地域環境経営の推進

パナソニックグループでは、全社の環境年度方針を踏まえ、各地域の統括会社や販売会社、製造会社などが、地域の環境課題や事業特性に沿って、独自の環境活動を計画し、取り組みを推進しています。その内容は、環境負荷の低減や環境法令の順守、環境リスクの未然防止にとどまらず、「地域のパートナー企業との協働による、事業活動を通じた環境課題の解決」「地域社会との連携による社会貢献活動の推進」など、多岐にわたっています。私たちは世界各地で、持続可能な社会の実現をめざし、取り組みを進めています。

東南アジア・大洋州

パナソニックアジア、国立公園局とホタルの再生プログラムでパートナーシップ

パナソニックアジアパシフィックは、シンガポールの国立公園局とパシール リス公園でのホタルの生息数増加のプロジェクトに協力しています。長年のパートナーシップでパナソニックは、2万シンガポールドルを国立公園局のホタルの再生プロジェクトの基金に寄付、マングローブ林保全活動にボランティアを派遣し、貢献しています。このプログラムでは、マングローブ林のホタルの生息地の改善の理解を促進し、生息数を増やすことを目標にしています。シンガポールでは珍しい昆虫であり、環境の変化に敏感なため、マングローブ林の状態を図る指標となっています。パシール リス公園のマングローブ林は開発から50年経ち、一般の人々が訪れることのできるシンガポール本土における唯一のホタルの生息地となっています。

PAPRDTHがGreen Industry Awardを受賞

パナソニックアプライアンス冷機デバイスタイ(PAPRDTH)は、Green Industry Award (レベル4:グリーンカルチャー)を工業省工場局より受賞しました。この賞は、2011年に工業省が産業界の環境と社会課題への意識向上のため設立した制度で、レベル1:グリーンコミットメント、レベル2:グリーンアクティビティ、レベル3:グリーンシステム、レベル4:グリーンカルチャー、レベル5:グリーンネットワークの5段階で.環境配慮に優れた企業を表彰しているものです。
レベル4のグリーンカルチャーを達成するためには、組織は全員の環境と社会課題への関心を組織文化と統合する責任を果たすことが求められています。

中国

「グリーン製品」の創出による「中国環境標識優秀企業賞」を受賞

パナソニックAP空調冷機大連(有)は「グリーン製品」の創出により、積極的に製品の環境負荷の低減に取り組んでいます。2013年には「工業用冷却設備環境標識認定基準」の制定に参画し、「中国環境標識認定書」を取得しました。2019年に臭化リチウム吸収式製品が業界で唯一「環境標識製品政府グリーン購買リスト」に選定されました。さらに、2019年10月には「グリーン消費国際検討会及び中国環境標識25年記念活動」において「中国環境標識優秀企業賞」を受賞しました。

欧州

パナソニック エナジーベルギー(株)でCO2ゼロ工場を実現

持続可能な社会を目指した事業推進の位置付けとして、工場の操業においてCO2を排出しない「CO2ゼロの工場づくり」を目指してグローバルで取り組んでいます。2018年度に、乾電池工場であるパナソニック エナジーベルギー(株)(PECBE)において、CO2ゼロ工場※1を実現しました。
再生可能エネルギー発電設備である風力発電システムの導入や、100%再生可能エネルギー由来電力の調達、また化石燃料由来CO2の排出を相殺するクレジットの活用などを行いました。その他、より環境に配慮した工場を目指して、照明のLED化、電気自動車を社用車として採用、廃木材の工場内飲食スペース壁面への活用など、様々な活動に取り組んでいます。

※1 CO2ゼロ工場:省エネ推進や再生可能エネルギー導入、クレジットの活用などにより、CO2排出を実質的にゼロとした工場

PECBEの風力発電システム

EcoVadis社のサスティナビリティ調査で5年連続の最高評価

EcoVadis社は、企業が取引先企業のサスティナビリティに関する取り組みをモニタリングすることができる、協業プラットフォームを提供しています。同社の評価システムは、「環境」「労働慣行と人権」「公正な事業慣行」「持続可能な資材調達」の4つのテーマで各企業を分析・審査します。主にB2B事業におけるサプライヤーである当社は、今年も最高評価を受け、全体スコアで対象企業の上位5%に与えられる最高ランクのゴールド評価を5年連続で獲得しました。

