2017年度 セミナーレポート オリンピックとパラリンピックを題材にした教育を考えるTeachers’セミナースペシャル テーマ:パラリンピックとアクティブ・ラーニング

オリンピックとパラリンピックに関する
パナソニックの教育支援

オリンピックとパラリンピックを題材にした教育を考える
Terchers’セミナースペシャル

第2部 プログラム紹介①

I'mPOSSIBLEを使用したパラリンピック授業の実践例

公益財団法人
日本障がい者スポーツ協会 日本パラリンピック委員会
安岡 由恵 氏

東京2020に向けて、先生方にとっては、「オリンピック・パラリンピック教育」を行わなければいけなくなった!」というのが実情ではないでしょうか。
先生方のお困りは、「わからない、知らない」「教えられる人がいない」「準備する時間がない」…という、情報不足、認識不足、素材不足。
これらによって、「なんとなく敬遠」されてきたのではないでしょうか。

そこで私たちは、パラリンピック教材『I’mPOSSIBLE』をつくりました。特長は次の3つです。

写真:公益財団法人 日本障がい者スポーツ協会 日本パラリンピック委員会 安岡 由恵 氏
  • 先生方の声を聴き、「すぐに使うことができる」教材!
  • プログラムのメッセージ「不可能だと思っていたことも、少し考え、工夫すれば、できるようになる!」
  • 教室での映像を使ったわかりやすい座学&ゲームで実感する実技という授業構成

この教材を活用いただくことで、特別な知識がない先生方でもすぐにオリンピック・パラリンピックについての授業ができます。 子供たち1人1人が、共生社会について考えるきっかけとなることを期待しています。

写真:「I’mPOSSIBLE」 プログラム紹介の様子

昨年の5月には、全国2万3千の小学校、教育委員会にパッケージをお送りしていますので、先生方のすぐ近くまでお届けしているはずです。

教師用ガイドには、児童への声かけ例や、プラスアルファの情報を盛り込みました。
例えば、「これ(視覚障がい者の水泳で使うタッピング棒)は何だろう?」と提示する写真教材。
たたくタイミングが早すぎると減速しすぎてしまって記録が出ませんし、遅すぎるとケガにつながってしまいます。
このように、すぐに学級で話すことができる情報が満載です。

パラリンピックアスリートの競技へ取り組む姿は、子供たちに、

  • 人々に気づきやバリアを減らしていくことの必要性
  • 発想の転換をすれば無限の可能性が広がること

を伝えることができます。これらを総称して『パラリンピックムーブメント』といいます。

これまでのパラリンピックについての学習は、ともすると「知識習得」で終わってしまうことも少なくありません。
このプログラムでは、そこから「認識の変容」、そして「行動の変容」をねらっています。

パラリンピックスポーツのルールは、「障がいに応じ、用具や規則を変更して機会を保障する」ものです。
つまり、「できない」を「できる」に変えるのは、『少しの工夫』だということです。
そのためには、当事者とのコミュニケーションがとても重要です。
そしてそれは、全てのマイノリティに対する理解にもつながり、そして、それこそが、共生社会の実現につながるものだと考えます。

ロンドンのパラリンピックでは、パラリンピック教育の成功により、会場が満席になりました。
学校で勉強した子供たちが、家族を連れてきたのです。

ぜひ、東京2020に向けて、このすぐに取り入れてもらえるプログラムパッケージをご活用いただき、パラリンピック教育が少しでも広く実施されることを願っています。