エコプロオンライン2020

ペロブスカイト太陽電池モジュール

世界最高のエネルギー変換効率17.9%を達成

パナソニックはインクジェットでの大面積塗布法を開発し、これを用いて作製したペロブスカイト太陽電池モジュール(開口面積804cm2:縦30cm×横30cm×厚さ2mm)で世界最高のエネルギー変換効率17.9%を達成しました。

※NEDO委託事業「高性能・高信頼性太陽光発電の発電コスト低減技術開発」による

特徴

インクジェット印刷技術を用いたペロブスカイト太陽電池形成技術を確立

ペロブスカイト太陽電池は、発電層を塗布にて作製することが可能です。パナソニックはインクジェットによる発電層の形成技術を確立し、大面積での均一形成に成功。大面積ペロブスカイト太陽電池モジュールにて世界最高効率を達成しました。

技術開発のポイント1: インクジェット塗布に適合した塗布液組成改善

ペロブスカイト結晶を構成する原子団のうち、モジュール作製の加熱工程において熱安定性に課題のあるメチルアミンの一部を、加熱脱離抑制効果のあるホルムアミジニウム、セシウム、ルビジウムに置き換えることで結晶の安定化を図り、高変換効率化に寄与することを見出しました。

技術開発のポイント2: 塗布液濃度の調製、塗布量・速度などの制御

インクジェット塗布法を用いた薄膜作製工程において、材料をドット状に塗布・製膜後、塗布面内で均一に結晶化させるため、塗布液濃度を一定範囲で調製した上、塗布工程における塗布量・速度を精密に制御することにより、大面積モジュールの高変換効率化を実現しました。

詳細

ペロブスカイト太陽電池について

ペロブスカイト太陽電池は、様々なサイズや形態が可能なため、ネット・ゼロ・エネルギービルへの普及につながる建物壁面への設置や、透明電極を用いて窓への適用など、多様な設置形態が可能になり、かつ安価に製造できるため次世代太陽電池として注目されています。一方、従来技術では大面積を均一に製膜することが困難であったため、変換効率が大きく低下する傾向がありましたが、本技術開発により大面積での高効率化が可能となりました。今後、ペロブスカイト層材料改善により結晶シリコン太陽電池並みの高効率達成を推進し、新規市場での実用化に向けた技術確立を目指します。