電気安全 Electrical Safety

電気安全の試験サービス、お問合せの多い試験を紹介

2021年3月9日

電気ソリューション部 システム安全設計課の亘です

普段、我々が対応している電気安全性の試験ですが、今回はご依頼が多い試験Top3について紹介します。

第3位は「断線スパーク試験」です。

断線スパーク試験とは、電源コードの内部のスパークが発生しても、火災に至ることがないか確認する試験です。

断線スパーク試験(コードを屈曲させ、コード内部を断線 → コード内部でスパークを連続発生させる)実験前と実験後 断線スパーク試験(コードを屈曲させ、コード内部を断線 → コード内部でスパークを連続発生させる)実験前と実験後

電源コードを長年使用しますと、芯線が断線することがあります。
芯線が断線すれば、通電できなくなるのですが、曲げたりすると断線した芯線が接触し、通電することがあります。
この状態が繰り返されると、電源コードの内部でスパークが発生してしまうのです。

断線スパーク(断線 → スパーク → ガス発生 → 発火) 断線スパーク(断線 → スパーク → ガス発生 → 発火)

実際、電気火災の原因の1つとしてコードのスパークは挙がっております。

この断線スパーク試験、公的な規格には試験方法はなく、弊社オリジナルの試験なんですが、パナソニックグループ以外からもご依頼の相談を受けております。
PL法施行より、正常と異なる使用であっても、予見できる使用での火災は、メーカー責任となります。
芯線断線してしまった電線を使用され続けることも予見できる使用であるため、規格にはない試験ですが、ご依頼の相談を受けているのが現状です。

第2位は「燃焼試験」です。

燃焼試験は、万が一製品に異常加熱やスパークが発生した際に、着火・延焼によって火事に繋がらない素材である事を確認する試験です。
具体的には、下記のような試験によって、素材の難燃性を確認します。

試験

規格

特徴

50W垂直燃焼試験

UL

設計時の材料選定する際に有効

グローワイヤ試験

IEC・JIS

完成品の最終確認として有効
(危険部位の保持部に対しての確認)

ニードルフレーム試験

IEC・JIS

完成品の最終確認として有効
(もらい火に対しての確認)

50W(20mm)垂直燃焼
(UL94)
ニードルフレーム
(IEC 60695-11-5)
グローワイヤ
(IEC 60695-2-10)

燃焼試験は、様々な試験機関でも対応されています。
それでも、ご相談件数が多いのは、弊社が他の試験機関と少し異なるアプローチを得意としている点があると考えております。
弊社は規格通りの試験だけではなく、実使用を想定した試験をご提案させて頂くことがあります。
また、「単に燃焼試験を実施して欲しい」といったご要望にも、目的を確認させて頂き、その目的に合った試験を提案することも得意としております。
このようなアプローチがあって、リピートで試験をご依頼頂くことも多々ございます。

第1位は「トラッキング試験」です。

トラッキング現象とは、コンセントプラグの刃間・基板の電極間などにホコリやチリが溜まり、湿気や結露が加わる事で放電により表面が徐々に炭化し、炭化が進むと短絡(ショート)が起こり発火・電気火災へと至る現象です。

トラッキング発火(電源プラグにガラス繊維を設置し、電圧を印加する → 試薬液を滴下し、シンチレーションを繰り返し発生させ、発火の有無を確認) トラッキング発火(電源プラグにガラス繊維を設置し、電圧を印加する → 試薬液を滴下し、シンチレーションを繰り返し発生させ、発火の有無を確認)
トラッキング発火(試験前 → 試験後) トラッキング発火(試験前 → 試験後)

弊社ではJIS規格の試験方法による材料確認にも対応しておりますが、電安法で制定される前から存在した、実機でのトラッキング性の試験にも対応させて頂いております。

試験

規格

特徴

固体絶縁材料の保証及び比較
トラッキング指数の測定方法(CTI値測定)

JIS C 2134
IEC 60112

試験体は樹脂材料
設計時の材料選定に有効

充電部の耐トラッキング性試験

JWDS 0028
(旧 日本配線システム工業会規格)

試験体は実機(コンセントプラグ)
→ 実機の最終確認として有効

CTI・PTI測定試験機

CTI・PTI測定試験機

トラッキングによるプラグの燃焼(再現)

トラッキングによるプラグの燃焼(再現)

今回はご依頼が多い試験Top3について紹介させていただきましたが、プロダクト解析センターでは、単に規格試験を満足することを確認することよりも、本質的にリスクは許容できるレベルであるかを明確にすることを基本としております。
規格満足により全てのトラブルを防止できるわけではございません。
残念ながら、規格によってはトラブルの未然防止に対して効果が高いモノから、低いモノまでございます。
そのあたりも、見極めた上で、試験をご提案させて頂いておりますので、気になる評価がございましたら、是非ご一報ください。

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