北米

PECAリチウム電池工場へのLED照明導入によるエネルギー削減

2019年度にパナソニック エナジー コーポレーション オブ アメリカ(PECA)は、286本のLED照明をテネシー州ナッシュビルにあるパナソニックの関連会社ユニバーサルライティングテクノロジー社より購入し、既存のT-8型蛍光灯から取り替えました。これらの照明のほとんどは、リチウム電池の3交代制生産のため、24時間7日稼働しているものです。このプロジェクトの結果、従業員によい照明での職場を提供すると同時にエネルギー消費量を従来の蛍光灯使用に比べ、50%削減することができました。また電気使用量を年間15万kWh、約1万2千ドルの削減につながると期待しています。

ENERGY STAR® Partner of the Year--Sustained Excellence Awardを受賞

継続的なリーダーシップとエネルギースターへの貢献を行った企業として、2020年のENERGY STAR Partner of the Year Sustained Excellence Award を受賞しました。これは、米国環境保護庁とエネルギー省による表彰です。2010年よりエネルギースターのパートナーとして、長年にわたるエネルギー効率向上と健康的な家庭の実現へのコミットメントと同時にエネルギースターのさらなる向上のための役割を果たしていることが評価され、米国環境保護庁の名誉ある賞の受賞となりました。

14万ポンド以上の廃電子機器を回収

使用済み電子機器のリサイクルは有害な化学物質による環境汚染を防止するとともに古い機器に新しい命を与える機会にもなります。埋め立てではなく、使用済み電子機器のリサイクル量を増やすため、ニューアーク市、コバンタ、アーバンリニューアルグループとタイアップし、年間を通し、ニューアーク市民への無料の使用済み電子機器回収のイベントを実施しました。この活動では、ニューアーク市のすべての区でイベントを実施することを目標にしています。「パナソニックが2014年にニューアーク市に移転した際、住民の皆さんへの使用済み電子機器をリサイクルできる機会が必要だと思いました。」とパナソニックノースアメリカの環境部門部長デービット・トンプソンは語っています。使用済み電子機器の埋め立てをやめる簡単で安全な方法をコミュニティに提供したいとの思いから、2014年以来、関係者の協力の下、14万ポンドの使用済み電子機器を回収することができました。イベントの現場では、スタッフが市民からの機器の受け取りや分別を手伝いました。「パナソニックは電子機器の環境に配慮した責任ある廃棄をコミュニティに提供していきます。」と環境部門マネージャーのアンドレア・マーフィーは語っています。

中南米

コスタリカでCO2排出ゼロ工場を実現

中南米地域でも、当社が目指す持続可能な社会を目指したCO2を排出しないモノづくりを着実に推進中です。
2020年1月、コスタリカの乾電池工場が国内初の「カーボンニュートラル工場」認定を受け、ブラジル3工場に続き、中南米で当社4工場目のCO2ゼロ工場を実現しました。工場設備や設計の改善などにより省エネ化を徹底すると共に再生可能エネルギーを最大限調達した上で、化石燃料由来CO2の排出を相殺するクレジットを活用し実現しました。また、創業以来53年に及ぶ地域貢献と、電力、排水、環境負荷物質削減等、様々な環境取組みを継続的に実施した実績が高く評価され、コスタリカ政府の支援による官民連携プロジェクトが発足しました。このプロジェクトにより、2020年は工場内の使用電力量の10%を太陽光発電で補う400枚のソーラーパネルの設置が決定しています。

