は、何と言っても試料の極表面(~2nm程度)の有機物分子情報を取得することができる点です。データとしては、下図のような質量スペクトルを得ることができます。電極部の抵抗値が増加する傾向がある試料について、TOF-SIMS分析を行ったところ、不具合品からは電極の酸化を促進する有機酸物質が検出されました。

TOF-SIMS 質量スペクトル
TOF-SIMS 質量スペクトル

このような電極トラブルの他には、試料表面での撥水性異常、樹脂の劣化メカニズムの解析、製造プロセス中で付着した異物の解析などにも、TOF-SIMSは威力を発揮いたします。また、当センターではアルゴンガスクラスターイオン銃(Gas Cluster Ion Beam:GCIB)を使用することで、深さ方向での有機物情報も取得することが可能です。
ご興味がございましたら、下記のホームページよりお問い合わせ下さい。

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