Panasonic NPOサポートファンド 2012年募集事業贈呈式・キャパシティビルディングフォーラム「成果を出せる組織」へ変わるには、痛みを伴う改革を行う覚悟が必要

2012年11月20日、東京都江東区有明のパナソニックセンター東京で、Panasonic NPOサポートファンドの2012年募集事業贈呈式と、「成果を出せる組織とは、応援する仕組みとは」と題するキャパシティビルディング フォーラムが開催されました。
パナソニックは2001年にNPOサポートファンドを設立し、以来、一貫して社会課題の解決の促進に向けて市民活動が持続的に発展していくために、NPOのキャパシティビルディング(組織基盤強化)を支援しています。

第1部:贈呈式

この日は厳正な選考の結果、NPOサポートファンドの助成を受けて組織診断に取り組むこととなった8団体、キャパシティビルディングに取り組むこととなった6団体に助成通知書が贈呈されました。

冒頭の選考総評で、環境分野の選考委員長を務めた特定非営利活動法人 日本エコツーリズムセンター代表理事の広瀬敏通さんからは、「“災後社会”のNPOや市民団体には、減災や共助、エネルギー、ライフスタイルなどに取り組みつつ、自団体の持続可能な運営を果たすことが求められている。この選考過程が、思いを実現するための第一歩となったのではないでしょうか」とのメッセージが送られました。
また、子ども分野の選考委員長を務めた社会福祉法人 カリヨン子どもセンター理事長の坪井節子さんは、「選考に当たっては、痛みを伴う改革を行う覚悟があるかどうかを審査した。NPOの基盤強化が日本の将来にとってどれだけ重要かを理解した上で、果敢に応募する団体が増えてほしい」と述べました。

ブランドコミュニケーション本部担当の専務役員より、助成先団体の代表の方に助成通知書が手渡されました。

今年度の助成先団体の一覧、選考総評はこちら

アースウォッチ・ジャパン
事務局長 安田重雄さん

続いて、今回助成が決まった団体の中から環境分野を代表して、継続してキャパシティビルディングに取り組む特定非営利活動法人 アースウォッチ・ジャパン事務局長の安田重雄さんが、「これまでの取り組みと成果、今回の取り組みと目標」を発表しました。

「1971年にアメリカで始った環境NGOである私たちは、社会を変えるためにコミットする人たちを今の5倍、10倍と増やしていくために、助成3年目のこれからは企画をつくる専門機関の設立に取り組みます」

プレーパークせたがや
理事 早川直美さん

子ども分野からは、子どもの自主性を応援する「プレーパーク」を運営している特定非営利活動法人 プレーパークせたがや理事の早川直美さんが、代表として発表しました。

「資金不足を解消するために、助成3年目の今は、中期計画の確実な実施と自主財源の確保を目指している。と同時に、遊びのもつ社会的価値についても伝えていきたいと思っています」

そして贈呈式の締めくくりに、NPOサポートファンド協働事務局から、特定非営利活動法人 市民社会創造ファンド運営委員長の山岡義典さんが激励メッセージを送りました。

市民社会創造ファンド
運営委員長 山岡義典さん

「NPOサポートファンドは今年で12年目を迎え、NPOセクターの成長の一歩先を進みながら助成プログラム自体も進歩し、市民セクターに刺激を与えてきた大変意義のある助成プログラムです。
助成を受けられた皆さんはそのことを受け止め、これから自分達で取り組む組織基盤強化のプロセス、そして社会課題の解決への物語を、今後広く語っていってほしい。そのことを通じて社会の中へ、組織基盤強化の重要性を広め、NPOセクターの成長につなげていってほしいと思います。」