ドブレス大統領夫人出席のもと、カーボンニュートラル工場認定調印式実施

従業員に向けた環境教育の徹底により地域社会へ貢献

中南米地域では、各社で従業員の環境への意識を高めるために、継続的に環境教育に取り組んでいます。
パナソニックペルアナ社(PANAPERU)では、社内で廃家電回収キャンペーンを実施し、従業員が廃家電の知識と正しい廃棄処理について学び実践しています。
ペルーでは家電リサイクル法が施行されていますがその認知度はまだ低く、ほとんどの廃家電は違法な業者によって処理されているのが現状です。ペルー廃棄物管理関係者協会( ASPAGERE) の責任者を講師に家電リサイクル法や廃棄の状況について講義を受け、「廃家電を一般廃棄物と区別し、適切に廃棄することの重要性や適切な廃棄が環境汚染防止につながること」の理解を深めると共に、知識の実践として、それぞれの家庭から排出される廃家電を集めて、地域での正しい廃棄処理を推進しています。
また、パナソニックブラジル社(PANABRAS)のマナウス工場でも毎年、従業員に対して、さまざまな環境学習セミナーを実施しています。セミナー実施にあたり、マナウス市のNGO(GAVAIAM Institute NGO)の協力を得たほか、「サステナビリティとテクノロジー」をコンセプトとするマナウス産業地域フェア(Feira de Sustentabilidade do Polo Industrial de Manaus)の一環として行うなど、地域との連携も図っています。セミナーでは、アマゾンに生息する動植物の生態や自然を守るための知識を習得した他、清掃員となって自分の街について考えるロールプレイングなども行いました。アマゾン地域では経済と環境保全の両立が重要な課題となっており、マナウス工場は地域連携での活動を通じてアマゾンの自然保護に貢献しています。

ペルーのセミナーの様子
アマゾンの動植物と環境について学習する参加者たち

インド・南アジア・中東阿

従業員向け電子廃棄物シンポジウムと回収イベントを実施

パナソニック・インディアは電子機器のリサイクルの重要性と安全で責任ある廃棄についての従業員の意識向上をめざし、2019年7月30日、31日に電子機器廃棄物シンポジウムを実施しました。ワークショップでは、電子機器廃棄物の工作の展示が好評であり、また従業員の使用済み電子機器を私たちのリサイクルパートナー企業が回収するイベントも同時開催しました。従業員がこの活動にさらに興味を持ってもらうため、回収イベントはコンテストとし、参加者への認定書も授与しました。

国際電子機器廃棄物の日に200校の学校と意識向上イベントを実施

この取り組みは、旗艦プログラムとして推進している学校やコミュニティとの積極的な関与を通じ、持続可能な生態系、環境意識向上につなげることを目指した「Harit Umang – Joy of Green」の一つとして実施しました。イベントの開始にあたり、インド政府から電子情報技術省のSandip Chatterjee博士をゲストに迎え、パナソニック・インディアのManish Sharma社長、渉外・CSR部門のRitu Ghosh部門長の挨拶に続いて、電子機器廃棄物の廃棄や回収に関する生徒たちの発表がありました。パナソニックインディアは、学校でのGreen Practice推進を支持し、デリー首都圏地域の200の学校とパートナーシップを強化し、学校内や周辺での使用済み電子機器やプラスチック廃棄物の責任ある廃棄に関する意識向上を目指しています。このプログラムは、正しい情報に基づく行動と使用済み電子機器、プラスチック廃棄物の適切なチャネル化により安全なリサイクル環境の提供を重要な柱の一つとしてきました。そこで、学校やNGOのRWA(Resident Welfare Association)にさまざまなごみ箱を寄付して、電子廃棄物の安全な廃棄に向けて、全員が収集活動に参加するよう呼びかけています。
「Harit Umang – Joy of Green」の詳しい取組は、以下に紹介しています。
https://harit-umang.in.panasonic.com/

リサイクルパートナー企業との意識向上プログラムの実施

Recykalは、パナソニックと共同で、学校、RWA(Resident Welfare Association)、自治体などのさまざまな機関を対象に、電子機器廃棄物のリサイクルとクリーンで資源を大切にする環境づくりのメリットを示す意識向上プログラムを設計、開発、実施しています。バリューチェーンのすべての利害関係者に対し、電子機器廃棄物管理プログラムを実施することの利点について説明し、電子機器廃棄物を埋立地に投棄したり、不法に電子機器廃棄物を処理したりすることによる環境への悪影響や健康被害についての理解を促すために実施しています。パナソニックとRecykalは、真の変化は共通の目標に向けたコミュニティの動員を通じて達成できるという信念を共有しています。このような認識のもと、子供たちが家庭や地域社会の中で最も大きな意思決定に影響を与えると考えており、電子機器廃棄物や一般的なリサイクルの習慣を早い時期に次世代に定着させるための各学校で啓発活動を実施しています。