燃焼試験・火災試験 ~強制燃焼試験で製品からの延焼火災のリスク低減~

長年にわたり使用された家電製品、屋外で高温多湿な環境に曝された電気製品などは寿命末期を迎えたときに異常をきたし発煙、発火し火災に至ることがあります。

強制燃焼試験では、このように製品や試作品の潜在的な発火源に対してニクロム線ヒーターなどにより加熱することにより、内部から疑似的に発火させて延焼などの拡大被害が起こる可能性を検証します。

事例1 扇風機の強制燃焼試験(ニクロム線ヒーターの押付け着火)

着火Point選定(潜在的発火源)→ ニクロム線を設置 → ニクロム線に通電強制加熱・着火 → 外装樹脂に 延焼 → 結果:NG 外装樹脂が完全に燃焼したため、近くにある可燃物に引火(延焼)する可能性が高い。

事例2 テレビの強制燃焼試験(ニクロム線ヒーターの巻きつけ着火)

着火ポイント選定(潜在的発火源)→ ニクロム線を巻きつけ → ニクロム線に通電強制加熱・着火 (左)外装樹脂変形/開口拡大 (右)強制着火した内部部品は樹脂部焼失 → 外装樹脂に 延焼 → 結果:NG 外装樹脂が 燃焼していないが、熱により変形し、穴が開いたため、近くにある可燃物に 引火(延焼)する 可能性がある。

燃焼実験室

設備紹介

排煙処理装置を有する燃焼試験室で各種燃焼試験、火災試験が実施できます。(製品の不具合等で起こりうる燃焼現象の再現実験など)

燃焼の様子を観察窓を通じて観察したり、
実験室内に映像機器をセットして撮影することも可能です。
温度、煙濃度、風速など実験中の計測にも対応いたします。

その他、ガスバーナー、固形燃料、電熱器など用途に応じた着火方法をご提供いたします。

本実験室のサイズ  :10m × 7m × 4m(高さ)
許容燃焼量  :100MJ以下(例_ABS樹脂2800g程度まで燃焼可)

※排煙能力には限界がありますので、大型製品などでは本格的な火災に至る前に消火することが前提となります。また、爆発物には対応できません。担当者にご相談ください。

燃焼実験室