コラム(1)

もっと速い馬(ユーザ調査は必要?不必要?)

こんにちは。ユーザビリティの小川です。

自動車会社フォード・モーター創設者のヘンリー・フォードが、 「もし私が顧客に何がほしいか聞いていたら、 彼らはもっと速い馬がほしいと答えただろう。」という話があります。 顧客の声をまともに聞いていたら、車は生まれなかったという話で、 ユーザへのヒアリングなんて不要だという文脈で、 紹介されたりすることもあります。

ユーザ調査やマーケティング調査は必要ないのでしょうか。

結論からいうと、私は、そうは思いません。

なぜか。

先程の話もそうですが、実は、お客様はいい情報を発信してくれていて、もっと早く目的地につきたい、馬車の速さでは、 まだまだ、満足してないということを教えてくれています。それをもっと速い馬という言葉で回答しているだけです。

目的:もっと早く目的地に着く
手段:そのために、もっと速い馬がほしい

答え(手段)までお客様に求めてはいけないということだと思います。 お客様は、まだ世の中にないものを創造する役割は担っていません。 あくまで、一生活者として、何に顕在的、潜在的な不満を感じているのか を発信してくれるので、そういった気持ちの変化の兆しからクリエイトしていくのは 、 我々メーカーの役割だと思います。 また、メーカーで考えたアイデアを具体的に見せれば、いいとか悪いとか の判断をするのもお客様は得意です。これまで、我々もいろいろと 経験してきましたが、開発者が、見えなくなっていることも教えてくれます。 (アイデアをどういった人に見せればいいかというのも重要ですが、 そのことについては、別の機会に書きたいと思います。)

すべてをお客様にゆだねるのではなく、
(1) 生活者としての発信をくみとり、
(2) 新しい価値をクリエイトし、
(3) それをお客様に問う(検証する)。

そのステップを踏むことで、新しい価値を生み出すことができるのだと思います。

プロダクト解析センターでは、ヒアリングやアンケートのような定性調査から、人間工学等の技術を活用した定量的・科学的な調査まで、目的や開発プロセスに応じた様々な調査手法を保有しています。顧客視点をもっと製品やサービス開発に入れたいが、なかなか難しいとお悩みの方がいらっしゃいましたら、ご相談頂ければと思います。
ここまでお読み頂き、ありがとうございます!

これまでの開発支援の紹介ページを紹介しています。
https://www.panasonic.com/jp/corporate/pac/usability.html

2017年11月17日 小川哲史