オリンピックとパラリンピックに関する
パナソニックの教育支援

オリンピックとパラリンピックを題材にした教育を考える
Terchers’セミナースペシャル

第1部 基調講演

次期学習指導要領につながるオリンピック・パラリンピック教育

スポーツ庁 次長 今里 讓 氏

スポーツには「人生が変わる」「社会を変える」「世界とつながる」、そして「未来を創る」という価値があります。
2年後に迫った東京でのオリンピック・パラリンピック。
私たちは、「2020年のオリンピック・パラリンピックを一過性のものにしてはいけない」と考えています。
例えば、子供たちが生涯にわたってスポーツをしていく「きっかけ」にしてほしい。
オリンピック・パラリンピックのキーワードとして「レガシー」という言葉が出ていますが、子供たちに残るレガシーとは、この場合「将来にわたって運動する習慣が残る」ということなのです。

写真:スポーツ庁 次長 今里 讓 氏

スポーツへの関心が高まれば、社会的な問題の解決にもつながります。
増加する一方である医療費・社会保障費も、スポーツによる健康の保持増進が、その有効な手立てとなるからです。

このように、スポーツにはいろいろな価値があります。ただ、「運動」だけに焦点を当てるのではありません。
「スポーツを見て心が揺さぶられる」「元気をもらう」「やり遂げる達成感」「支えることを通して誰かの力になれるという自己理解」…。
先ほど述べたように、社会の問題解決につながったり、子供たちに社会で求められる資質・能力を身に付けさせたりすることができるのです。

これらは、新しい学習指導要領の方向性「社会に開かれた教育課程」の考え方と重なります。
「社会に開かれた教育課程」では、学校教育を学校の中に閉じるのではなくて、地域の資源、学校の外側の資源を取り入れながら
その外側にある題材をリソースとして積極的に有効活用することを重視しています。

社会的な事象、共通の話題となってるオリンピック・パラリンピックを題材にすることは、まさにぴったりだと言えます。

新しい学習指導要領では、オリンピック・パラリンピックについて学ぶ内容としては、例えば、以下のようなものがあります。

  • オリンピック・パラリンピックの開催を手掛かりにした戦後の我が国の展開についての理解(小:社会)
  • オリンピック・パラリンピックに関連したフェアなプレイを大切にするなどスポーツの意義の理解(小:体育、中:保健体育)
  • 障がい者理解・心のバリアフリーのための交流(小中:総則、道徳、特別活動)

このような内容以外にも、オリンピック・パラリンピックを題材とした教育も考えられます。

例えば、全国の小学校から参加していただいているオリンピック・パラリンピックのマスコット投票という取組があるのですが、
この取組には、投票する前に、各学級で話し合って、1つに決めるという活動をしてもらっています。
このように、マスコットの投票をする、という活動の中にも、話し合いという学びを深めることができるのです。
これが、オリンピック・パラリンピックを題材とした教育という考え方です。

「社会に開かれた教育課程」の題材として、オリンピック・パラリンピック、そしてスポーツがもつさまざまな価値を使って、教育を深めていっていただきたいと考えています。