全国水環境マップ実行委員会が行っている「身近な水環境の一斉調査」にびわ湖エコアイディア倶楽部・BYOSクリーンネット協議会メンバーも、昨年に引き続き参加しました。 BYOSクリーンネットワーク協議会の活動目的である水を通じて「活動をつなぐ」という考えと、身近な水環境の一斉調査」の市民の水環境に関する理解と関心、流域の連携などを深めることです。

目的と意義

「身近な水環境の一斉調査」の目的と意義は、多くの市民や学校の子どもたちが統一的な調査マニュアルにもとづき、身近な水環境を全国一斉に調査し、その結果をわかりやすいマップで表現することです。
全国の状況が一目でわかり、身の回りの環境に関する市民の理解と関心がさらに深まることが期待されます。そのため全国で水質調査を実践している市民団体等が国土交通省および財団法人河川環境管理財団と連携して、全国の河川や水辺など身近な水環境の水質を一斉に調査し、全国の水環境マップを作成することです。

調査概要

実施日

2010年6月6日(日) ※世界環境デーに近い日曜日

調査内容

調査方法

気温・水温・試水水温・COD(化学的酸素要求量)
※COD(化学的酸素要求量)とは、Chemical Oxygen Demand の略で,日本語では「化学的酸素要求量」と言います。水の中に含まれている汚れ(おもに有機物の汚れ)を,おおまかに数値化したものです。水の中に強力な酸化剤を入れると,水中の有機物などの汚れに結合して酸素を与えます。汚れが多いほど,酸化剤が使われて減ります。汚れによって使われた酸素の量がCODです。

郵送されてきた調査マニュアル、調査キットに基づき測定を行いました。
調査方法の詳細についてはこちらを参照してください。
身近な水環境の一斉調査 全国水環境マップ作成実行委員会

調査風景
調査結果

琵琶湖・淀川・大阪湾・瀬戸内海を中心に130(昨年105)箇所の測定を実施しました。

すべて昨年と同じ場所を調査していないため、直接比較はできませんが、参加して頂いた方々が市街地に住む方が多いことより、COD6ml以上が多いと考えられます。しかしながら、下記傾向はあると考えられます。

      市街地では水質が悪い。
      森林に囲まれた河川での水質が良い

水質マップ

参加して頂いた皆さんの調査データを基に独自の水質マップをグーグルマップ上に作成しました。昨年と違い、今年は、参加者の方々から多くの写真及びコメントを多数(105箇所)頂きました。

昨年の調査は下記をクリックしてください。

COD3mg/l未満で活動時の写真またはコメントがあるもの

COD3mg/l以上6mg/l未満で活動時の写真またはコメントがあるもの

COD6mg/l以上で活動時の写真またはコメントがあるもの

COD3mg/l未満で活動時の写真およびコメントがないもの

COD3mg/l以上6mg/l未満で活動時の写真およびコメントがないもの

COD6mg/l以上で活動時の写真およびコメントがないもの

グーグルマップのマップの使い方については、マップの右上のヘルプを参照してください。

○水質調査マップの左側で川の一覧を示しています。川を検索していただければ、右の地図に情報(調査結果・写真・コメント)が表示されます。
○地図の移動・拡大等の操作をしてマーカーをクリックすると、情報が表示されます。
○地図の右上の航空写真をクリックすると、森林と市街地と調査点の関係がよく理解できると思います。
○グーグルMAPのストリートビュー機能を使えば、調査地点の風景もご覧いただけます。

今後、身近な水環境の一斉調査 全国水環境マップ実行委員会のデータと照らし合わせてください。

調査参加者の意見・感想

○昨年も参加された方々から
・結果は昨年と同じ。少しドブの臭いがきつかった。鯉・鮒多数目撃。
・2回目の参加ですが、若干藻が増えたように思いました。すくった水に何か浮いてるので、昨年よりも汚くなった印象を受けました。
・ 水かさが少なくなっていたがデータは去年よりやや良化。
・ 昨年に比べ、水量が多かったのかも知れませんが、CODは、1ポイント良化しました。最近、この川で水鳥(カモ)を見かけます。
○親子で参加された方々から
・今年も、子供3人と参加させてもらいました。子供たちも、環境・水についても何かを感じたと思います。
・今年は一家総出で自転車で調査に出かけ、ちょっとしたイベントになりました。調査後は魚採りや川遊びも楽しめて、家族の一体感醸成にも貢献しました。
・小学6年の子供と一緒に水質調査しましたが、理科の実験をやっているようで楽しかったです。
・妻と娘が調査を手伝ってくれましたが、2人とも環境について考え直すいい機会になったと言っています。
○生物観察された方々
・魚(鯉・鮒)、亀、水鳥もいました。
・今年はアユの遡上を確認できた。カワカゲロウ、ヒゲナガトビケラ。
・野鳥(アオサギ、コサギ、カワウ、カルガモ、コガモ、バン)はいつも多く見かける。
・近所の子供達が"沢かに"採りに来ていました。20分くらいの間に4~5匹捕まえたようです。
○見た目はきれいだが
・池の水は、見た目にはきれいに映っていましたが大量の藻が繁殖しやや濁りが見られました。
・葦が生えており、少し上流よりもキレイになっている様に見えましたが、調査結果はCOD8以上になってビックリしました。
・いつも周辺を散歩しており、汚れていると感じたことはありませんでしたが、実際に水を採取し測定したところ、思わぬ結果となりました。
・鯉や亀が生息しているので綺麗だと思っていたが、想像以上に汚れていた。
○ごみ
・川にヨシなどが生えており、それにごみがひっかかり年々川が汚くなっている。
・不法投棄されたゴミが河川に流されていることもあり得ます。
・河川敷の中州に、コンビニの袋や弁当の蓋が散らかっていたのが残念です。マナー守ってほしいですね。
○その他
・鴨川と高野川という距離的には近い2つの川について調べましたが、CODについて大きな違いが見られました。
・2ヵ所測定したが、距離は2kmほどですが、住宅地を通るとやはり悪化することがわかり、水質保持に気をつけなければと感じました。
・近くには釣りをしている人がたくさんいるので、魚はいるのだろうが水が綺麗という印象ではない。
・このまま飲めそうなとてもきれいな水です。この水が下流へ行けばなぜ汚くなるのでしょう?
・上流に住んでおられる方の川を大切にしている気持ちがうかがえるCOD値でした。