プログラム①②③④
高等学校
産業社会と人間(総合学科)

「総合学科でのオリンピックとパラリンピックを題材にした
   社会につながる学び!」

・茨城県立大子清流高等学校1年生での実践 ・高校の「総合学科」において開設される科目「産業社会と人間」での活用 ・ボランティアや国際交流、体験学習、討論など実践に関連付けたカリキュラム編成 ・自己理解から始まり、職業や社会、世界へと視野を広げていく年間計画

■アレンジ概要

プログラム①・②・③・④のカリキュラム・マネジメントにおける活用事例です。同校では、「産業社会と人間」の科目で、生徒が社会を身近に感じる題材として「オリンピックとパラリンピック」を活用したカリキュラムを編成しました。編成するにあたって、設定した育成する資質・能力(以下、年間カリキュラム設計で明記)が発揮できる活動場面を想定しながら年間計画を策定しました。1年間を通して大きく4つの単元「自分発見」「職業と生活」「*進路と自己実現」「*発表・新しい課題の発見」に関連付けられたカリキュラムの編成と実際の授業についてご紹介します。
※*印の単元については、主に後期に実施する予定

授業の様子

授業の様子

●アレンジの経緯

科目「産業社会と人間」では、学習を通して現実の産業や社会にふれる必要があるが、教科書は時事をアップデートできないという限界もあり、タイムリーで生徒の興味を引く、社会とつながる題材を含んだ教材を探していた。

矢印

●アレンジの概要

年間を通した学習の流れを設計し、それぞれの設定単元に関連の深いプログラムを抽出して活用した。授業に合わせて、プログラム全体を活用したり、必要部分(映像やスライド教材など)を抜粋したりしてアレンジを行った。

■年間カリキュラム設計

1.年間のカリキュラムを考えるうえで、総合学科の学校設定科目である「産業社会と人間」の 以下の目標をカリキュラムの軸とした。

「体験学習や討論などを通して、職業の選択決定に必要な能力・態度、将来の職業生活に必要 な態度やコミュニケーション能力を養うとともに、自己の充実や生きがいを目指し、生涯にわたって学習に取り組む意欲や態度を身につける。」

2.上の1.の目標を念頭に、以下の通り年間カリキュラムの流れを作成した。

①「自分発見」の単元から開始し、様々な角度から自身のことを知る活動を行う。   これをカリキュラム前半に入れることで、あとの単元「職業と生活」について自分ごと   として理解を深める基礎とした。
矢印
② ①で知った自分自身のことを前提に、単元「職業と生活」で職業観や勤労観に関連する学びを行う。実践的な学びとしてインタビューや外部講師の授業、オープンキャン   パスなどの体験を組み込んだり、学校行事で茨城国体のカヌー競技ボランティアに参加したので、それらと関連付けてカリキュラムを編成した。
矢印
③単元「自分発見」「職業と生活」の学びを踏まえて、社会について理解を深め実践する学びを 行う。国際理解や共生社会をテーマに多様な社会や人々について理解し、認知症 サポーター講習や福祉体験、また同校独自のタイの生徒との国際交流事業などで実践を 行うようにした。

■年間カリキュラム詳細

※年間カリキュラムから本プログラム活用に関連する授業のみ抜粋。青背景が本プログラム活用授業。

■年間カリキュラムイメージ

*職業と選択は2年次以降の進路選択にかかる授業

■各授業の様子:プログラム①の活用事例 ~仕事連想ゲーム~ 

仕事連想ゲームの図
授業の様子
  1. まず、個人で「仕事」と言われて連想する
    「自分が将来なりたい、もしくは比較的興味が
    あるモノ・コト」についてのキーワ-ドを
    1人2つ程度「付せん」に記入する。

  2. グループで付せんに書いた「キーワード」を共有、
    模造紙に貼り付ける。

  3. グループで付せんに書かれた「キーワード」に
    対して、関連する「職業・業種・仕事」を小さい付
    せんに書いて、イメージマップを作成する。
    ※自分のキーワードだけでなく、他のメンバーが
     書いたものについても記載する。

  4. 当初、自分が書いた「キーワード」に関連付けられ
    た「職業・業種・仕事」を確認して、自分が見えて
    いなかったことや新たに気付いたことを中心にふ
    りかえりシートに感想を記載する。

  5. 最後に映像教材「リオオリンピックの舞台裏」を
    視聴し、普段あまり見えない「支える」仕事の例と
    して、そこで働く人々を知る。

■各授業の様子:プログラム②の活用事例 ~タイ王国の生徒との交流に向けて~

タイ王国の生徒との交流に向けての資料
授業の様子

※同校は学校伝統行事として「タイ王国の高校生との国際交流事業」を行っており、相手方の高校への訪問、または向こうの生徒の受入れを行っている。

  1. 授業のねらいを提示、
    「タイ王国の高校生との国際交流で、来てよかった
    と思ってもらえるおもてなしができるよう、まず
    はタイ王国のことを調べよう」として、特徴につい
    てインターネットや資料を使って調べる。

  2. 文化や食事、言語や宗教など、調べた内容を
    グループ・全体で共有し、その中から、「大切にし
    たいこと」「意識したいこと」を抽出し、具体的な
    おもてなしプランを考える。

  3. おもてなしプランをもとに、実際にタイ王国の
    高校生をおもてなしする。

●教員の声

茨城県立大子清流高等学校 戸井田 翔太郎 先生

茨城県立大子清流高等学校 戸井田 翔太郎 先生

本校は茨城県北の山間部に位置する学校です。農林科学科と総合学科の2つの学科からなり、総合学科では,2年生で人文科学系列・自然科学系列・福祉系列の3つの系列から希望進路に合わせた系列を選択することになります。この決定に向けて,設定単元に関連の深いプログラムを抽出して活用しました。プログラムの内容は,産業社会と人間の授業に関連深いものが多く生徒にとっても身近に感じられるものとなっており,生徒が主体的に学ぶための教材として大変役立ちました。