あかりが、ベトナム少数民族の
子どもたちの笑顔を照らし始めました。

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン
ベトナム教育改善プロジェクト プロジェクトマネジャー
奥村 真知子さん

公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン ベトナム教育改善プロジェクト プロジェクトマネジャー 奥村 真知子さん ©Plan International

経済成長が続くベトナムには、国内の発展から取り残された多くの少数民族の子どもたちがいます。民族独自の言葉を使い、公用語のベトナム語を第二言語として学ぶ必要がある子どもたちが貧困から抜け出すには、教育が助けになります。しかし、彼らが暮らす農村部や山岳地域では電化が進んでいないため、夜は勉強ができません。私たち国際NGOプラン・インターナショナルは、こうした状況を改善するために、2016年から、貧困層の人々が特に多く暮らす北部のライチャウ省と中部のコントゥム省で、3年間にわたる教育改善プロジェクトを始めました。

そのプロジェクトの一環として、2018年に、私たちは「みんなで“AKARI”アクション」に参加しました。クラウドファンディングによる寄付を通じて、合計180台のソーラーランタンを活動地へ届けることができました。内訳としては、コントゥム省の中学校5校に合計77台、小学校2校に合計13台、そして、ライチャウ省の大規模な小学校1校に90台、子どもたち2人に1台ずつ渡るよう届けました。遠方の家族と離れて寮で暮らす子どもたちが、寮での勉強や生活でソーラーランタンを使い始めています。

配布から数ヶ月が経ち、両省の子どもたちからは続々と感謝の声が届いています。「ソーラーランタンはすごく明るくて、夜、寮の部屋で勉強ができるようになった。」「寮の外にあるトイレに、夜も行けるようになった。寮では懐中電灯が借りられるけれど、数が限られていて以前は思うように行けなかったので嬉しい。」など、ソーラーランタンが子どもたちの助けになっていることがうかがえます。

ある学校では、近所に住むセキュリティガードの職員が、子どもたちのために自宅から寮に電気をひいていました。しかしながら、その電気は女の子の部屋までしか届いていなかったため、夜間、男の子の部屋は真っ暗でした。ソーラーランタンを届けることで寮の子どもたち全員にあかりが行き渡り、私自身、本当に良かったと思っています。また、寮にはいろいろな民族の子どもたちがいて、少数民族の子どもたちは、他民族の友達と会話することでベトナム語を習得していきます。ソーラーランタンのおかげで、勉強はもちろん、友達とおしゃべりができるようになり、夜の時間を有効に使えるようになりました。

©Plan International
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私の同僚のベトナム人スタッフは全員が「自分の国をより良くしたい」という一心で、懸命に働いています。そんな彼らの情熱に、私はいつも刺激を受けています。また、「みんなで“AKARI”アクション」に寄付くださった方々からも沢山の激励を頂きました。実際にハノイ事務所まで会いに来てくださった方もいらっしゃいます。遠く離れた日本の皆さまからのご支援が、私たちの活動の力となっています。

私たちのベトナム教育改善プロジェクトは最終年に入りましたが、プロジェクトが終わっても、プラン・インターナショナルとして、支援を続けていきます。ベトナムでは学校の先生のほとんどが主要民族出身で、少数民族の子どもたちへの教育や接し方にハードルを抱えています。そのため、当プロジェクトでは目標の一つとして、先生の能力向上を掲げ、トレーニングも実施しています。人材の育成はとても時間のかかる取り組みで、継続していくことが最も重要です。この先も、ベトナムの子どもたちの力となれるように頑張っていきたいと思っています。

※インターネットによる寄付

奥村真知子(おくむらまちこ)
公益財団法人プラン・インターナショナル・ジャパン プログラム部
1984年、仙台市生まれ。「多言語・多文化の環境で働きたい」という子どもの頃からの夢を叶え、人道緊急支援NGOに入団。東日本での復興支援やフィリピンでの台風被災者支援、2012年からはミャンマー南東部で少数民族帰還民支援に従事。2016年から現職。ハノイに駐在し、プロジェクトマネジャーとしてベトナム教育改善プロジェクトに取り組む。