
EN55024のEFT/B試験勉強会
2009年11月24日
新人の北川です。
先日、EMCグループメンバー間でEN55024(情報処理装置のイミュニティ規格)のEFT/B試験の勉強会を行い、いろいろな事を学ぶことが出来ましたので、ご紹介いたします。

EN55024の規格を参照した場合、EN61000-4-4のEFT/B試験規格は何年度版を参照すればよいのでしょうか?
試験配置や試験方法はどのようにすればよいのでしょうか?
皆さんは、ご存知ですか?
今回、学んだことを整理していきますと・・・
まず、EN55024の最新規格は、55024(1998)+A1(2001)+A2(2003)です。
参照する基本規格はEN55024 Annex ZAに記載されています。
Annex ZAを見ますとEFT/B試験の参照規格はEN61000-4-4(1995)と年号が指定されています。
年号が指定されている場合は、その年号の規格を参照する必要がありますのでEN55024で試験を行う場合はEN61000-4-4(1995)で実施する必要があります。
※年号の記載が無い場合は、最新版規格を参照します。
EFT/B試験の最新版規格のEN61000-4-4(2004)とEN61000-4-4(1995)の大きな違いは以下の通りです。
1.試験配置
1)商品と基準大地面の高さ
EN61000-4-4(2004)では卓上・床置き商品関係なく10cm
EN61000-4-4(1995)では床置き商品は10cm、卓上商品は80cm
※商品と基準大地面の高さが変わると見えないC(容量性結合)が変わり、商品にコモンモードで印加したノイズが与える影響は変わってくる可能性があると考えられます。
2)試験装置と商品間の電源線の長さ
EN61000-4-4(2004)では50cm±5cm
EN61000-4-4(1995)では1m以下

2.ノイズ注入方法
EN61000-4-4(2004)では、全端子(N+L1+PE同時)に印加しますが、
EN61000-4-4(1995)では、各端子(N→L1→PE)に印加します。
このように、参照する規格によって試験方法や条件が異なりますので、定期的に勉強会を開催し、知識・スキルの共有を行いながら、スキルアップを行っています。
今後も勉強会で学んだこと定期的に紹介していきたいと思います。
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