EMC EMC Design and Certfication

雷サージから電気製品を守るために その二

2013年7月21日

EMCの稲田です。関西は例年より早く梅雨が明けました。いよいよ夏雷の季節です。

先日の記事で、システム機器ではコモンモードの雷サージ経路が増えると述べましたが、これは日本の低圧配線の接地方式がTT接地であることが主因です。商品の筐体や、保安器のアース線がそれぞれ別の箇所で接地(TT接地)されていると、アース線にサージ電流が流れた際、それぞれの接地間に電位差が発生してしまいます。

アース線にサージ電流が流れた際、それぞれの接地間に電位差が発生

一方、欧米などは一箇所で接地し、その接地点からアース線を送ってゆく方式(TN接地)のため、アース線にサージ電流が流れた際、システム全体の接地電位は上昇しますが、機器のポート間に発生する電位差は抑えられます。

国際規格のサージ試験法(IEC 61000-4-5)や、試験水準(IEC 61000-6-1など)は、欧米の配電形態をベースにしています。上記の要因により、国際規格の要求水準をクリアしたとしても、国内環境のサージストレスに対して不十分な場合があります。

国内向け商品の雷サージ試験規格としては、CIAJが発行している「雷過電圧に対する通信機器の保護ガイドライン(CES-Q007-1)」が、国内の雷サージ事情(コモンモードの経路、接地抵抗、試験レベルなど)を十分に考慮しており、お奨めします。

http://www.ciaj.or.jp/jp/category/kikaku/

先日の原稿を書いた数日後、篠山サイト付近で落雷があり、火報器とインターホンが故障しました。。。
何れの機器も複数箇所で接地されており、上記の条件にピタリと当てはまります。

CES-Q007-1をクリアした機器なら防げた可能性は高いのですが。

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