環境:サプライチェーン連携

eco ideas

購入先様・物流パートナー様との協働

多くの取引先様によって支えられている当社は、自社単独ではなくサプライチェーン全体で環境負荷を考慮する必要があります。CO2削減、資源循環、水循環、化学物質管理、生物多様性保全など、様々な分野で当社の事業活動と密接な関係を持つ購入先様・物流パートナー様との連携を通じて、環境負荷の低減を図っています。

グリーン調達の取り組み

当社は1999年にグリーン調達基準書を発行して以来、その改定を行いながら、環境に配慮した製品づくりを購入先様とともに推進しています。グリーン調達方針として、当社の環境基本方針に賛同し商品・物品を提供いただく購入先様群を構築することを掲げ、「購入先様の事業活動領域での環境負荷低減」「当社とのコラボレーションによる成果の共有」に加えて、環境負荷低減の取り組みをサプライチェーン全体に広めるための「購入先様による上流取引先への働きかけ」を要請しております。
また、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立に向け、クリーンなエネルギーでより良く快適にくらせる社会を目指す「パナソニック環境ビジョン2050」を2017年に策定しました。「パナソニック環境ビジョン2050」では、創・蓄・省・エネルギーマネジメントに関する商品、技術、ソリューションの開発を通じて、当社グループが使うエネルギーの削減と、それを超えるクリーンなエネルギーの創出・活用を進めていきます。この「パナソニック環境ビジョン2050」の実現に向けて、エネルギー、資源を重点課題、さらに、従来からの課題も継続課題と位置づけた環境行動計画「グリーンプラン2021」を定めました。「グリーンプラン2021」を受け、社会へのよりよい影響を広げていくために、パナソニック一社だけでなく、サプライチェーン全体にわたって様々なパートナー様と連携を深めるため、2019年9月に「グリーン調達基準書」を改定しました。
欧州RoHS指令に代表される製品含有化学物質に対する規制の強化、拡大に対応して、サプライチェーン全体での管理レベルを向上させるために、当社は2005年より継続的に購入先様への環境品質保証体制監査を実施しています。2020年度は、約1,000社の購入先様への監査を実施し、製品含有化学物質管理レベルの向上を支援しました。

購入先様の事業活動領域での環境負荷推計

当社は、国際的なGHG排出量の算定基準であるGHGプロトコルに準拠した、当社独自の算定プロセスによるサプライチェーン温室効果ガス排出量(スコープ3※1)の把握に向けて、2011年度より原材料、電気電子部品、加工部品の購入先様185社のご協力のもと、4回にわたって試行調査を実施しました。
また、2011年度より当社が購入する部材の量に日本政府公開の産業連関表に基づく部材別の温室効果ガス排出原単位を乗じて、当社の上流領域全体の温室効果ガス排出量を試算しています。2019年度の購入データによる試算結果は、16.56Mtとなり、当社の生産活動における温室効果ガス排出量の約7倍と推計しています。

※1 スコープ3とは、スコープ1(自社で所有・支配する施設からの直接排出量)とスコープ2(自社で所有・支配する施設で消費するエネルギーの製造時からの排出量)を除く、自社サプライチェーンでの排出量(例:購入先様での排出量)

当社とのコラボレーションによる成果の共有

当社は、2009年度より購入先様とともにECO・VC活動※2に取り組んでいます。この活動は、当社と購入先様が協働して当社商品や購入先様の環境負荷削減と商品力強化・合理化成果獲得の両立を目指す活動です。2009年度は環境負荷削減の対象として省エネルギー(CO2削減)に限定していましたが、2010年度より省資源・リサイクル材使用といった循環型モノづくりにまで拡大しました。また、活動地域についても、当初は日本中心でしたが、2012年度より中国や他のアジア地域での活動を本格化させ、2014年度には、グローバルでの活動に拡大しています。
これらのECO・VC活動の事例は、データベースへの蓄積により社内での広い有効活用を可能にするとともに、優秀事例については、「ECO・VC活動 表彰・交流会」等の場で表彰を行っています。
さらに当社は、「より良いくらし」と「持続可能な地球環境」の両立に向け、クリーンなエネルギーでより良く快適にくらせる社会を目指す「パナソニック環境ビジョン2050」を、2017年に策定しました。「環境ビジョン2050」では、創・蓄・省・エネルギーマネジメントに関する商品、技術、ソリューションの開発を通じて、当社グループが使うエネルギーの削減と、それを超えるクリーンなエネルギーの創出と活用を進めていきます。
「環境ビジョン2050」を踏まえ、2018年度より省エネルギー(CO2削減)やコスト削減、省資源・リサイクル材使用など従来の評価項目に新たに再生可能エネルギーの要素を加え、ECO・VC活動を長期的将来に向けたより持続可能な活動にして参りたいと考えています。

※2 ECO・VC活動:Value Creation Activity

応募による環境側面の成果

項目 2016年度 2017年度 2018年度 2019年度 2020年度
提案件数 622件 354件 820件 772件 430件
提案によるCO2削減量 253.27kt 58.45kt 30.50kt 280kt 110kt
提案による再生資源活用量 18.42kt 2.67kt 80t 100t 5t
提案による投入資源削減量 20.22kt 1.09kt 3.03kt 19.9kt 323kt

環境NGOとの連携

グローバルサプライチェーンにおけるCSR取り組みを徹底するため、海外の環境NGOと連携した取り組みを進めています。
当社が取引を行う購入先様の数が多く、また、購入先の環境対応が社会の強い要請となっている中国において、当社は2015年度より、約7,000社の購入先様を対象に「CSR自主アセスメントシート」への対応を要請してきました。2016年9月に、当社の購入先様約400社を対象に、広州・大連・上海で、CSR調達方針と中国環境法規の説明会を実施しました。サプライチェーンでのCSRの徹底、ならびにCSR自主アセスメントシートの実施を要請するとともに、中国の最新環境法規を共有することで、サプライチェーンでのリスク把握と環境負荷削減に努めています。
2018年より中国における購入先様の環境対応に力点を置いた環境監査をCSR監査と同時に年間約20社の購入先様の現場で実施しています。その際、改善項目の要請から見届けまでを行い、取引先様と協力し環境負荷低減を目指した継続的な取組みを行っております。
CSR・環境の現場確認を通じて、さらなる法令や社会規範、企業倫理を順守し、人権・労働、安全衛生、地球環境保全等の社会的な責任を果たす調達活動を購入先様とともに推進してまいります。
また、中国の環境NGO(以下、IPE:Institute of Public &Environmental Affairs)と協働し、定期的WGで最新法規を共有したり、月ごとに違反記録のある購入先に改善要請を発信したり、購入先のCSR環境改善に継続的に取り組んでいます。
IPEが2014年度から公表している、企業における購入先のグリーンサプライチェーン評価ランキング(CITI指数)において当社は毎年上位にランクしており、2020年度は家電業種の3位でした。